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化粧品の現地輸入規則および留意点:英国向け輸出

英国に化粧品を輸出します。現地での輸入規制および輸出者として留意すべき事項があれば教えてください

I. EUの化粧品管理
EU化粧品指令76/768/EECが、成分規制、承認手続き、表示義務事項等EU統一指針を規定しています。同指令はEU化粧品規則(EC) No 1223/2009へ段階的に移行され、2013年7月11日より施行されています。 同指令の改正により動物試験を行った化粧品は販売禁止となっています。
CMR(発がん性、変異原性物質、生殖毒性)物質については、2010年12月より禁止。しかし、配合成分のうち消費者安全科学委員会(Scientific Committee for Consumer Safety:SCCS)が安全と評価した場合や、代替物質がない場合には、一部許容されることになりました。該当する場合は法令原文で基準の詳細を確認してください。


II. 英国の化粧品管理
EU化粧品指令76/768/EECに基づいて制定された国内法は「CONSUMER PROTECTION The Cosmetic Products (Safety) Regulations 1996 (No. 2925)」です。その後、2008年に改訂版「CONSUMER PROTECTION The Cosmetic Products (Safety) Regulations 2008( No. 1284 ) 」(以下、新規則)とその修正版「CONSUMER PROTECTION. The Cosmetic Products Enforcement Regulations 2013(No. 1478)」が制定されました。以下、新規則と修正版に基づいて説明します。


1. 化粧品の輸入、販売手続き
英国では、輸入者(responsible person)は次の製品情報を化粧品の容器や包装に記載された住所あるいは登録営業所に保管し、所轄当局が容易に入手できるようにしておかなければなりません(新規則第16条)。

  1. 製品の定性的・量的組成(香水の場合は香料名とそのコード番号および香料供給者名)
  2. 原料および製品の物理化学的、微生物学的明細、そして製品の純度と微生物学的管理基準
  3. 製造方法[適正製造基準(GMP)に従ったものであること]
  4. 安全性評価
  5. 3歳以下の幼児向けの化粧品やもっぱら女性の外秘部衛生(external intimate hygiene)専用の化粧品については個別・特定の安全評価
  6. 安全性評価に対する有資格者あるいは責任者の名前と住所
  7. 当該化粧品の使用が人体に与える悪影響に関する既存のデータ
  8. 当該化粧品が訴求している効果の証明

            

また、英国がその化粧品をEU域内で初めて輸入する国である場合、輸入者は最初に輸入した場所の住所と化粧品のタイプ(香水、メーク用、スキンケア用、ヘアケア用、洗顔用のいずれか)を、域内での最初の供給前に英国ビジネス・イノベーション・職業技能省(BIS)に通知しなければなりません(新規則第17条)。


なお、英国には日本の「医薬部外品」に該当する商品分類はないため、医薬効能のある化粧品は医薬品として分類される可能性があります。その場合は医薬品の承認を事前に取得する必要があります。


2. 化粧品の成分規制
化粧品の成分規制は、新規則の付表(Schedule)3から7にリスト化されています。付表 3は配合禁止成分、付表4は制限付きで配合が認められている成分、付表5は制限付きで使用可能な色素、付表6は制限付きで使用可能な保存料の、付表7は制限付きで使用可能な紫外線防止成分のリストとなっています。


3. 化粧品の容器・パッケージへの表示
新規則第12条に以下のとおり規定されています。

  1. 製造者の名称と住所または登録営業所名(EU域内製造品の場合)、あるいはEU域内に設置された販売責任者(特にEU域外製造品の場合)の氏名と住所。域外製造品の場合は原産国。
  2. 使用の期限
    1. 「best used before the end of(期日)」とするか、期日の表示場所を記載。
    2. 期日は月、年とするか、日、月、年とする。
    3. 必要であれば、記載された使用期限を保証する条件を補完的に記載。
      最短使用期限が30カ月以上の場合は使用期限の記載は必須ではありません。ただし、開封後の安全使用可能期間は必要です。この場合の記載方法は付表 Schedule 8の Part 2で指定されているマークの後に月数または年数、あるいは両方を記載します。
  3. 使用に際して注意すべき具体的危険予防措置
    付表 Schedule 4、5、6および7で表示することが規定されている使用条件および警告、および特に理髪業務用に使用される化粧品については危険予防の特別情報。
  4. 製造バッチNo.または製品識別コード
  5. 用途(製品の外観からでは明白でない場合)


上記b.使用期限、c.危険予防措置、e.用途については英語での記載が義務付けられています。他の言語による記載を追加することは可能です。


そのほか、成分リストについても、「ingredient」の語の後に含有重量の大きい順に掲載する、International Nomenclature Cosmetic Ingredients(INCI)等のEU共通の成分名称を使用する、香料および芳香剤は「perfume」あるいは「aroma」と付記する、1%未満の濃度の成分は最後に順不同で記載する、色素はその他の成分の後に順不同で記載する、容器・包装への記載が不可の場合は同封の説明書、ラベル、カード等に記載するなど、この他にも細かい規定があります。


III. 化粧品の輸入関税および付加価値税
日本から輸出された化粧品(HS3303〜3307)の輸入関税率は、ひげ剃り用品・デオドラント・入浴剤(6.5%)、デンタルフロス(4%)を除いて0%となっています。この他、付加価値税(VAT)20%が課税されます。税率は毎年変わる可能性があります。


IV. 輸出時の留意点
化粧品を日本から輸出する際には薬事法上の輸出手続き、および輸出貿易管理に関する法令に留意する必要があります。これについては「 化粧品を輸出する際の注意事項 」をご参照ください。


関係機関
英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
英国ビジネス・イノベーション・職業技能省(BIS)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
厚生労働省(日本)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます


関係法令
EU化粧品指令(76/768/EEC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
EU化粧品規則1223/2009外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
CONSUMER PROTECTION The Cosmetic Products (Safety) Regulations 2008(No. 1284)
CONSUMER PROTECTION. The Cosmetic Products Enforcement Regulations 2013(No.1478)


調査時点:2015/02

記事番号: A-030301

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