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自動車部品の現地輸入規則および留意点:インドネシア向け輸出

インドネシア向けに自動車部品を輸出する際の現地規制と留意点について教えてください。

インドネシアで、輸入を行うことができるのは原則、輸入業者認証番号(API)を有する輸入業者のみです。一般輸入業者認定番号(API-U)あるいは製造輸入業者認定番号(API-P)の取得が必要です。このほか、インドネシア国家規格(Indonesian National Standard: SNI)にも注意が必要です。

I. 輸入規制

  1. 商業省の規定によれば、輸入を行うことができるのは、原則輸入業者認証番号(API)を有する輸入業者のみです。通関法(2006年11月)の改正により輸入業者は関税総局への登録、通関登録番号(NIK)の取得も義務付けられ、関税局とオンラインで接続された銀行による輸入関税等の収受代行やオンライン経由での輸入手続書提出が認められました。輸入品は、輸入業者が提出する輸入申告(PIB)に基づき、検査が行われます。輸入通関検査には書類検査と実物検査があります。 2010年1月から、一般の輸出入者が自動車部品を輸入する場合は一般輸入業者認定番号(API-U)を、製造者が輸入する場合は製造輸入業者認定番号(API-P)の取得が必要となりました。

    通常商社等が有するAPI-Uで輸入できる商品は2012年から、1社につき関税率表に分類されている21分野のうち1分野のみに限定され、特別関係の証明があれば複数分野可能とされていましたが、これは2015年9月28日付商業大臣規則第70号(No.70/M-DAG/PER/9/2015)で廃止になりました。API-Uを有する企業の事業許可に記載された取扱品目を輸入することが可能です。
    また、上記2015年9月の改定では、API-Pを有する企業による完成品輸入についての規則が削除されましたが、2015年12月23日付商業大臣規則第118号(No.118/M-DAG/PER/12/2015)にて、API-Pを有するものの生産段階に至っていない企業に対し、その事業認可または事業分野に適した製品の輸入が認められました。商業省から輸入承認の取得が必要で、一部にはAPI-P企業と特別関係にある海外所在企業から輸出されたものであることについての特別関係の証明も義務付けられています。

    品目によっては、輸入承認の取得や船積み前検査義務が課せられることがあります。
    タイヤを輸入しようとするAPI-UおよびAPI-P保有企業には、11月9日付商業大臣規則第76号(No.76/M-DAG/PER/11/2016)にて、2017年1月1日から、商業省より輸入承認を取得することが規定されました。対象はHSコード4011、4013、8708台のタイヤ38品目。タイヤSNIマーク使用製品証明(SPPT SNI)やタイヤ型登録証(NPB)、輸入計画(API-Pは12ヶ月間、API-Uは6ヶ月間)、商標権者や海外の工場からの指名書、倉庫占有証明(API-U)、運送手段占有証明(API-P)、工業省化学繊維諸産業総局長からの推薦状など提出して申請します。
    輸入承認の有効期限は、API-Pの輸入承認は12ヶ月間、API-Uの場合は6ヶ月間で、いずれも最長30日の延長が可能です。
    これらのタイヤ輸入には、船積み港において、商業大臣が指名したサーベイヤーによる船積み前検査を受けることが課せられています。また、輸入承認を取得したAPI-UおよびAPI-P保有企業には、タイヤの輸入実績についての報告義務もあります。
    鉄鋼・合金鋼・派生品についても、2016年12月9日、商業大臣規則No.82/M-DAG/PER/12/2016により、旧令の商業大臣規則No.54/M-DAG/PER/12/2010、No.28/M-DAG/PER/6/2014が2016年12月31日までで失効するのを受けて、鉄鋼・合金 鋼・派生品の輸入規制を継続することを決定しました。対象は、HSコード10桁ベースで、鉄鋼が342品目、合金鋼が63品目、派生品は88品目です。これらの輸入は、上述のタイヤの場合と同様、商業大臣から輸入承認を得たAPI-UまたはAPI-P保有企業が行うことができ、輸入承認の有効期間も上述のタイヤの場合と同じです。

  2. インドネシア国家規格(Indonesian National Standard: SNI)制度
    工業省により、消費者保護等の観点から、SNI制度が強化されています。この制度は、輸入される消費者関連製品について、一定水準の品質と安全性を満たすことを義務付けています(業者の任意による管理品目含む)。SNIの基準順守の対象製品については、国内製造だけでなく、輸入業者にもSNI マーク使用製品証明(SPPT-SNI)の取得が義務付けられています。SPPT-SNI は、インドネシア国家認証委員会(KAN)が認証した製品認証機関(LSPro)が、テストや監査を通じて発行しているものです。SNI 基準順守の対象品目には、タイヤ、自動車用安全ガラス、鋼材、ケーブル等があり、これら順守品目に該当するHS番号の製品を輸入する場合には、十分に留意する必要があります。下記品目はその一例です。
    1. タイヤ〔2015年9月29日付工業大臣規則第76号(No.76/M-IND/PER/9/2015)〕
      乗用車用(HS4011.10.00.00)、軽トラ用(HS4011.10.00.00)、トラック・バス用 (HS4011.20.10.00)、自動車内タイヤ〔4013.10.11.00(乗用車・軽トラ用)、4013.10.21.00(トラック・バス用)、ホイール装着済タイヤ(HS 8708.70.22.00、8708.70.29.00)〕等
    2. 自動車用安全ガラス〔2015年9月29日付工業大臣規則第80号(No.80/M-IND/PER/9/2015)〕
      自動車用Tempered Safety Glass(HS 7007.11.10.00)、自動車用Laminated Safety Glass(HS 7007.21.10.00)
    3. ケーブル〔2014年10月2日付工業大臣規則第84号(No.84/M-IND/PER/10/2014)〕
      (HS ex.8544.11.10.00, ex.8544.11.20.00, ex.8544.11.90.10, ex.8544.11.90.20, ex.8544.11.90.90, ex.8544.19.00.10, ex.8544.19.00.90, ex.8544.42.91.00, ex.8544.42.92.00, ex.8544.49.22.00, ex.8544.49.23.00, ex.8544.49.41.00, ex.8544.60.11.00, ex.8544.60.19.00)
  3. SNI合格マーク制度
    SNIに合格した部品は、それら部品自体に、あるいはそれらの包装材にSNI合格製品であることを証するマーク(Tanda SNI)を刷り込むか、マーク入りのラベルを貼らなければなりません。

II. 輸入手続き・関税等

  1. 輸入手続き
    まず、輸入者は税関指定の外国為替銀行に輸入商品のHSコード等必要事項を記載した輸入申告書を提出し、認証を受けます。同時に該当する関税と付加価値税および前払い所得税を支払い、所定の支払済証を受け取ります。次に銀行認証済みの輸入申告書PIB、輸入関税等納付書SSP、SNI合格証明書および輸入通関に必要な書類(インボイス、パッキングリスト、船荷証券、その他原産地証明書等)を添えて通関手続きに入ります。日本との輸入取引については、L/C(ユーザンスを含む)、D/P・D/A、前払金、委託販売方式等、通常国際貿易取引での決済方法が可能です。
  2. 関税・その他諸税
    1. 関税
      課税基準はCIF価格です。日本から輸出する場合、日・インドネシア経済連携協定(JIEPA)税率または最恵国待遇(MFN税率)が適用されています。 該当するHSコードは、シャーシ・ボディ・一般部品(HS8700番台)、電装品等(HS8500番台)、機械類(HS8400番台)、およびゴム製品(HS4000番台)等多岐にわたります。最新の関税率は、文末の「世界各国の関税率」でご確認ください。
    2. その他諸税
      1. VAT(付加価値税PPN)
        一律10%。課税基準はCIF価格です。
      2. 前払い所得税(PPh22)
        輸入業務を行う法人は輸入時に前払いします。API保有者はCIF価格の2.5%、非保有者は同7.5%。なお、年度末の法人税申告の際に確定税額との精算がなされます。

III. 輸出者として留意すべき事項

  1. AFTA(ASEAN Free Trade Agreement)およびそれに基づくCEPT(Common Effective Preferential Tariff)が進展し、ATIGA(ASEAN Trade in Goods Agreement)になったことで、無関税を享受できるASEAN域内有力自動車部品輸出国との価格競争を視野にいれておく必要があります。さらに、国内外の商品に等しく適用されているSNIの問題にも適切に対応していくことが輸出者に求められています。
  2. MFN税率の方が経済連携協定(EPA)に基づく税率より低い品目もあり得ます。MFN税率とEPA税率を比較し、MFN税率の方が低い場合はJIEPAの特定原産地証明書を取得する必要はありません。
  3. 2016年4月7日付商業大臣規則第24号(No.24/M-DAG/PER/4/2016)にて、SNIの基準順守が求められている商品をインドネシア国内で流通させる場合は、商業省品質管理標準化局に登録し、製品登録番号を取得することが義務付けられました。輸入品の場合はインドネシアへの輸入前に登録し、NPBと呼ばれる登録番号を取得します。
  4. 自動車部品には2013年11月26日付商業大臣規則第67号(No.67/M-DAG/PER/11/2013)により、本体とパッケージにインドネシア語で印字したラベルやタグの表記が義務付けられています。記載事項は、商品名、ブランド名、メーカー名または輸入業者名とその住所、内容量、製造日、警告、生産国などで、部品の種類により異なります。本体やパッケージにエンボス、印字で表示することとされており、インドネシア関税地域に入荷した段階でラベル表示が必要です。

関係機関

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参考資料・情報

ジェトロ:
世界各国の関税率
インドネシア 貿易為替制度-貿易管理制度-「輸入品目規制」詳細PDFファイル(459KB)

調査時点:2017/3

記事番号: A-031209

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