医薬品輸入に当たって提出が必要な許可証明書:中国向け輸出

質問

中国で医薬品を輸入する際に生産検査報告書とともに、生産国あるいはその地区の薬品監督管理局の発行する許可証明書原本が必要だと聞きました。この許可証明書とはどのような書類でしょうか。

回答

中国において、医薬品(特に生物製品)を輸入する際には、製品の品質と安全性を確保するため、複数の書類の提出が求められます。 そのうち「許可証明書」は、ワクチン、血液製品、血清スクリーニング等の生物製品に分類される医薬品に限って追加提出が義務付けられている文書であり、輸出国の薬品監督機関が発行するものです。

許可証明書の内容

  1. 「許可証明書」は、輸出国の薬品監督管理機関が発行する、当該生物製品が、製造番号毎の適切な検定・審査を経て製造・販売されていることを証明する文書です。 日本では、医薬品医療機器総合機構、国立健康危機管理研究機構が発行する検定成績通知書が該当します。
  2. 「許可証明書」は、外国から中国へ生物製品に分類される医薬品を輸入する際に提出する書類の1つです。「許可証明書」の提出が必要な医薬品目録は、中国食品医薬品検定研究院ホームページ上の 「国家承認済み生物製剤品目リスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に掲載されています。
  3. 「許可証明書」は、国家薬品監督管理局が発行した「輸入医薬品登録証」を取得した上で、中国の指定輸入港の所在地の薬品監督管理部門で行う輸入届出において生産検査報告書と併せて提出します。到着後は、指定輸入港でのサンプリングと品質検査を経て、中国国内の「生物製剤の製造番号ごとの検定」の申請を行います。検定に合格しない製造単位(バッチ)は輸入・販売することができません。「許可証明書」は、CPP(Certificate of a Pharmaceutical Product)とGMP(Good Manufacturing Practice)のどちらにも該当しません。CPPとは、医薬品の発売を承認する証明書を指し、GMPとは製造管理および品質管理規則の基準に達したことの証明書を指します。この2つの証明書は、輸入医薬品の登録の際に別途提出が求められます。

関係機関

中国国家食品薬品監督管理局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令

中国国家食品薬品監督管理局:
生物製品許可管理弁法(国家市場監督管理総局令第33号、2020年12月19日公布、2021年3月1日施行)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
中国国家薬品監督管理局:
「薬品輸入管理弁法」の実施に関する通知の添付書類No.8「薬品輸入届出手続き指南」(国食薬監注(2003)320号、2003年11月19日施行)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2012年9月
最終更新:2025年9月

記事番号: C-110118

ご質問・お問い合わせ

記載内容に関するお問い合わせ

貿易投資相談Q&Aの記載内容に関するお問い合わせは、オンラインまたはお電話でご相談を受け付けています。こちらのページをご覧ください。