輸入品再輸出における外国産品原産地証明書:日本

質問

国内販売用に海外から輸入した家電製品を再輸出します。輸入品を再輸出する際の、外国産品の原産地証明書発行手続きについて教えてください。

回答

わが国の商工会議所は、1923年11月3日にジュネーブで署名された税関手続きの簡易化に関する国際条約、商工会議所法および商工会議所原産地証明書等貿易関係書類認証規程により、輸出品の原産地証明書を発行する権限を持っています。外国から輸入した商品および外国から到着した外国産商品の原産地証明書の発行も行っています。

I. 再輸出用の原産地証明書

再輸出とは、外国から輸入した通関済みの商品を再度輸出することです。外国産商品を再輸出する際の原産地証明書の発行申請には、次の書類を提出する必要があります。
なお、原産地とは、貿易取引される商品の国籍のことです。すなわち、原産地証明書とは「取引される商品の国籍を証明する書類」です。

原産地証明書発給手続きに必要な書類
原産地証明書の申請に際しては、商工会議所と備え付けてある外国産商品原産地証明書依頼書とともに、必要部数(商工会議所用控えを含む)を作成し、コマーシャルインボイス1部の他に商品の原産地等を確認できる下記の典拠資料を提出します。

  1. 海外公的機関が発行した原産地証明書(コピー可):当該貨物を当初日本に輸入した時のもの
  2. 輸入許可通知書(コピー可)
  3. 原産地表記のある輸入時のコマーシャル・インボイス(コピー可)
  4. 輸入元販売証明書(原本):輸入者が輸出者に販売した旨を示す証明書(輸入元が作成する)
  5. 国内入手経路説明書(原本):輸入元から1社以上の転売先を経て輸出者に至る経路を輸出者が説明するもの(輸出者が作成した説明書)
  6. 商品の写真:全体とメーカー名、原産地表示を確認できる部分のもの。本写真による商品が当該輸出品であることが確認できることが必要
  7. 商品のカタログ:原産地が明らかになる資料。本カタログによる商品が当該輸出品であることが確認できることが必要

なお、商工会議所によっては、上記書類以外に「外国商品に関する誓約書(再輸出・積戻し用)」の提出を求める場合もあります。また典拠書類の取り扱い規定も異なりますので、事前に証明書を依頼する商工会議所に確認ください。

II. 積戻し用の原産地証明書

積戻しとは、外国からきた商品を陸揚げ後、輸入手続未済の保税の状態で、保税地域または他所蔵置場所から、再度外国向けに積み出すことです。
積戻しの際の外国産商品の原産地証明書の申請に際しては、以下の書類のいずれかを提出する必要があります。

  1. 海外公的機関が発行した原産地証明書(コピー可): 当該貨物の日本への輸出時のもの
  2. 原産地表記のある積戻し許可通知書(コピー可)
  3. 原産地表記のある蔵入れ承認申請書
  4. 原産地表記のある蔵入れ時のコマーシャル・インボイス

関係機関

東京商工会議所外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

東京商工会議所:
証明センター外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
外国産商品の原産地証明書について外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2013年10月
最終更新:2017年9月

記事番号: J-010206

ご質問・お問い合わせ

記載内容に関するお問い合わせ

貿易投資相談Q&Aの記載内容に関するお問い合わせは、オンラインまたはお電話でご相談を受け付けています。こちらのページをご覧ください。