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はちみつの輸入手続き:日本

質問

はちみつ製品の輸入手続きについて教えてください。

回答

はちみつの輸入に際しては食品衛生法の規制を受けます。蜂の巣、プロポリスの原塊などは、加工の程度によって動物検疫の対象になります。また、食品添加物の使用基準、残留農薬基準、みつばちに与える抗生物質等動物用医薬品の残留基準値に注意が必要です。

I. 関税分類番号(HSコード)

はちみつは、性状によって関税分類が異なります。とくにローヤルゼリーやプロポリスなどは独立した関税分類番号がありません。また、人造はちみつは天然はちみつを混合したものとして加糖品扱いとなります。 詳細は税関相談官室に確認することをお勧めします。

天然はちみつ(HS0409.00)
人造はちみつ(HS1702.90.290)
ローヤルゼリー(腺その他の器官の分泌物の抽出物)(HS3001.20)
ローヤルゼリー配合飲料(HS2202.90)
プロポリス原塊(動物性生産品のその他)(HS0511.99)
プロポリスにはちみつ等を加えた調製品(調整食料品のその他)(HS2106.90)

II. 輸入時の規制

  1. 食品衛生法
    1. 食品等輸入届出書

      販売目的(頒布を目的とするサンプルも含む)で輸入する場合、厚生労働省検疫所食品等輸入届出受付窓口に「食品等輸入届出書」と必要書類〔原材料、成分または製造工程等に関する説明書、衛生証明書(必要に応じて)、試験成績書(必要に応じて)〕を届け出る必要があります。

      審査の結果、規格基準や安全性の確認が必要と判断されたものには検査が実施されます。審査・検査の結果、同法上問題がなければ、税関への輸入申告時に通関書類とともに、検疫所から発行される「食品等輸入届出済証」を提出します。不適格と判断されたものは輸入できないため、輸入者は積み戻し・廃棄等の措置を取ります。

    2. 食品添加物・残留農薬基準

      日本では使用が禁止されている食品添加物や使用基準の定めがある物質(抗生物質など)の含有には注意を要します。残留農薬基準についてもポジティブリスト規制の基準に照らして確認が必要です。
      また、アレルギー物質を含む加工食品についても表示の定めがあります。「落花生」や「そば」の花から採取したはちみつはアレルギーを引き起こす可能性があります。

      食品添加物については、過去に以下のような違反例があります。

      1. 抗生物質を含有してはならないはちみつ製品にオキシテトラサイクリン・ストレプトマイシンが検出された事例(2015年2月20日の改訂で残留基準値は0.3ppmに緩和)
      2. プロポリスにプロピレングリコール(製造用剤)が過量使用された事例
      3. パラオキシ安息香酸プロピル・パラオキシ安息香酸メチル(保存料)の含有事例

      なお、個別の残留農薬等の基準値は公益財団法人日本食品化学研究振興財団 のサイト「食品に残留する農薬、動物用医薬品及び飼料添加物の限度量一覧表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」から検索できます。

  2. 家畜伝染病予防法
    はちみつを蜂の巣の状態のまま製品化したもの(コムハニー)やプロポリスの原塊など、加工の程度によっては、幼虫やミツバチ(指定検疫物)の死骸が混入している可能性があるため、動物検疫が必要な場合があります。動物検疫の手続きは、輸入しようとする商品の詳細情報をもって動物検疫所に確認されることをお勧めします。動物検疫が必要な場合は、輸出国検疫機関等発給の「検査証明書」が必要です。

III. 販売時の規制

  1. 食品表示法
    2013年6月28日に「食品表示法」が公布され2015年4月に施行されました。しかし、加工食品と食品添加物は5年間、生鮮食品は1年6カ月の間、以前の制度に基づく表示を認めるという猶予期間を設けています(ただし、新たな機能性表示制度については、全く新しい制度であるため猶予期間はありません。)。食品表示法の制定により、これまでの食品衛生法、JAS法、健康増進法に基づく表示に関する規定が一元化されました。規程の概要は下記のとおりです。
    1. 品質事項として、JAS法で定められていた原材料名、内容量、原産国名等の食品の品質に関する表示。
    2. 衛生事項として、食品衛生法で定められていた添加物、賞味期限、保存方法、アレルゲンや製造所等の健康の保護を図るための表示。
    3. 保健事項として健康増進法で定められていた栄養成分表示などの健康の増進を図るための表示。
    4. JAS法と食品衛生法に定められていた遺伝子組み換えについての表示など。

    非常に広範囲にわたる規定なので、輸入する前に消費者庁で確認することをお勧めします。

    「食品表示法」の詳細については文末の関係機関、消費者庁「食品表示法等(法令及び一元化情報)」を参照ください。

  2. 農林物資の規格化および品質表示の適正化に関する法律(JAS法)
    国内販売時は、JAS法に基づく品質表示基準に従って一括表示を行う必要があります。輸入品には原産地(国)表示が義務付けられています。
    なお、みつばちは有機畜産物の対象外であることからはちみつは、有機JAS 格付けの対象にはなりません。
  3. 健康増進法(エネルギーや炭水化物など健康に影響する栄養成分表示)
    栄養成分または熱量に関する表示を行う場合は同法の「栄養表示基準」に従うことが義務付けられています。
  4. 景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)/公正競争規約
    過大な景品付販売や消費者に誤認されるおそれのある誇大・虚偽表示等は禁止されています。また、業界基準として(社)全国はちみつ公正取引協議会の定めた表示規約があります。天然はちみつおよび人造はちみつを区別する要件は、果糖およびブドウ糖含有量が60%以上であることです。ローヤルゼリーには(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会が定めた表示規約があります。また、プロポリスにも日本プロポリス協議会の定めた自主基準があります。
  5. 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)
    古来はちみつは、口内炎治療用のほか漢方薬で粉末を練り固める丸薬に利用されたため、日本薬局方に医薬品として収載されています。一方、ローヤルゼリーやプロポリスはあくまで健康食品であって医薬品ではないため、同法に基づく個別品目承認を受けない限り、効能効果に関する表示は禁じられています。
    したがって、新たな蜂由来製品を医薬品や美容用(医薬部外品または化粧品)として輸入販売する場合は、医薬品医療機器等法の規制を受けるかどうか確認する必要があります。蜂由来産品を健康食品として輸入する場合でも食薬区分確認書(医薬品医療機器等法規制対象でないことの確認書類)の提出を求められる場合があるため、事前に都道府県の薬事担当課に確認することをお勧めします(東京都の場合、東京都福祉保健局)。
  6. 資源有効利用法/容器包装リサイクル法
    ガラス瓶、ペットボトル、紙製容器、プラスチック容器、スチール缶、アルミ缶等は分別回収促進のための材料識別表示が義務付けられており、特定事業者(輸入業者を含む)は容器廃棄物の再商品化が義務付けられています。

関係機関

税関:
税関手続きや税番、税率に関する問い合わせ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

厚生労働省:
食品衛生法に基づく輸入手続き外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品等輸入届出書の記載方法と記入例PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(597KB)
食品添加物外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
残留農薬基準外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

農林水産省:
家畜伝染病予防法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品表示とJAS規格外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

消費者庁:
品質表示基準一覧外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品表示に関する制度についてPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(923KB)
食品表示法等(法令及び一元化情報)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
健康増進法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
アレルギー物質PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(634KB)

経済産業省:
資源有効利用促進法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

東京都福祉保健局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
一般社団法人全国はちみつ公正取引協議会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
一般社団法人全国ローヤルゼリー公正取引協議会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
一般社団法人日本プロポリス協議会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2017年1月
最終更新:2017年10月

記事番号: M-010972

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