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中国版RoHSに関する留意点

質問

中国版RoHSに関する注意点を教えてください。

回答

RoHSとは、Restriction of Hazardous Substances(「電子電気機器に使用される有害成分の制限に関する指令」)の略語で、欧州連合が作成した製品強制標準のひとつです。中国版RoHSは、2007年3月1日に中国で施行された有害物質の規制法案「電子情報製品汚染制御管理弁法」(2016年7月、「電器電子製品有害物質使用制限管理弁法」の発効により、当該管理弁法は失効)として管理が始まり、2016年7月に「電器電子製品有害物質使用制限管理弁法」(以下「管理弁法」という)が施行され、現在はこの管理弁法に基づき、特定の有害成分が含まれる電器電子製品(中国国内で生産、販売、輸入された電器電子製品(定格電圧が直流1,500V /交流1,000Vを超えない製品および付属品))の生産、販売、輸入を管理しています。管理弁法に該当する電器電子製品を生産、販売、輸入する場合、強制性基準または法律法規と規則規定により施行すべき基準に違反してはならず、電器電子製品有害物質使用制限の国家基準または業界基準に従うものとします。

その後、第二ステップとして、2018年3月に中国工業情報化部が「電器電子製品有害物質使用制限基準に達する管理目録(第1期)」(以下「管理目録」、2019年3月より施行)を公表し、当該管理目録において、12種類の製品(冷蔵庫、エアコン、洗濯機、電気湯沸かし器、プリンター、複写機、ファクシミリ、テレビ、モニター、マイクロコンピューター、モバイル通信・携帯電話、電話機)が列挙されています。2019年5月16日、国家市場監督管理総局は中国工業情報化部と共同で「電器電子製品有害物質使用合格評価制度の実施に関する取扱い」(以下「合格評価制度」)を公表した。当該合格評価制度によると、2019年11月1日以降に出荷、輸入される上記の管理目録に属する12種類の製品については、自発的認証または自己声明を通じて合格評価を行うものとし、かつ、合格評価の結果を中国電器電子製品有害物質使用制限公共サービスプラットフォームに提出しなければなりません。

I. 対象物質および対象製品

  1. 対象物質
    規制対象となる有害物質の範囲は「鉛およびその化合物、水銀およびその化合物、カドミウムおよびその化合物、六価クロムおよびその化合物、ポリ臭化ビフェニル(PBB)、ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)」となり、化合物もその対象に含められています。
    1. 鉛及びその化合物
    2. 水銀及びその化合物
    3. カドミウム及びその化合物
    4. 六価クロム及びその化合物
    5. ポリ臭化ビフェニル(PBB)
    6. ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
    7. 国が規定するその他の有毒、有害物質または元素
  2. 対象分野
    管理弁法の適用範囲には、電器電子設備およびその付属品が含まれます。なお、電器電子の急速な技術開発および製品の急速なアップグレードにより、全ての電器電子設備を網羅することは不可能なため、電器電子設備製品の分類・比較の参考として、管理弁法に該当する主な設備のカテゴリをまとめ、説明するといった方式が採用され(製品分類の主な根拠:国家統計局「国家経済業界分類とコード」、「国家統計局統計用製品分類目録」、および「電子情報製品分類注釈」など)、別途管理弁法に該当する製品の適用範囲に関する目録は作成していません。
    管理弁法の適用範囲は以下の設備種類およびその付属品を含みますが、これらに限りません。
    1. 通信設備
    2. 放送用テレビ製品
    3. コンピュータ製品
    4. 家庭用電子製品
    5. 電子計測機器
    6. 工業用電気電子設備
    7. 電動工具
    8. 医療電子設備及び器械
    9. 照明製品
    10. 文化・教育、工芸・美術、体育、娯楽用の電子製品
  3. 対象製品
    自発的認証または自己声明を実施し、かつ合格評価の結果を中国電器電子製品有害物質使用制限公共サービスプラットフォームに提出するものとする12種類の製品は以下の通りです。
    1. 冷蔵庫(ボックス型800リットル以下)
    2. エアコン(定格冷却能力≦14000ワット)
    3. 洗濯機(洗濯量10kg以下)
    4. 電気湯沸かし器(500リットル以下)
    5. プリンター(印刷領域≦A3、印刷速度≦60枚/分)
    6. 複写機(印刷領域≦A3、印刷速度≦60枚/分)
    7. ファクシミリ
    8. テレビ
    9. モニター
    10. マイクロコンピューター(デスクトップ、ポータブル、タブレット等)
    11. モバイル通信・携帯電話
    12. 固定電話

II. 規制

規制は以下のとおり第1ステップと第2ステップの2段階に分かれています。

  1. 対象物質の明記
    管理弁法第13条の規定により、有害物質の名称、含有量、含有部位とリサイクル利用の可否、使用制限等の情報を明記すること、同じく14条の規定により、環境保護使用期限を明記することが義務付けられています。その体積、形状、製品表面の材質あるいはその性能により表示が難しい場合は、紙あるいは電子データ等による説明書を内封します。また、マークは貼付、塗布、印刷等の方法により見やすい場所に表示することになっています。またマークの面積は5mm×5mmを下回ることは認められていません。

    【有害物質使用制限マーク例】(電子電気製品有害物質制限使用標識要求より)
    【有害物質使用制限マーク例】(電子電気製品有害物質制限使用標識要求より)
    (電子電気製品有害物質制限使用標識要求より)

    部品名称 鉛(Pb) 水銀(Hg) カドミウム(Cd) 六価クロム(Cr6+) ポリ臭化ビフェニル(PBB) ポリ臭化ジフェニル エーテル(PBDE)
    冷蔵庫
    エアコン
    洗濯機
    ヒーター
    プリンター
    …など
    • 当該部品における全ての均質材料について有害物質の含有量が、GB/T 265720-(年度)標準に規定する限界量の基準以下である場合には、表の該当欄に○を記入。
    • 当該部品のうち、少なくとも一種類の均質材料について有害物質の含有量がGB/T 26572-(年度)標準で規定される限界量基準を超える場合、表の該当欄に×を記入。
    • 企業は実際の状況に応じて、「×」の技術的理由について説明を付すことができる。

    (電子電気製品有害物質制限使用標識要求より)

    ※マークに関する具体的な要求は、下記「電子電気製品有害物質制限使用標識要求」をご参照ください。

  2. 使用制限の目録管理および 合格評定制度
    第2ステップでは、管理弁法第17条、第18条にある通り、管理目録内の製品に対して有害物質の量的制限要求を実施し、同時に、管理目録内の製品に対して、合格評価制度に基づき管理します(自発的認証または自己声明の2つの方式)。

III. その他注意点

  1. 検査

    出入国検験検疫機構は、法に従って輸入された電器電子製品に対し、通関地検証および着荷検査を行います。税関は出入国検験検疫機構が発行した「入国貨物通関証明書」をもって通関手続きを行います

    入国申告:入国貨物の検査申告書及び契約書、領収書、船荷証券などの関係書類を提供しなければなりません。

    出国申告:出国貨物の検査申告書及び対外貿易契約(販売確認書や書簡)、信用証、領収書、梱包明細書などの必要な書類を提供しなければなりません。

    検査申告時間と場所:入国の貨物は入国前または入国時に入国の港、指定点或いは到着点の検験検疫機構で申告手続きを行います。入国の輸送手段及び人員は入国前または入国時に申告する必要があります。

    出国の貨物は遅くても通関や出荷の7日前には申告しなければなりません。

    検査申告書の書き方の注意点:

    • 申告者が申告書の内容に従って書きます。申告書には正確に記載し、変更してはいけません。 申告時間は検験検疫機構が申告を受けた時間です。
  2. 有害物質使用制限の国家基準または業界基準
    1. 「電子電気製品有害物質制限使用標識要求」SJ/T 11364-2014;
    2. 「電子電気製品における使用制限物質の限度量要求」(GB/T 26572-2011);
    3. 有害物質の検出方法の基準:
      「電子電気製品の6つの制限物質(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテル)の測定」(GB/T 26125-2011、IDT IEC 62321:2008);
    4. 「電子電気製品の六価クロムの測定原子蛍光分光法」(GB/T 29783-2013)。
  3. 罰則
    罰則については管理弁法19条に記載されており、同条によると、以下に該当する場合は商務部、税関、質量検等の各部門の制度に基づいて処罰を行います。
    1. 生産者にかかる第10条違反(採用した材料、技術および工芸の電器電子製品有害物質使用制限の国家基準または業界基準に対する違反、および当該管理弁法の要求に合致しない電器電子製品の出荷、販売に関する規制)
    2. 輸入業者にかかる第11条違反(有害物質使用制限に関する規制)
    3. 生産者、輸入業者にかかる第12条違反(包装物に無害で分解しやすい、容易に回収可能な材料を使用することに関する規制)
    4. 生産者、輸入業者にかかる第13条違反(含有有害物質名称、含有量、含有部品、回収利用可否等の標識規制)
    5. 生産者、輸入業者にかかる第14条違反(標識の表示方法等に関する規制)
    6. 販売業者にかかる第16条違反(有害物質使用制限に反する製品の販売禁止に関する規定)
    7. 生産者・販売業者・輸入業者にかかる第17条違反(基準到達管理リストの実施された日から、生産・販売・輸入について使用制限に違反してはならない規制)

関係機関

関係法令

中国工業情報化部:
電器電子製品有害物質使用制限管理弁法外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
電器電子製品有害物質使用制限基準到達管理目録(第1期)および「基準到達管理目録使用制限物質適用例外リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
国家市場監督管理総局:
電器電子製品有害物質使用合格評価制度の実施に関する取扱い外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料 · 情報

調査時点:2017年3月
最終更新:2021年2月

記事番号: C-131101

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