海外ビジネス情報

ジェトロの海外ネットワークを通じて収集した最近のビジネスニュースや政治・経済の概況、貿易・投資実務に役立つ制度・手続き情報や各種統計、調査レポートなどをお届けしています。

各国・地域別にご覧になりたい場合は「国・地域別情報」をご覧ください。

国・地域別に見る

バーゼル条約規定の廃棄物のうち規制対象外となる廃棄物の種類

有害廃棄物の輸出入に際して留意すべき点を教えてください。

I. バーゼル条約とOECD理事会決定(国際条約・協定)
欧米先進国からの廃棄物が1980年頃からアフリカの開発途上国に放置され、環境汚染の発生が目立つようになりました。このような問題に対する国際的な枠組みとして、国連環境計画UNEP主導の「有害廃棄物の越境移動およびその処分の規制に関するバーゼル条約1992」(以下、バーゼル条約169ヵ国加盟)が制定されました。バーゼル条約に規定される処分作業(再生・回収作業)を行うために「回収作業が行われる廃棄物の越境移動の規制に関するOECD理事会決定」(以下、OECD理事会決定)が定められています。取引相手国がOECD加盟国 (先進国を主に30カ国)でバーゼル条約締結国であれば、 「OECD理事会決定」が優先します。台湾については財団法人交流協会と亜東関係協会との間の取り決めに従います。ラオス、ミャンマーについては取り決めがないため、現在バーゼル条約で規定する「特定有害廃棄物等」の輸出入はできません。

バーゼル条約では、「有害廃棄物」としての規制対象物を附属書IV(規制する廃棄物の分類)に掲げる処分がなされるものであって次に掲げるものと規定しています。
ア)附属書Iに掲げるいずれかの分類に属する廃棄物(附属書IIIに掲げるいずれの特性も有しないものを除く)
イ)附属書IIに掲げるいずれかの分類に属する廃棄物
ウ)締約国の国内法令により有害とされている廃棄物

附属書VIIIには、原則として規制対象となるものが、附属書IXには、原則として規制対象外となるものが示されています。

OECD理事会決定では、規制対象となるものは別表第一に、規制対象とならないものは別表第二に掲げられています。

II. バーゼル法と廃棄物処理法(国内法)
バーセル条約の国内実施法として「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」(通称「バーゼル法」)と「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(通称「廃棄物処理法」)が施行されています。
バーゼル法ではバーゼル条約上の「有害廃棄物」を「特定有害廃棄物等」と定義し、告示「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律第二条第一項第一号イに規定する物」に具体的な規制対象、規制対象外となるものを示しています。 別表第一(鉄くず、繊維くず等53種類)は原則として規制対象外ですが、別表第二(対象リスト)は規制の対象となるものです。別表第一、別表第二に掲載されていないものについては、別表第三で判断します。例えば、鉄くずは別表第一により原則規制対象外ですが、鉄以外の金属やプラスチック等の異物が含まれている場合、別表第三の第17号から第41号に掲げているものに該当するかどうかを確認する必要があり、該当する場合は規制対象となります。

III. 輸出入手続き
貨物がバーゼル法や廃棄物処理法の対象物に該当する場合には、外為法に基づく経済産業大臣の承認や環境大臣による環境保全上支障がない旨の確認を受ける必要があります。
また、該当しない場合も、税関に申告するときに、特定有害廃棄物に該当しないことの証明(分析結果により客観的に有害性の有無が判断できる資料の提示、輸出入後にリサイクルされることが判断できる資料等) の提示が必要です。

廃棄物処理法は、廃棄物(占有者が自ら利用、または他人に有償で売却することが出来なくなったもの)を規制する法律で、有害か無害かを問わず輸出入の規制を受けます。廃棄物か否かの判定には、当該品の性状(使用可否、汚れ具合)、排出状況(分別されているか、破損がないか)、取扱形態(適切な梱包か)、取引価値の有無(有償取引か)、占有者の意思等で総合判断されます。

経済産業省および環境省では、輸出入しようと考えている貨物が、a. バーゼル条約の規制対象の特定有害廃棄物等に該当するか否か、b. 廃棄物処理法に規定する廃棄物に該当するか否か、について事前相談を受け付けています。
http://www.env.go.jp/recycle/yugai/jizen.html


関係機関
<バーゼル法にかかわる問い合わせ先>
(一財)日本環境衛生センター バーゼル条約輸出入規制事前相談課 
※バーゼル法に関する一般的な質問、およびメタル・スクラップ、プラスチック・スクラップ、使用済バッテリー(廃・中古)、使用済遊技機(廃・中古)、廃触媒および中古品(家電、自動車部品等)の輸出入についての問い合わせ
※上記以外の貨物についての問い合わせ
経済産業省産業技術環境局環境政策課環境指導室


<バーゼル法および廃棄物処理法にかかわる問い合わせ先>
輸出入に用いる港の所在地を所管する各地方環境事務所にお問い合わせください。
環境省各地方環境事務所


関係法令
経済産業省:
バーゼル条約・バーゼル条約関連国内法
環境省:
特定有害廃棄物等の輸出入関連 
日本と台湾との間の特定有害廃棄物等の輸出入等に関する件(告示)


参考資料・情報
経済産業省:
バーゼル条約・バーゼル法の概要等
環境省:
OECDの回収作業が行われる廃棄物の国境を越える移動の規制に関する理事会決定[C(2001)107 /FINAL] (仮訳)


調査時点:2015/01

記事番号: A-010933

関連情報

ご質問・お問い合わせ

記載内容に関するお問い合わせ

貿易投資相談Q&Aの記載内容に関するお問い合わせは、オンラインまたはお電話でご相談を受け付けています。こちらのページをご覧ください。