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サービス業での進出:インド

インドにサービス業で進出する際に必要な規制や許認可について教えてください。

ここではサービス業のうち、人材派遣・紹介(人材サービス)業、学習塾(コーチング機関)等非公式教育産業、理容・美容業を例に説明します。

インドでは、上記3種のサービス業への外国投資に関する出資規制はありません。外資出資比率100%であっても認可されます。会社設立手続きに関する基本情報は、文末の「外国企業の会社設立手続き・必要書類」を参照ください。

I. 各サービスに共通する事項
いずれのサービス業も以下の法律を順守する必要があります。

1. 中央政府による労働および労働福祉に関する規則
以下の法律は中央政府が制定し、各州政府が採用し、拡大適用または改正する権限を持っています。各法律の内容は、文末のIndia Codeを参照ください。

Industrial Disputes Act, 1947
Industrial Employment(Standing Orders)Act, 1946
Minimum Wages Act, 1948
Payment of Bonus Act, 1965
Payment of Wages Act, 1936
Maternity Benefit Act, 1961
Employees’ State Insurance Act, 1948
Employees’ Provident Fund & Miscellaneous Provision Act, 1952
Payment of Gratuity Act, 1972
Workmen’s Compensation Act, 1923

2. 州による規制
店舗および施設法(The Shops and Commercial Establishment Act)により、店舗および商業施設の労働条件および雇用条件が規制されています。また、通常、それぞれの管轄区域内の登録、開店・閉店時刻、労働時間、休日、健康・安全対策、超過勤務に対する賃金等の義務が規定されています。

3. 営業許可(事業ライセンス)の取得
事業開始に当たり、各地方自治体から営業許可を取得する必要があります。申請に必要な書類や手数料は、自治体により異なります。手続きは最寄りの市民サービスセンター(Citizen Facilitation Center)で行います。

4. サービス税事業者登録
事業者は課税対象のサービスに対してサービス税が発生した日から30日以内、または申請者の活動開始日から30日以内に、管轄区域のCentral Excise Officeにサービス事業者の登録申請を行う必要があります。

サービス税は一律15%です。インドでは2012年にサービス税体系の見直しが行なわれ、対象業種はポジティブリスト方式(119種)からネガティブリスト方式(16種)に変更されました(2012年度財政法)。サービス取引は一部の例外を除き、すべてサービス税課税の対象です。

II. 業種別の規制および参入形態
1. 人材サービス業

  1. Contract Labour(Regulation & Abolition Act, 1970)
    「20名以上の労働者を請負労働者として雇用、または過去12カ月のいずれかの日に雇用していたすべての施設」、「20名以上の労働者を雇用している、または過去12カ月のいずれかの日に雇用していたすべての請負業者」が適用対象です。すべての請負業者は、労働雇用省(Ministry of Labor and Employment)から免許を取得し、免許に基づいて業務を請負い、実行することが義務付けられています。請負業者は「主たる雇用主」として労働雇用省に登録しなければなりません。
  2. 人材紹介会社(Registered Agents: RA)としての登録
    海外での雇用を目的としてインド人を募集・採用するすべての人材紹介業者・施設は、在外インド人省移住保護局長(Protector General of Emigrants, Ministry of Overseas Indian Affairs)が発行する登録証の取得が義務付けられています(Emigration Act, 1983)。ただし、派遣先の国によっては登録証が不要のケースもあります。インドの人材紹介会社で働く日本人は特別な技能資格を取得する必要はありません。
  3. 外資系人材サービス業の多くは、現地法人設立または支店開設という形でインド市場に参入しています。

2. 非公式教育産業

  1. コーチング機関の登録
    ビハール州など一部の州では、開設を計画するコーチング機関は、在籍生徒数、指導科目、講師陣、生徒のニーズを満たすために利用可能な設備等の詳細情報を提供し、各自治体に登録申請することが義務付けられています<Bihar Coaching Institute (Control & Regulation) Act, 2010>。また、生徒に対して講座・料金体系の案内と講師が持つ資格と経験を明示しなければなりません。
  2. インドで非公式教育産業の講師として働くための教員免許等のライセンスは不要です。非公式教育産業では、外資系教育機関の多くは、フランチャイズ、100%出資の現地法人設立、インドのパートナーとの合弁会社設立等の形でインド市場に参入しています。

3. 理容・美容業

  1. 衛生免許
    理容・美容業は各自治体の衛生局に事業開始の3カ月前までに申請し衛生免許を取得します。衛生局が管轄する衛生基準の規定があります。
  2. インドの理容・美容業で勤務する日本人は、理容・美容にかかわる資格・免許を取得する必要はありません。外資系理容・美容業者の多くは、フランチャイズ、現地法人設立、ホテルや現地小売業者との提携により参入しています。

参考資料・情報
ジェトロ:
外国企業の会社設立手続き・必要書類
India Code:
法令検索
Shops and Commercial Establishment Act:デリー準州同ハリヤナ州

調査レポート:
インドにおける店舗および施設法(2016年3月)
Contract Labour(Regulation & Abolition Act, 1970)
Emigration Act, 1983
Bihar Coaching Institute (Control & Regulation) Act, 2010

調査時点:2016/10

記事番号: J-131201

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