国際複合一貫輸送:日本
質問
国際複合一貫輸送について教えてください。
回答
国際複合一貫輸送(International Multimodal Transport)とは、同一の運送人が2つ以上の異なる輸送手段を用い、貨物の引受から引渡しまで一貫して運送を行うものです。
2つ以上の輸送手段とは海陸、空陸、海空等の組み合わせです。海上では船舶、陸上では鉄道および道路輸送、さらに航空輸送を組み合わせます。現在最も広く行われているのは、海上コンテナを利用した海陸の複合一貫輸送です。(例、日本から米国向け輸出貨物を西海岸で陸揚げし、内陸部まで鉄道などで輸送する)。航空輸送と陸上輸送の組み合わせも一般的に行われています。海上輸送と航空輸送を組み合わせたシーアンドエアー輸送もあります。
国際複合一貫輸送を行う複合運送人(Multimodal Transport Operator)は一般的にフレイトフォワーダーと呼ばれ、貨物の集荷から、輸出梱包、通関、最終仕向地までDoor to Doorで輸送サービスを提供できます。NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier: 自身では船舶を運航しない運送人)や航空フォワーダーを兼ねている場合もあり、複合運送証券としてMultimodal Transport B/LやHouse AWBを発行し国際複合一貫輸送を行います。
国際複合一貫輸送では複合運送人が船会社、トラック輸送業者、鉄道会社、航空会社等を下請として使用していますが、複合運送証券を発行したこれら複合運送人がその国際複合一貫輸送約款に基づき荷主に対して運送責任を負います。
複合運送証券の約款ではネットワーク・ライアビリティー・システムと呼ばれる責任原則が主に採用されます。複合運送人が複合輸送の全区間について単一の責任原則に基づいて契約責任を負うのではなく、陸、海、空の輸送区間と輸送手段ごとの下請運送人の運送約款とそれらに強制的に適用される国内法、国際条約に準拠して運送責任を負うというシステムです。
全輸送区間共通の責任原則はなく、現実には複合輸送を構成する輸送区間ごとの下請運送人の運送約款とそれらを律する適用法規に準拠するシステムであるため、間接的な立場である荷主には非常にわかりにくいという問題が指摘されています。しかし、ネットワーク・ライアビリティー・システムは下請運送人が複合運送人に対して負う運送責任と複合運送人が荷主に負う運送責任とに乖離が生じることを防ぐことにもなっています。
関係機関
参考資料・情報
- 「国際複合輸送業務の手引(第9版)」(一社)国際 フレイト フォワーダーズ協会
- 「JIFFA 運送書類(2013年改訂版)解説書」同上
調査時点:2011年8月
最終更新:2026年8月
記事番号: A-011211





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