有機食品の表示制度:日本

有機食品の表示制度と輸入手続きの関係について教えてください。


有機農産物や有機農産物加工品に「有機」、「オーガニック」などを表示して輸入販売する際には、食品輸入手続きのほか、有機JASマークを貼付するための手続きが必要です。

I. 有機食品の表示制度

有機農産物や有機農産物加工食品に「有機」、「オーガニック」と表示して日本国内で販売するためには、当該食品に「有機JASマーク」を貼付する必要があります。「有機農産物」とは、原則として植え付け前2年以上、農薬や化学肥料を使用しないほ場で栽培したもので、遺伝子組み換え技術で育成された品種の種子、種苗、作物及び収穫物を使用しないことなどが条件になっています。「有機農作物加工食品」は、原則として製品中の塩、水、必要最小限の食品添加物を除いた全重量の95%以上が有機農産物及び有機農産物加工食品であること、加工法は物理的または生物的(発酵、燻製等)加工法を用いることなどが条件です。有機JASマークの貼付(「格付け表示」ともいう)は、有機JAS規格に適合して生産・製造が行われていることを登録認定機関が検査し、認定した事業者のみに認められます。

II. 有機食品の輸入手続き

海外の有機食品を日本で販売する場合、日本産の有機食品と同様に日本で有機JAS規格の認定を受けなければ、有機JASマークの貼付および「有機」、「オーガニック」などの表示はできません。

海外の有機食品に有機JASマークを付すには、3つの方法があります。

  1. 日本国内の登録認定機関または登録外国認定機関から認定を受けた外国製造業者が生産・製造した有機食品に有機JAS マークを貼付して流通させる方法

    外国製造業者は日本の農林水産省に登録している登録外国認定機関、または外国で認定を行っている日本の登録認定機関に申請し、JAS認定を受けた外国製造業者等は自社で有機JASマークを貼付できます。日本の輸入業者は有機JASマークが貼付された当該物資を日本に輸入し、「有機○○」等の表示をして販売できます。

  2. 日本の登録認定機関から認定を受けた輸入業者が有機JASマークを貼付して流通させる方法

    輸入時点でJASマークが貼付されていないケースでは、以下のa、bをともに満たしていれば、日本国内で有機JAS認定を受けた輸入業者が国内に流通させる前に有機JASマークを貼付することで、国内で販売できます。

    1. 日本政府がJAS格付け制度と同等の水準にあると認めた格付け制度を有している国(有機JAS同等国)で生産されていること
    2. 上記有機JAS同等国の有機認定を受けた有機農産物・同加工食品であり、これらの国の政府機関やこれに準ずる機関が発行する証明書が添付されていること

    1との違いは、「有機JAS同等国」の有機認定事業者は、当該国の格付制度により認定された商品に「有機JASマーク」を自ら貼付することができない点です。また、日本側の認定輸入業者は輸入する商品に有機JAS表示を付すことはできますが、当該商品に加工を加えること(輸入された物資の小分け、ブレンド、精米等を含む)はできません。

    【有機JAS同等国】<五十音順、2015年1月現在>
    アメリカ合衆国、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、スイス、ニュージーランド
    および、 EU加盟国(アイルランド、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク)

  3. 輸出国の有機認証制度に基づき認証された海外(EU加盟国)の事業者が日本の輸入業者から委託を受けて有機JASマークを貼付する方法

    日本の輸入業者が、農林水産大臣が外国の政府機関に準ずる機関として指定したEU加盟国内の有機認定事業者に委託して有機JASマークを貼付することができます。 倉庫会社に保管、小分け、表示貼付作業等を行わせる場合は、輸入業者(認定事業者)と委託業者は一体的に審査を受け、「認定輸入業者」あるいは「認定小分け業者」となる必要があります。小分けされたものに再びJASマークを付す場合も、あらかじめ登録認定機関による小分け業者の認定を受ける必要があります。また、当該認定小分け業者は、複数の種類の食品を混合すること等により、当該輸入商品に新たな属性が付加される加工行為と見なされる作業を行うことはできません。

III. 有機JAS規格の定める表示方法

有機農産物を下記のように表示することができます。ただし、有機JASマークが付されていない農産物には「有機○○」、「オーガニック○○」等の表示はできません。
詳細は文末の農林水産省ウェブサイトで参照ください。

<例>有機農産物の場合
食品表示基準(2015年内閣府令第10号の規定)に従うほか名称の表記は下記のいずれかの方法による。

  1. 「有機農産物」
  2. 「有機栽培農産物」
  3. 「有機農産物○○」または「○○(有機農産物)」
  4. 「有機栽培農産物○○」または「○○(有機栽培農産物)」
  5. 「有機栽培○○」または「○○(有機栽培)」
  6. 「有機○○」または「○○(有機)」
  7. 「オーガニック○○」または「○○(オーガニック)」

IV. 食品表示法

2015年4月1日に「食品表示法」が施行されました。「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示一元化情報」を参照ください。

関係機関

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社団法人日本農林規格協会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC))外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
消費者庁外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

農林水産省:
有機食品の検査認証制度外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
有機登録認定機関一覧外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
JAS法(表示規格課)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
農林水産大臣が指定する証明書発行機関の名称及び住所(2015年7月27日時点)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(126.46k)

消費者庁:
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食品表示法等(法令及び一元化情報)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


調査時点:2017/3


記事番号: M-080304

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