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NAFTAの自動車部品輸出における現地調達比率

質問

カナダもしくはメキシコから米国に自動車部品を輸出します。NAFTAの原産地規則について教えて下さい。

回答

カナダ・メキシコから米国へ自動車部品を輸出する場合、NAFTAの原産地規則を満たせば、米国での輸入関税はゼロになります。NAFTAの原産地規則は、各HSコードに応じて締約国で算出された材料・製品のみを用いて締約国内で生産された場合や、関税分類変更基準(CTC)、域内原産割合(RVC)などがあり、NAFTA附属書401で定められています。

I. 自動車および自動車部品の原産基準

自動車および自動車部品については、HSコード4桁レベルのCTCとRVCの基準を定めているほか、NAFTA第403条でRVCの計算方法について以下のとおり定めています(純費用方式)

RVC=[NC(物品の純費用)−VNM(非原産材料価額)]/NC×100

自動車および自動車部品に対する最低限のRVCは、協定発効時は50%でしたが、段階的に引き上げられ現在は以下のとおりです(NAFTA第403条5項)。

  1. 純費用方式によるRVCを62.5%
    1. HSコード8702.10.bb もしくは8702.90.bb(15 人乗り以下の車両)、あるいは第8703.21 号から第8703.90 号、第8704.21 号もしくは第8704.31 号に含まれる自動車
    2. 第84.07 項もしくは第84.08 項、あるいは第8708.40 号に含まれる物品で、上記a. に該当する自動車に使用されるもの。
  2. 純費用方式によるRVCを60%
    1. 第8701 項、関税品目8702.10 aa もしくは8702.90 aa(16 人乗り以上の車両)、第8704.10号、第8704.22 号、第8704.23 号、第8704.32 号もしくは第8704.90 号、あるいは第87.05項もしくは第87.06 項に含まれる自動車。
    2. 第84.07 項もしくは第84.08 項、あるいは第8708.40 号に含まれる物品で、上記aに述べる自動車に使用されるもの。
    3. 上記(1)のbに述べる物品または第8482.10 号から第8482.80 号、第8483.20 号もしくは第8483.30 号に含まれる物品を除いた、附属書403.1 に示す物品で域内原産割合の要件の対象であり、上記aのiまたはbのiに含まれる自動車に使用されるもの。

II. RVC計算のための主要な注意点

自動車および自動車部品のRVCを計算する際に主な注意すべき点は以下のとおりです。

  1. NAFTA第403条1項、2項
    域内原産割合を算定する際には、第403条1項、2項で指定されたHSコードにトレーシングを適用する場合と、適用しない場合があります。トレーシングとは、該当する製品の生産あるいは製品の生産に使用する材料にNAFTA附属書403.1に掲載されている品目が含まれており、かつその品目が非締約国から輸入されたものである場合には、この所有権を最初に得た締約国域内の人物がこれを受け取った時点(この品目が輸入された時点)まで遡って、同製品の調達価額を最終製品のVNMに加算しなければなりません。
  2. NAFTA第403条4項
    附属書403.1 に示す関税分類に含まれる全物品あるいは附属書403.2 に示す部品もしくは材料のRVCを算定する上で、当該物品の生産者は、以下のいずれかの方法で行うことができるとしています。
    1. 以下の期間で計算結果を平均化する。
      1. 当該物品の販売先である自動車生産者の会計年度
      2. 四半期あるいは月次
      3. 当該物品が予備部品として販売された場合は、自社の会計年度
    2. 上記a項に述べる平均率を、一社あるいは複数の自動車生産者に対して販売された一つ或いは全ての物品について別々に算定する。
    3. 本項に従って行ったいかなる計算結果についても、一国あるいは複数の締約国の域内に輸出された物品の域内原産割合を国ごとに別々に算定する。
  3. NAFTA第403条6項
    1項および2項で特定する自動車について、RVCの要件を規定しています。
    1. 以下の条件に該当する場合、自動車アセンブラーが最初の試作品を生産した日から5 年間は50%とする。
      1. 2項に記載の車両を除き、自動車アセンブラーがいずれの締約国の域内においても過去に生産したことのない種類、ブランドあるいは大きさおよびフレームに属す自動車である。
      2. 自動車を組み立てる工場が新しい建屋である。
      3. 実質的に、自動車の組み立てに使用される全ての新しい機械が工場に存在する
    2. 改装を施した後の工場で、自動車の最初の試作品が生産された日から2年間は50%とする。ただし、2項に記載の車両を除き、自動車アセンブラーが改装前の工場で生産したものと異なる種類、ブランドあるいは大きさ、およびフレームに属す自動車である場合に限る。
      詳細は参考資料のNAFTA第403条をご覧下さい。

III. 原産地証明書(certificate of origin)および税関への事前決定(advance rulings)

米国(輸入国)の輸入者がこの域内関税優遇措置の適用を受けるためには、その製品が域内原産品であることを証明するカナダ・メキシコ輸出者発行の原産地証明書が必要です。
NAFTAの原産地証明書は、協定で定める記入要領に従って記入・署名する必要がありますが、輸出国の当局に対して申請する必要がなく輸出者が自ら作成します。書式および記入要領は各国の税関ホームページから入手することができます。
また、輸入者は輸入国の税関に対し、商品の輸入前に当該商品がNAFTA原産地規則の要件を満たし、NAFTA域内産として認められるものであるかどうかの判断を求めることができます。詳細は下記URLをご覧ください。

NAFTAでは自動車および関連する部品について、用語の定義や例外など細かく規定されていますので、協定条文をよく理解し、輸入者と協力して原産地規則の確認や、手続きを進めることが重要です。

参考資料・情報

NAFTA事務局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
NAFTA原産地規則(加盟各国へのリンク)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
NAFTA条文外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
米国通商代表部外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

米国国土安全保障省・税関国境警備局:
Advance Ruling Procedures外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

調査時点:2010年9月
最終更新:2017年10月

記事番号: A-011233

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