自動車部品の現地輸入規則および留意点:インドネシア向け輸出

インドネシア向けに自動車部品を輸出する際の現地規制と留意点について教えてください。

インドネシアでは、自動車部品に対する関する特段の輸入規制はありませんが、インドネシアの品質基準を遵守する必要があります。

I. 輸入規制

自動車部品に関して特段の輸入規制はありません。

インドネシアでは、引越し貨物、贈与、見本品等を除き、原則として、輸入業者認定番号(Angka Pengenal Importir: API)を取得した者だけが輸入を認められています。また、輸入業者は財務省関税総局に登録して通関基本番号(NIK)を取得することも必要で、特定の品目の輸入については特別輸入業者登録番号(NPIK)の取得も義務付けられています。
APIには、販売目的の商品輸入のための一般輸入業者番号(Angka Pengenal Importir Umum: API-U)と、製造目的、製造を支援する目的の商品輸入の製造輸入登録番号(Angka Pengenal Importir Produsen: API-P)の2種類あり、このどちらか一つを持つことができます。
インドネシア政府は、2015年9月28日、APIに関する商業大臣規程2015年第70号(70/M-DAG/PER/9/2015)を公布しました。同規程では、API-Uの規制が緩和されたものの、API-Pでそれまで認められていた製造会社による補助的完成品や市場テスト用の完成品の輸入が認められていた条項が削除されてしまい、その輸入が認められない事態が一時発生しました。しかし、その後、2015年12月23日公布の商業大臣規程2015年第118号(118/M-DAG/PER/12/2015)及び2016年3月22日公布工業大臣規程2016年第19号(19/M-IND/PER/3/2016)によりこの規定が復活し、この問題は解決しています。

  1. SNI(Indonesian National Standard)制度
    本制度の主務官庁・工業省の大臣規程により、消費者保護等の観点からSNI制度が強化されています。この制度は、国産品はもとより、当国に輸入される消費者関連製品について、一定水準の品質と安全性を満たすこと、すなわちSNI基準の順守を義務付けています(業者の任意による管理品目含む)。したがって、SNIの基準順守の対象製品については、輸入業者にもSNI 証使用製品証明(SPPT-SNI)の取得が義務付けられています。SPPT-SNI は、インドネシア国家認証委員会(KAN)が認証した製品認証機関(LSPro)が、テストや監査を通じて発行しているものです。SNI 基準順守を求められる自動車関連の対象品目には、タイヤ、自動車用安全ガラス、鋼材、ウォーターポンプ、ケーブル等があり、これら順守品目に該当するHSコードの製品を輸入する場合には、十分に留意する必要があります。下記品目はその一例です。
    1. タイヤ[2012 年1 月30 日付工業大臣規則第11 号(No.11/M-IND/PER/1/2012)]
      乗用車用(HS 4011.10.00.00)、軽トラ用(HS 4011.10.00.00)、トラック・バス用 (HS 4011.20.10.00)、ホイール装着済タイヤ(HS 8708.70.22.00、8708.70.29.00)等
    2. 自動車用安全ガラス[2007 年4 月17 日付工業大臣規定第34 号(No.34/M-IND/PER/4/2007)]
      自動車用Tempered Safety Glass(HS 7007.11.10.00)、自動車用Laminated Safety Glass(HS 7007.21.10.00)
    3. ウォーターポンプ[2010年8月3日付工業大臣規則第84号(No.84/M-IND/PER/8/2010)、2012年2月14日付工業大臣規則第17号(No.17/M-IND/PER/2/2012)]
      (HS 8413.70.41.10 、8413.70.91.00 、8413.81.11.10)
  2. SNI合格マーク制度
    SNIに合格した部品は、以下の手続きで輸入できます。通関を終えた後、それら部品自体に、あるいはそれらの包装材にSNI合格製品であることを証するマーク(Tanda SNI)を刷り込むか、マーク入りのラベルを貼らなければなりません。なお、ごく一部の輸入製品(例;中国製の幼児向け衣料、玩具)では、国外の検査機関での認証検査が認められてきましたが、実際には輸出国での検査が行われないまま輸入されていたケースがあり、工業省および商業省は、現存の国内10検査場の数を倍増させ、国内検査場での検査のみに一本化する方針を、2014年12月に 発表しました。しかし、その後の本件についての進展はみられません。

II. 輸入手続き・関税等

  1. 輸入手続き
    まず、輸入者は税関指定の外国為替銀行に輸入商品のHS番号等必要事項を記載した輸入申告書を提出し、認証を受けます。同時に該当する関税と付加価値税および前払い(仮)所得税を支払い、所定の支払済証を受け取ります。次に銀行認証済みの輸入申告書、税金支払済証、SNI合格証明書および輸入通関に必要な書類(輸入通知書PIB、輸入納付書SSP、インボイス、パッキングリスト、船荷証券、その他原産地証明書等)を添えて通関手続きに入ります。日本との輸入取引については、L/C(ユーザンスを含む)、D/P、D/A、前払金、委託販売方式等、通常国際貿易取引での決済方法が可能です。
  2. 関税・その他諸税
    1. 関税
      課税基準はCIFまたはCIP価格です。日・インドネシア経済連携協定(JIEPA)税率または最特恵国税率(MFN税率)が適用されています。
      該当するHS番号は、シャーシ・ボディ・一般部品(HS 8700番台)、電装品等(HS 8500番台)、機械類(HS 8400番台)、およびゴム製品(HS 4000番台)等多岐にわたります。最新の関税率は、文末の「世界各国の関税率」でご確認ください。
    2. その他諸税
      1. VAT(付加価値税PPN)
        一律10%。課税基準は、CIFまたはCIP 価格 + 関税額です。
      2. 奢侈品販売税(Luxury: PPnBM)
        HS8706では課税されますが、他の部品は免税です。
      3. 前払い法人税(PPh22)
        輸入業務を行う法人は輸入時に前払いします。API保有者は(CIF+関税)価格の2.5%、非保有者は同価格の7.5%。なお、年度末の税務申告の際に確定税額との精算がなされます。

関係機関

インドネシア駐日大使館 TEL: 03-3441-4201
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インドネシア商業省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
インドネシア財務省関税総局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

参考資料・情報

ジェトロ:
貿易管理制度
世界各国の関税率
インドネシア 貿易為替制度―貿易管理制度―「輸入管理その他」詳細PDFファイル(425KB)

ジャカルタ・ジャパン・クラブ(JJC):
商業大臣規程2015年第70号(70/M-DAG/PER/9/2015) (原文)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.64MB)(日本語仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(440KB)
商業大臣規程2015年第118号(118/M-DAG/PER/12/2015)(原文)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(979KB)(日本語仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(269KB)
工業大臣規程2016年第19号(19/M-IND/PER/3/2016)(原文)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(1.71MB)(日本語仮訳)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(339KB)

調査時点:2016/01

記事番号: A-031209

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