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事前教示制度:シンガポール

質問

シンガポールに物品を輸出しようとしています。輸出する前に 関税分類(HS コード)や関税率などが分かる制度について教えてください。

回答

シンガポールでは、物品の輸入申告前に、関税分類番号(HSコード)や関税率などの開示を受けることができる税関判定(Customs Ruling)の制度があります。ただし、シンガポールでは、酒類以外の品目については関税がかかりませんので、関税率を確認するために税関判定を受ける必要はありません。

I. 事前教示制度の概要

シンガポール税関法第29条に付則の税関判定の規定(Custom Ruling)に従って、税関に関税分類や原産地、関税評価規定の判定を申請し、輸入申告前に確認することができます。回答は書面によって行われ、シンガポールのいずれの税関でも有効です。税関判定の適用期間は原則として3年間で、当該物品の輸入申告およびその後の同一物品の輸入申告においても有効とされています。ただし、税関判定の申請にあたっては当該物品の関連情報の提出が義務付けられており、提出された情報が不十分な場合には、税関局長は申請を却下することができます。

II. 経済連携協定(EPA)における事前教示

日本はシンガポールと二国間の経済連携協定(JSEPA)を締結しています。経済連携協定の中で事前教示(Advance Ruling)について取り決めています(JSEPA第32条など)。この取り決めに基づき、シンガポールに輸出しようとする日本の輸出者(あるいはその代行者)およびシンガポールの輸入者は、輸入申告前に、輸入貨物のHSコードや原産地認定などについて、シンガポールの税関の判断を確認することができます。

III. 事前教示制度のメリット

  1. 一般的なメリット

    HSコードは原則として輸入国が決定するため、例えば日本での輸出の際に申告するHSコードと輸入国の税関が判断するHSコードが違う場合があり、輸出前に想定していた関税額と異なるケースなどがあります。また、関税分類が確定することにより、許認可が必要な物品について必要書類の準備などの対応を進めやすくなるメリットもあります。

  2. EPAでのメリット

    EPA特恵関税率の適用を受ける場合には、当該輸入貨物が「日本を原産地とする物品」であることを特定原産地証明書でシンガポール税関に対して証明する必要があります。EPAの産地規則の確認に際して事前教示制度を利用することができます。

  3. その他のメリット
    シンガポールでは、輸出入規制法(Regulation of Imports and Exports Act)や戦略物資管理法〔Strategic Goods (Control) Act〕において、輸入の際に品目分類を間違って申告した場合の罰則規定があります。こうした規定に抵触しないためにも、事前教示制度の利用は有効です。

IV. 事前教示を利用するための手続き

  1. 申請者の要件
    シンガポールの事前教示制度を利用・申請できるのは、シンガポールの輸入者およびその代行者、または日本の輸出者およびその代行者です。
  2. 必要書類

    関税品目分類申請フォーム(Application for Classification of Goods Form)を、以下の必要書類とともに、シンガポール税関の分類課(Classification Unit)に電子メール、郵送などで送付します。申請フォームは、文末のシンガポール税関ウェブサイトから入手できます。

    1. 製品カタログ・製品説明書(product catalogue/literature, product description)
    2. 成分(ingredients)、化学成分(chemical composition)、材料組成(material composition)など
    3. 製造工程(manufacturing process)
    4. 製品用途(usage of the product)
    5. 粉状・液状など形状(form)
    6. 製品仕様書(product specification sheet)、テクニカルデータシート(technical data sheet)
    7. 商品サンプル(可能であれば)
    8. 特定原産地証明書(可能であれば)
  3. 手続きに係る手数料
    手数料は一品目当たり75シンガポールドルで、申請フォーム提出時に支払います。支払い方法は銀行間自動引き落とし(GIRO)、現金、小切手、NETS(デビットカード)、クレジットカードのいずれかを申請者が選ぶことができます。
  4. 回答方法
    シンガポール税関は、関税分類の評価・決定、および原産地の査定の後、分類証明書(Classification Certificate)を発行します。

V. その他

事前教示制度のように通関審査での有効性はありませんが、シンガポール税関のコールセンター(Singapore Customs Call Centre)に問い合わせることで、参考としてのHSコードを知ることもできます。

関係機関

シンガポール税関(Singapore Customs)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
シンガポール税関コールセンター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令

シンガポール関税法(Customs Rulings)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考情報

外務省
日・シンガポール経済連携協定文書PDFファイル(844KB)

ジェトロ
世界各国の関税率

調査時点:2015年8月
最終更新:2017年10月

記事番号:J-150803

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