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中古車の現地輸入規則および留意点:シンガポール向け輸出

シンガポール向けに中古車を輸出する際の現地輸入規則および留意点について教えてください。

I. 輸入規制概要
シンガポールでは中古車の輸入許可の事前取得は不要ですが、すべての自動車が陸上交通庁(Land Transport Authority : LTA)へ登録する必要があります。

また、以下の品質基準を満たす必要があります。

1. ハンドル規制
シンガポールでは右ハンドル車のみ登録できます。左ハンドル車は認められません。

2. 車齢規制
海外での新車登録日より3年未満の車両(新車登録日が不明な場合、製造年月日から3年未満)である必要があります。

なお、自動車メーカーがシンガポールに直接輸出した車両、またはシンガポールと同等かそれより厳しい安全・排ガス基準を有する国で新車登録されたもののうち、当該国での新車登録から14日以内に輸出のため登録抹消され、登録抹消日から3カ月以内にシンガポールに到着する車両は新車として登録が可能です。

3. 車種・重量・排気量規制
規定は特にありません。

4. 排ガス規制
国家環境局(National Environment Agency:NEA)により以下の規格を最低限満たしている必要があると規定されています。

  1. ガソリン車の場合はEuro IV 規格または JPN2005規格
  2. ディーゼル車はEuro V 規格または JPN2009規格

また、次のいずれかの書類をLTAに提示する必要があります。

  1. メーカーの発行した適合証明書(Certificate of Conformity:CoC)
  2. 車両が排ガス基準に適合していることを述べたメーカーによる証明書
  3. LTA・NEAの認定検査機関により発行されたCoCおよびテストレポート

5. 燃料節約表示スキームの順守
すべての車両には、1kmあたりのCO2排出量(g/km)および燃料節約量(L/100km)のデータを表示することが求められています(UN ECE規則101)。
また、次のいずれかの書類をLTAに提示する必要があります。

  1. EUの規格に適合していることを記載したメーカーの発行するCoC
  2. NEAが発行した燃料排出に関するレポート

6. 改造車について
改造車の輸入は可能です。ただし、改造内容については事前のメーカーからの指導とLTAの承認が必要です。メーカーまたはメーカーの正規代理店により、メーカー指定手順と要求事項に従って改造が施されたことを証明する必要があります。

7. その他の規制
A. LTAが実施する以下の登録検査に合格する必要があります。

  1. 乗用車(タクシーを除く)の場合、無鉛ガソリン仕様車である。
  2. NEAの規定により、新しく登録される車両のカーエアコンの冷媒はCFC(オゾン層破壊物質であるクロロフルオロカーボン)の使用が禁止されており、また、CFC代替冷媒であるHC(ハイドロカーボン)の使用も禁じられています。
  3. 車に搭載される安全ガラスは、ECE・JISなど認知された国際規格のいずれかに準拠し、所定の条件(フロントガラスと前席側ガラスの透明度が70%以上など)に適合している。
  4. 前後のシートには国際規格に見合った安全ベルトを搭載している。
  5. NEAの毒物法規定により、ノンアスベストのブレーキおよびクラッチライニングを使用している。
  6. 自動光軸補正機能の付いたHID前照灯(高輝度放電ランプ)を装備している。
  7. 時間当たりキロメートル(km/h)の単位で表示するスピードメーターを常装備している。

II. 輸入通関および登録手続き
1. 輸出前検査
2014年9月までは、シンガポールで求められる排ガス規制はEuro IIでしたが、2014年10月1日以降の登録からEuro IV以上が要求されるようになりました。ただし、現在日本ではEuro IV以上の検査に対応できる検査機関が無いため、排ガス規制の検査をシンガポールなどにある指定検査機関において行う必要があります。

指定検査機関の詳細は、巻末の参考資料・情報より「Procedures on Importation and Registration of a Car in Singapore」をご確認ください。

2. 輸入手続き
シンガポール税関に対して、貨物がシンガポールに輸入される前にトレードネット(文末にリンクあり)を通じて輸入許可の申請を行います。査定のため必要に応じ、インボイス・運賃保険等の書類・車両登録関係書類などを提出し、以下の物品税および消費税を支払います。諸税等の支払いは銀行間GIROシステムにより電子的に処理されます。

輸入許可通知が届いた後、申告者は内航貨物通関許可証(Inward Cargo Clearance Permit)をプリントアウトし、署名の上、通関手続きの際に提示します。

3. 車両登録
A. 登録手続き
LTAのVehicle Inspection and Type Approval System(VITAS)に申請開始を届出後、

以下の書類を提出し、許可を受けます。

  1. 輸出抹消登録証明書
  2. 輸出関係書類
  3. Inward Cargo Clearance Permit
  4. B/L
  5. インボイス
  6. 排ガス規制証明などを提出し、許可を受けます。

その後、LTAによるメカニカル検査(登録検査)を受け、すべてに合格した後、車両許可コード(Vehicle Approval Code:VAC)を取得します。VAC受領後、登録手続きに入ります。

B. 車両総量規制(入札制度)について
国土が狭いシンガポールでは、交通渋滞緩和を目的として車両総量規制(入札制度)が実施されています。政府が国内での車両台数を決め、6カ月間有効の車を所有する権利(Certificate of Entitlement:COE)を発行するもので、入札によって価格が設定されます。自動車登録のためには、入札によりCOEを取得した後、登録料140 シンガポールドル、追加登録料、および道路税などの支払いが必要です。

詳細は、文末の参考情報・資料より「Procedures on Importation and Registration of a Car in Singapore」をご確認ください。

III. 関税、物品税および消費税(GST)
シンガポール税関は車両の購入価格、運賃、海上保険料およびその他経費を考慮してその車両の公開市場価格(Open Market Value:OMV)を査定します。
関税は課税されません。
内国税として、乗用車・タクシーに対してOMVの20%(貨物自動車やバスはゼロ、オートバイやスクーターはOMVの12%)の物品税およびOMVに物品税を加えた額の7%のGSTが課税されます。
さらに、別途サーチャージとして1万シンガポールドルが徴収されます。

関係機関
陸上交通庁(Land Transport Authority : LTA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
国家環境局(National Environment Agency:NEA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
シンガポール税関外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
トレードネット外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

関係法令
シンガポール検察庁:
道路交通法(Road Traffic Act:Cap. 276)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考情報・資料
陸上交通庁(Land Transport Authority : LTA):
ONE.MOTORING外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
Procedures on Importation and Registration of a Car in Singapore外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点: 2015/09

記事番号: A-041108

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