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小口貨物の通関制度:米国

米国の小口通関制度について教えてください。

米国では2,500ドル未満の小口貨物は略式輸入(informal entry)として扱われ、通常の貨物よりも簡易な通関手続きが適用されます。ただし、繊維製品、その他の制限品目等は略式輸入の対象外です。

I. 略式輸入手続き

2,500ドル未満の小口貨物を米国へ輸入(主に国際宅配便または国際郵便を利用して送付)する際、「フォーム3461」(Entry/Immediate Delivery)を受取人(輸入者)もしくは通関業者が米国税関国境警備局(Customs and Border Protection: CBP)に提出します。通常、貨物の送料は送り主が負担し、輸入関税・諸費用は輸入者が負担します。略式輸入の手続きの詳細は、連邦規則集19CFRのパート 128.24(Informal entry procedures)を参照してください。

通関業者はCBPのライセンスを取得している必要があります。通関手続きを行う港、空港(Port of Entry)の通関業者のリストは、CBPのウェブサイトで検索することが可能です。

国際宅配便:米国の国際宅配便会社が輸入通関手続、関税・諸費用を代行して納めます。受取人は国際宅配便会社に関税・諸費用を支払い、貨物を受け取ります。

国際郵便:通常郵便公社(USPS)が貨物の輸入者から関税・諸費用を徴収した後、受取人住所に貨物を配達します。受取人が直接、当該貨物が到着した管轄の税関出張所に出向いて、その場で略式輸入手続きを行うことも可能です。

受取人に対する貨物到着の通知はCBPの責任ではなく、配達業者が行うものとされています。

II. 贈答品

非居住者が米国に郵送もしくは持ち込む場合は、基本的に合計100ドル相当までが免税扱いです。
米国居住者が海外から自分宛に郵送した物は、免税扱いにはなりません。また、複数の受取人宛に贈答品を一つのパッケージにまとめて郵送することはできますが、その場合、包装の外側に”Unsolicited Gift”(依頼品ではない贈り物)と”Consolidated Gift Package“の表示を行い、贈答品の種類、各品目の適正な小売価格、受取人の氏名を明記する必要があります。ただし、各受取人の贈答品の価格は100ドル未満は免税になりますが、一つでも100ドルを超える贈答品があると、貨物全体が課税対象になるため、注意が必要です。

III. 職業貨物・引越し荷物

専門職用の楽器やカメラ機材、パソコン等の職業貨物の一時輸入には、ATAカルネ(ATA Carnet)を利用するのが一般的です。引越し貨物は、輸入者が1年以上使用していた家財(Used Personal Effects)は免税対象となります。「フォームCF3299」(Declaration for Free Entry of Unaccompanied Articles)を利用して、米国内に持ち込む中古家財の申請をCBPに行います。 なお、新品の家財は課税される可能性があります。
自動車や二輪車などは、所有者入国と同時に米国に持ち込まれる場合には一時的に免税扱いとなります。当該自動車が、米国の安全基準や排ガス基準に準拠していない場合は1年以内に再輸出しなければなりません。また、米国内で販売することはできません。
基準に準拠していても輸入から1年以内に販売する場合は関税が発生し、取引前に税関で清算することになります。

IV. 商業用見本品(入国時持込みの場合)

  1. 保税担保による方法(Temporary Importation under Bond: TIB)
    TIBは、関税の代わりに関税の2倍に相当する通関保証(entry bond)をCBPに提出して、一時輸入する制度です。TIBを介して輸入された貨物は、通常は1年以内に米国外に輸出されなければなりません。TIBの適用は特定商品に限られ、輸入者自身の入国手続きとは別に、書類の記入や通関保証の支払い手続きがあるため、比較的煩雑です。TIBを利用して輸入できる貨物は、米国関税率表(United States Harmonized Tariff Schedule)の9813.00.05〜9813.00.75に掲載されています。
  2. ATAカルネの利用
    商業見本品携行の場合、ATAカルネは有効期間内(1年間)に何回でも出入国通関が可能で簡便です。日本では日本商事仲裁協会(JCAA)がATAカルネの発給機関となっています。

V. 輸入制限・禁止品目

留意すべき品目として以下のようなものがあります。個別の輸入条件や制限については、文末の参考資料・情報をご参照ください。

  1. 食品
    農林水産物や食品は輸入禁止、輸入制限があります。また、バイオテロ法に基づき、米国食品医薬品局(FDA)に貨物到着前の事前通知(Prior Notice)を提出の上、通知番号を受け取り、税関申告しなければなりません。
    個人用ならば事前通知は不要とされていますが、FDAと税関の裁量で判断されます。個人が購入し、別個人宛に郵送する場合でも、購入した小売店から直接郵送した場合、送り主は小売店となります。この場合、商業輸入とみなされ、事前通知義務の対象となります。また、携行持ち込みの場合はすべて税関申告を行わなければならず、申告を怠ると1万ドルの罰金が科せられます。菓子類や調味料等、通常の個人輸入目的であれば、持ち込みは可能です。
  2. 化粧品
    連邦食品医薬品化粧品法(Federal Food, Drug, and Cosmetic Act: FDCA)により、法定基準を満たさないものや不正表示のもの等は輸入が禁止されています。
  3. 医薬品
    FDCAにより、FDAの許可が無い医薬品の輸入は禁止されています。個人用は輸入者と主治医による証明を要する等、厳格な条件付きで3カ月分が認められる場合がありますが、FDAの裁量によります。
  4. 麻薬服用等道具

    規制薬物法(Controlled Substances Act)により、規制薬物の製造加工、体内への摂取・注入機器等の輸入は一切禁止されています。

    その他にも、輸入ライセンスや許可が必要な品目があります。詳細は、参考資料・情報の「米国への輸入の手引き」を、ご覧ください。

関係機関

米国税関国境保護局(U.S. Customs and Border Protection: CBP)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
(社)日本商事仲裁協会(ATAカルネ)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令

The U.S Government Printing Office GPO's Federal Digital System
19CFRパート128.24PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(148KB)
米国税関国境保護局(U.S. Customs and Border Protection: CBP)
CBP Increases Value for the Informal Entry Limit外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

米国税関国境保護局(U.S. Customs and Border Protection: CBP)
通関業者の検索(Locate a Port of Entry)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
輸出・輸入手引き外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国への輸入の手引き PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(465KB)

ジェトロ:
バイオテロ法に関する情報
米国入国時における税関国境保護局による検査について〜個人貨物の安全な持ち込みのために〜PDFファイル(1.07MB)

米国食品医薬品局:
医薬品の輸入外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2016/11

記事番号: A-051021

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