家電製品の輸入手続き:日本

質問

家電製品の輸入手続きについて教えてください。

回答

家電製品は、その用途、特性、材質等により多岐にわたります。本項では主な法令のみの説明にとどめます。具体的には輸入する品目ごとに確認ください。

I. 輸入時の規制

許認可の取得や数量の制限などの特段の輸入規制はありませんが、輸入前に電気用品安全法の手続きを行なわなければなりません。

  1. 電気用品安全法(電安法、PSE法)

    同法に該当する品目の輸入を行う事業者は、事業開始の日から30日以内に電気用品輸入事業届出書によって所定の事項を経済産業大臣(経済産業局)に届け出る義務があります。届出をした事業者(届出事業者)が輸入する電気用品は経済産業省の定める規格基準に適合している必要があります。
    電安法の輸入には、海外の事業者が日本国内の消費者に直接製品を販売する行為も含まれます。そのため、取引デジタルプラットフォームを経由する等して、日本国内に輸入事業者を置かず、海外から日本の消費者に製品を販売している事業者も規制対象に含まれ、上記の電気用品輸入事業届出書の提出が必要です。取引デジタルプラットフォームを経由する場合に限らず、いわゆる自社ECサイトやフルフィルメントサービスを利用して製品を販売する上記のような海外の事業者も規制対象となります。なお、届出を行っている海外事業者から日本国内の輸入事業者が製品を購入する場合には、日本国内の輸入事業者が届出をする必要があります。また、海外の事業者が届出を行う際には、日本国内において製品の安全性に一定の責任を有する者として、国内管理人を選任する必要があります。国内管理人は、日本に住所を有すること、電気用品に関する法律を遵守すること、日本語による会話能力を有すること等の要件に当てはまる者であれば、法人か個人かを問わず、選任することができます。
    同法施行令が指定する電気用品は「特定電気用品」(116品目)と「特定電気用品以外の電気用品」(341品目)に分類されます。特定電気用品は国の登録検査機関による適合性検査に合格し、適合性証明書の交付を受けなければなりません。特定電気用品以外の電気用品も自主検査(国が定めた検査方式による検査で、登録検査機関に委託することもできます)が必要です。届出事業者は基準に適合し、検査等を実施した電気用品を販売するにあたっては、国が定めた表示(PSEマーク、事業者名、定格電流等)を付す必要があります。

  2. 消費生活用製品安全法

    扇風機、エアコン、換気扇、洗濯機、ブラウン管テレビ、2槽式洗濯機は長期にわたり使用され経年劣化による事故が多いため、消費者等に長期使用時の注意喚起を促す表示が義務づけられています。(長期使用製品安全表示制度)

II. 販売時の規制

  1. 食品衛生法
    食品に触れるもの(例:電子レンジ、炊飯器、ミキサーなど)は食品衛生法の規制対象です。
    詳細は文末のジェトロ貿易・投資相談Q&A「食品衛生法」を参照ください。
  2. 家庭用品品質表示法(電気機械器具品質表示規程17品目)
    以下の17品目は商品の品質表示について、電気機械器具品質表示規程が設定されています。規定については文末の「電気機械器具品質表示規程」を参照ください。
    (対象品目)
    洗濯機、炊飯器、電気毛布、掃除機、冷蔵庫、換気扇、エアコン、テレビ、ジューサー・ミキサー、パネルヒーター、電気ポット、ロースター、電気かみそり、電子レンジ、卓上スタンド用蛍光灯器具、ホットプレート、コーヒーメーカー
  3. エネルギー使用の合理化に関する法律(省エネ法)
    「蛍光ランプのみを主光源とする照明器具」、「電気冷蔵庫」、「電子レンジ」は同法に基づく特定機器とされ、省エネ性能向上やエネルギー消費効率に関する表示などが義務付けられています。また、エネルギー消費効率の目標基準を定めたトップランナー制度の対象として、一定数量以上の輸入業者は、現在商品化されている製品のうち最も優れている機器の性能以上を確保するという目標基準が定められています。 トップランナー制度については、文末の資源エネルギー庁ウェブサイトを参照ください。
    (トップランナー制度の対象品目)
    エアコン、複写機、蛍光灯器具、テレビ、DVDレコーダー、パソコン、磁気ディスク装置、ビデオテープレコーダー、冷蔵庫、冷凍庫、ストーブ、電気便座、変圧器、ジャー炊飯器、電子レンジ、ルーター、スイッチング機器、複合機、プリンター、電気温水機器
  4. 特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)
    下記の品目は小売業者、製造業者、輸入者による廃棄物の収集・リサイクルが義務付けられています。
    (対象品目)
    エアコン、テレビ(ブラウン管、薄型)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機
  5. 資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)

    一定数量の輸入販売事業者は自主回収、再資源化に取り組むことが求められ、分別回収に関する表示義務が定められています。商品ごとに「指定省資源化製品」、「指定再資源化製品」、「指定再利用促進製品」に分かれます。また同法に基づく特定化学物質の含有表示「J-Mossマーク」の対象品目についても以下に揚げます。

    指定省資源化製品:パソコン、エアコン、テレビ、電子レンジ、衣類乾燥機、冷蔵庫、洗濯機
    指定再資源化製品:パソコン、密閉型蓄電池を部品として使用する製品(例:プリンター、コードレスホン、ファックス、携帯電話など)
    指定再利用促進製品:パソコン、エアコン、テレビ、電子レンジ、衣類乾燥機、冷蔵庫、洗濯機、複写機、小形二次電池使用機器(例:プリンター、コードレスホン、ファックス、携帯電話など)
    特定化学物質の含有表示(J-Mossマーク): パソコン、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、衣類乾燥機

  6. 消費生活用製品安全法
    消費生活用製品の輸入事業者は、当該製品について重大製品事故が生じたことを知ったときは10日以内に、当該製品の名称・型式、事故の内容ならびに当該消費生活用製品を輸入し販売した数量を内閣総理大臣に報告しなければなりません(消安法第35条第1項及び第2項、消費生活用製品安全法の規定に基づく重大事故報告等に関する内閣府令第3条)。企業規模あるいは企業形態を問わず、すべての消費生活用製品の輸入事業者は事故報告が義務付けられています。
  7. その他の国内関連法

    下記の他、以下のような法令等の適用を受ける場合もあります。

    1. 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)
      「家庭電気製品業における景品類の提供に関する公正競争規約」「家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約」「家庭電気製品小売業における表示に関する公正競争規約」があります。
    2. 工業標準化法(JIS規格):強制法規に該当する商品もあります。
    3. 電気通信事業法や電波法など(例:携帯電話、パソコンなど)
    4. 医薬品医療機器等法:同法上、医療機器に該当するもの(例:マッサージ器など)
    5. 建築基準法や下水道法など(例:ビルトイン型の食器洗い機やディスポーザーなど)

関係機関

関係法令

電気用品安全法のご紹介PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(665KB)

参考資料・情報

経済産業省:
電気用品安全法(製品安全課)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
家電リサイクル法(情報通信機器課環境リサイクル室)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
資源有効利用促進法(資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー対策課)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
J-Moss制度:製品含有物質の情報提供措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
消費生活用製品安全法(長期使用製品安全点検・表示制度)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
厚生労働省:
食品衛生法に基づく輸入手続外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
消費者庁:
家庭用品品質表示法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
一般財団法人 省エネルギーセンター:
省エネ法/トップランナー制度外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
税関:
特恵関税外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
ジェトロ:
貿易・投資相談Q&A「食品衛生法

調査時点:2017年3月
最終更新:2025年4月

記事番号: M-010774

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