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信用状(L/C)発行銀行の信用リスクと確認信用状(Confirmed L/C)

質問貿易取引の決済条件としてL/Cを要求したところ、L/C発行銀行が聞いたことがない銀行です。留意すべき点を教えてください。

回答

貿易取引において、輸出者にとっての輸入者の信用リスクを回避する方法として、L/C取引があります。L/Cは発行銀行による支払い確約(L/Cにて要求されている書類がL/Cの期限などL/C記載条件どおりに呈示されることを条件とする支払い確約)ですので、輸出者にとっては、輸入者の信用リスクがL/C発行銀行の信用リスクに転換されます。

I. L/C発行銀行の信用

L/C取引の場合、輸出者にとって輸出代金回収の拠り所は(輸入者の信用リスクではなく)L/C発行銀行の信用となりますので、L/C発行銀行の信用状態を点検する必要があります。つまり、L/C発行銀行が万一倒産した場合はL/Cによる支払いは期待できませんし、発行銀行の所在国にカントリーリスクが発生した場合等ではL/Cによる支払いが滞る可能性があります。

II. 確認信用状(Confirmed L/C)

L/C発行銀行の国際的信用度が低い場合は、欧米や日本の一流銀行にL/Cの確認(Confirmation)を求めることで、L/C発行銀行の信用リスクを回避する方法があります。L/C取引における国際的取引ルールである「ICC荷為替信用状に関する統一規則及び慣例」(以下ICC UCP600)の第2条では、「確認」とは「発行銀行の確約に付加されたもの」、「確認銀行」とは「発行銀行の授権または依頼に基づき自行の確認を付加する銀行」と定義されています。また、第8条に確認銀行の義務が規定されております。なお、発行銀行からの授権ないし依頼があっても、確認を付加するか否かの決定権は確認銀行にあり、確認を加えない場合も認められています[第8条(d)]。従って発行されたL/CにConfirmed L/Cなどの表現があっても、確認銀行による「確認の通知」がなければ、Confirmed L/Cではありません。

III. サイレントコンファーメーション(Silent Confirmation)

発行されたL/Cが確認銀行による確認を求めていない場合でも、輸出者と買取(予定)銀行等との間の特約により、確認を受けられる慣行があります。受益者(輸出者)の依頼に基づいて他の銀行が確認を加えることをサイレントコンファーメーションといいます。サイレントコンファーメーションは、LC発行銀行の依頼によるものではなく、受益者の依頼によるものですので、通常は受益者の取引銀行が行います。このためサイレントコンファーメーションに伴う確認手数料は受益者負担となります。サイレントコンファーメーションの可否については、お取引銀行にご照会ください。

IV. L/C発行銀行が倒産した場合の対応

確認(サイレントコンファーメーションを含む)が付与されたL/Cであれば、確認銀行による支払いが受けられます。ただし、当該L/C条件が満たされることが前提であることは「確認なしの」L/Cと同様です。 確認が付与されていないL/Cの場合、船済み前であれば、至急船済みを止める必要があります。船積みが完了している場合は、船済み書類をホールドするなどの防衛措置をとり、代替決済方法につき輸入者と協議する必要があります。なお船積み書類の性格によっては(Seawaybill, Airwaybillの場合等)、書類をホールドしていても輸入者が貨物を取得できてしまいます。具体的対策については、お取引銀行に相談してください。

調査時点:2011年8月
最終更新:2017年9月

記事番号: A-010712

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