メキシコの貿易投資年報

要旨・ポイント

  • 2024年のGDP成長率は1.5%、民間消費は堅調だが、前年と比べ成長は鈍化。
  • 自動車生産・輸出台数が過去最高を記録。
  • 対内直接投資は好調を維持、日本からの投資は過去最高を更新。
  • 対日貿易では、前年に好調だった自動車輸出が減少。

公開日:2025年6月27日

マクロ経済 
実質GDP成長率は1.5%、前年と比べ成長は鈍化

2024年のメキシコ経済は、実質GDP成長率が通年で1.5%となり、2023年の3.3%と比較して減速した。需要項目別にみると、民間最終消費支出は2.8%、政府最終支出は1.6%の成長にとどまり、前年比で伸び率が縮小した。2023年に16.6%の大幅成長となった国内総固定資本形成についても、2024年は3.3%となった。一方、2023年に7.2%減となった財・サービスの輸出は、2024年に3.3%のプラス成長に転じた。

表1 メキシコの需要項目別実質GDP成長率(単位:%)(△はマイナス値)
項目 2022年 2023年 2024年
年間 Q1 Q2 Q3 Q4
実質GDP成長率 3.7 3.3 1.5 1.5 2.2 1.7 0.5
階層レベル2の項目民間最終消費支出 4.8 4.2 2.8 3.8 4.3 3.0 0.4
階層レベル2の項目政府最終消費支出 2.0 1.8 1.6 1.1 2.5 1.7 1.0
階層レベル2の項目国内総固定資本形成 7.5 16.6 3.3 8.7 6.6 1.6 △ 2.6
階層レベル2の項目財・サービスの輸出 9.5 △ 7.2 3.3 △ 6.4 △ 1.7 8.9 12.9
階層レベル2の項目財・サービスの輸入 8.6 3.7 2.7 0.0 1.6 3.9 5.1

〔注〕四半期の伸び率は 前年同期比。
〔出所〕メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)

前年から伸び率は縮小したものの、内需が堅調に推移する理由の1つとして、最低賃金の上昇が挙げられる。メキシコでは、2022年から3年連続で最低賃金が20%以上も上昇しており、2025年の上昇率も12%と高水準にある。クラウディア・シェインバウム大統領の公約にも、任期となる6年間における最低賃金の上昇が掲げられており、賃金の上昇見通しが明るいことにより、内需が安定的に拡大している。また、年間のインフレ率についても、2022年の7.9%から2024年には4.7%となり、2025年に入っても減少傾向にある。物価上昇の落ち着きも、国内の消費を押し上げる要因となっている。

国内総固定資本形成の伸び率が前年比で大きく減少した背景には、メキシコを取り巻く政治的な要因があったと考えられる。2023年は、米中間の貿易摩擦などを背景に、米国市場への生産拠点としてメキシコへの投資を呼び込むニアショアリング需要が高まり、国内総固定資本形成は記録的な成長をみせた。2024年に入ると、メキシコ国内および米国での政権交代に伴う政情不安が民間企業の投資判断を足踏みさせる結果となった。さらには、アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)前政権下で進められていたインフラプロジェクトが一段落したことで、政府による投資が急激に減少したことも影響した。

その一方で、2023年にマイナス成長となった財・サービスの輸出は、2024年には通年で3.3%増となった。2023年に1ドル16ペソ台となっていた為替が、2024年6月のシェインバウム大統領の当選以降、司法改革などを含む前政権が掲げた憲法改正が継続して推し進められる懸念から、一時は20ペソ台までペソ安が進んだ。その結果、第3四半期から輸出が急激に回復し、通年ではプラス成長となった。

貿易 
貿易赤字は拡大も、自動車産業は活況

2024年の貿易は、輸出が前年比4.1%増の6,171億ドル、輸入は同4.5%増の6,253億1,200万ドルだった。輸出総額と輸入総額を合計した往復貿易額は、1兆2,424億1,200万ドルで、2023年の金額を超え、過去最高を更新した。また、輸入における機械などの資本財は前年比6.4%増、部品や原材料などの中間財輸入も4.4%増となり、貿易収支は82億1,200万ドルの赤字となった。メキシコは輸出する製品を製造するために中間財の輸入を必要とし、また資本財は国産が乏しいため、輸出に関する生産活動が増えるほど、貿易収支は赤字基調になる。また、ガソリンやディーゼルなどの燃料の国内生産も十分ではない。そのため、貿易収支が赤字の場合は、国内の経済活動が活発であることを示している。

輸出を品目別にみると、全体の89.8%を占める工業製品・同部品は前年比4.8%増の5,544億4,400万ドルで、そのうち、自動車・同部品は2.6%増の1,939億700万ドルとなった。中でも乗用車は6.9%増の625億4,700万ドルと好調だった。関連して、2024年は自動車の生産台数が5.6%増の398万9,403台、輸出台数が5.4%増の347万9,086台に達し、ともに過去最高を記録した。原油は、2022年をピークに市況が下降し、2024年は前年から21.0%減の217億8,500万ドルとなった。その他、電気・電子機器は前年比5.2%増の944億4,400万ドルで好調を維持し、産業用機械機器は15.1%増の894億1,400万ドルと2桁増となった。

輸出を国・地域別にみると、全体の83.1%を占める米国向けが前年比4.6%増の5,125億6,900万ドルとなった。同国への輸出品目(HSコード4桁)の1位は乗用車(461億6,100万ドル、前年比17.4%増)、2位はトラック・貨物自動車(371億7,400万ドル、12.1%増)、3位は自動車部品(370億4,200万ドル、6.1%増)となり、メキシコ国内の自動車産業の好調が色濃く反映された。なお、米国に次ぐ輸出先2位はカナダで前年比5.0%増の189億600万ドル、3位は中国で1.2%減の99億3,700万ドルだった。

品目別輸入では、全体の90.1%を占める工業製品・同部品が前年比7.8%増の5,634億6,200万ドルで、そのうち自動車・同部品は5.5%増、電気・電子機器は8.7%増となった。一方で、鉱産品は前年に引き続き24.4%減となり、特にガソリン・ディーゼルは国内での増産などを背景に37.4%減と大きく減少した。その他、農産・林産品は前年の1.3%減に続き、3.7%減となった。畜産・水産品は前年の16.2%減からプラスに転じ、6.8%増となった。

国・地域別にみると、輸入相手国1位は全体の40.1%を占める米国で、前年比1.8%減の2,508億9,100万ドルとなった。うち、輸入額が最も大きい品目(HSコード4桁)は石油精製品(191億2,400万ドル、前年比38.8%減)で、自動車部品(186億9,900万ドル、1.5%減)がこれに続いた。2位は前年と同じく中国で、金額は前年から13.7%増の1,297億9,500万ドルとなった。

表2-1 メキシコの主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農産・林産品 19,790 21,218 3.4 7.2
畜産・水産品 2,019 2,137 0.3 5.9
鉱産品 42,365 39,301 6.4 △ 7.2
階層レベル2の項目原油 27,580 21,785 3.5 △ 21.0
工業製品・同部品 528,831 554,444 89.8 4.8
階層レベル2の項目自動車・同部品 188,903 193,907 31.4 2.6
階層レベル3の項目乗用車 58,492 62,547 10.1 6.9
階層レベル2の項目電気・電子機器 89,766 94,444 15.3 5.2
階層レベル3の項目絶縁ケーブル・光ファイバーケーブル 17,604 18,041 2.9 2.5
階層レベル3の項目カラーテレビ・ディスプレイ 11,988 11,826 1.9 △ 1.4
階層レベル3の項目データ送受信機器 14,276 14,920 2.4 4.5
階層レベル2の項目産業用機械機器 77,662 89,414 14.5 15.1
合計 593,005 617,100 100 4.1

〔出所〕メキシコ中央銀行のレポートから作成

表2-2 メキシコの主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農産・林産品 20,226 19,479 3.1 △ 3.7
畜産・水産品 894 954 0.2 6.8
鉱産品 54,802 41,417 6.6 △ 24.4
階層レベル2の項目ガソリン・ディーゼル 31,568 19,757 3.2 △ 37.4
工業製品・同部品 522,554 563,462 90.1 7.8
階層レベル2の項目繊維・アパレル・皮革 17,115 19,363 3.1 13.1
階層レベル2の項目自動車・同部品 80,939 85,373 13.7 5.5
階層レベル2の項目産業用機械機器 83,112 96,014 15.4 15.5
階層レベル2の項目電気・電子機器 118,079 128,368 20.5 8.7
合計 598,475 625,312 100.0 4.5

〔出所〕メキシコ中央銀行のレポートから作成

表3 メキシコの主要国・地域別輸出入[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
国・地域 輸出(FOB) 輸入(CIF)
2023年 2024年 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率 金額 金額 構成比 伸び率
北米 508,193 531,476 86.1 4.6 268,561 263,808 42.2 △ 1.8
階層レベル2の項目米国 490,183 512,569 83.1 4.6 255,440 250,891 40.1 △ 1.8
階層レベル2の項目カナダ 18,010 18,906 3.1 5.0 13,121 12,917 2.1 △ 1.6
中米 9,270 8,940 1.4 △ 3.6 4,570 5,622 0.9 23.0
階層レベル2の項目グアテマラ 2,942 2,913 0.5 △ 1.0 735 810 0.1 10.2
階層レベル2の項目コスタリカ 1,145 1,239 0.2 8.2 1,418 2,315 0.4 63.3
南米 12,458 12,781 2.1 2.6 21,248 19,771 3.2 △ 7.0
階層レベル2の項目ブラジル 4,485 4,982 0.8 11.1 13,542 11,741 1.9 △ 13.3
階層レベル2の項目コロンビア 2,812 2,883 0.5 2.5 2,252 2,365 0.4 5.0
階層レベル2の項目チリ 1,324 1,350 0.2 2.0 2,097 2,179 0.3 3.9
階層レベル2の項目アルゼンチン 943 812 0.1 △ 13.9 1,145 1,142 0.2 △ 0.3
階層レベル2の項目ペルー 1,346 1,303 0.2 △ 3.2 1,454 1,330 0.2 △ 8.5
階層レベル2の項目ベネズエラ 229 240 0.0 4.8 17 35 0.0 105.9
カリブ 2,529 2,384 0.4 △ 5.7 1,246 1,353 0.2 8.6
アジア 28,833 30,404 4.9 5.4 223,896 253,519 40.5 13.2
階層レベル2の項目中国 10,058 9,937 1.6 △ 1.2 114,191 129,795 20.8 13.7
階層レベル2の項目日本 3,966 4,387 0.7 10.6 20,624 19,261 3.1 △ 6.6
階層レベル2の項目韓国 6,031 6,210 1.0 3.0 19,563 22,985 3.7 17.5
階層レベル2の項目マレーシア 443 605 0.1 36.6 12,026 13,311 2.1 10.7
階層レベル2の項目台湾 604 666 0.1 10.3 14,328 17,699 2.8 23.5
階層レベル2の項目タイ 381 431 0.1 13.1 8,782 10,796 1.7 22.9
階層レベル2の項目インド 2,509 2,745 0.4 9.4 8,036 8,987 1.4 11.8
階層レベル2の項目シンガポール 1,124 1,445 0.2 28.6 2,710 2,203 0.4 △ 18.7
階層レベル2の項目香港 842 1,089 0.2 29.3 881 1,526 0.2 73.2
EU 23,761 23,272 3.8 △ 2.1 65,122 67,572 10.8 3.8
階層レベル2の項目ドイツ 9,202 7,692 1.2 △ 16.4 21,240 21,363 3.4 0.6
階層レベル2の項目スペイン 5,225 5,792 0.9 10.9 6,276 6,877 1.1 9.6
階層レベル2の項目フランス 1,287 1,240 0.2 △ 3.7 5,049 5,433 0.9 7.6
階層レベル2の項目オランダ 2,420 2,361 0.4 △ 2.4 2,271 2,171 0.3 △ 4.4
階層レベル2の項目イタリア 1,018 1,323 0.2 30.0 8,594 9,782 1.6 13.8
その他欧州 5,276 5,513 0.9 4.5 9,851 9,818 1.6 △ 0.3
階層レベル2の項目英国 2,917 3,170 0.5 8.7 2,791 2,718 0.4 △ 2.6
アフリカ 1,059 835 0.1 △ 21.2 2,481 2,585 0.4 4.2
オセアニア 1,332 1,170 0.2 △ 12.2 1,486 1,248 0.2 △ 16.0
階層レベル2の項目オーストラリア 1,129 1,012 0.2 △ 10.4 932 775 0.1 △ 16.8
その他 297 323 0.1 8.8 14 17 0.0 21.4
合計(その他含む) 593,005 617,100 100 4.1 598,475 625,312 100 4.5

〔出所〕メキシコ中央銀行のレポートから作成

通商政策 
英国との通商関係が変化も、米国との折衝が最優先事項に

メキシコの貿易に占める自由貿易協定締結国の割合は、輸出が94.4%、輸入は64.2%となり、前年同様高いカバー率を維持している。メキシコは、輸入相手国2位の中国との協定を締結していないため、従来、輸出に比べて輸入のカバー率が低いという特徴を有している。米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を締結している米国、カナダの構成比は、輸出で86.1%、輸入でも42.2%を占めており、メキシコにとって重要な協定である。2位の環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)のカバー率は、輸出が5.3%、輸入が11.2%であり、USMCAとの間にはかなりの開きがある。

英国とは、同国のEUからの離脱(いわゆるブレグジット)をきっかけに、EUメキシコ自由貿易協定(FTA)の特恵関税の適用を延長することで合意した。その後、2024年1月、二国間の新たなFTAが発効されるまでは、EUメキシコFTAの特恵関税の適用を引き続き認める省令が施行された。さらに、2024年12月15日に英国政府がCPTPPへの正式加入を発表した。英国は2024年5月に批准手続きを完了し、日本、シンガポール、チリ、ニュージーランド、ベトナム、ペルー、マレーシア、ブルネイとの批准手続きを完了させた。CPTPPの議定書では、署名日から15カ月以内に英国およびすべての締約国と批准していない場合でも、当該国(この場合は英国)および6カ国以上の締約国との締結後、60日で発効するとされている。2024年12月24日には、オーストラリアも英国のCPTPP加入に関する議定書を発効したため、加盟国のうち9カ国との間で既に協定が適用されている。しかし、メキシコにとっては、主に関税政策などを巡っての米国新政権との折衝が外交の最優先事項となったこともあり、カナダと同様に2025年に入ってからも英国のCPTPP加入手続きを批准できていない。

表4 メキシコのFTA発効・署名・交渉状況(単位:%)
FTA 発効日 メキシコの貿易に占める構成比(2024年)
往復 輸出 輸入
発効済み 北米自由貿易協定(NAFTA)⇒米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA) 1994/4/1
2020/7/1
64.0 86.1 42.2
メキシコ-コロンビアFTA(旧G3FTA) 1995/1/1 0.4 0.5 0.4
メキシコ-チリFTA 1999/8/1 0.3 0.2 0.3
メキシコ-イスラエルFTA 2000/7/1 0.1 0.0 0.2
メキシコ-EUFTA 2000/7/1 7.3 3.8 10.8
メキシコ-EFTA(4カ国)FTA 2001/7/1 0.4 0.3 0.5
メキシコ-ウルグアイFTA 2004/7/15 0.1 0.0 0.1
日本メキシコ経済連携協定(日墨EPA) 2005/4/1 1.9 0.7 3.1
メキシコ-ペルー通商統合協定 2012/2/1 0.2 0.2 0.2
メキシコ-中米単一FTA(5カ国) 2013/9/1 1.1 1.2 0.9
メキシコ-パナマFTA 2015/7/1 0.1 0.2 0.0
太平洋同盟(チリ、ペルー、コロンビア) 2016/5/1 0.9 0.9 0.9
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP) 2018/12/30 8.3 5.3 11.2
合計 13協定(52カ国、注) 79.2 94.4 64.2
交渉中 メキシコ-ブラジル経済統合戦略協定 1.3 0.8 1.9
メキシコ-韓国経済補完戦略協定 2.3 1.0 3.7
メキシコ-アルゼンチン経済補完協定 0.2 0.1 0.2
メキシコ-英国経済補完協定 0.5 0.5 0.4
メキシコ-トルコ経済補完協定 0.2 0.1 0.3
メキシコ-エクアドル経済補完協定 0.1 0.1 0.1

[注]中米単一FTAは、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、コスタリカ、ニカラグア(発効日は最も遅い対グアテマラの日付)
太平洋同盟の3カ国とは二国間協定も存在するため、二国間協定の貿易額を合計に採用。
CPTPPはシンガポール、ニュージーランド、オーストラリア、ベトナム、カナダ、ペルー、日本に加え、2022年11月にマレーシア、2023年2月21日にチリ、2023年7月12日にブルネイ、2024年12月15日に英国との間で発効したが、重複を避けるために合計からは、チリ、ペルー、日本、カナダを控除。
〔出所〕メキシコ経済省ウェブサイト、メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)貿易統計などから作成

対内・対外直接投資 
日本からの直接投資は前年を大幅に上回り過去最高に

2024年の対内直接投資は、前年比1.1%増の368億7,200万ドルで、前年に続いて高い水準が維持された。その内訳をみると、利益再投資が77.9%、次いで親子間勘定が13.5%となった。新規投資は全体の8.6%を占めるに留まり、前年と同様に既進出企業の拡張投資が目立つ結果となった。業種別にみると、全体の53.9%を占める製造業への投資は前年比で9.6%増加し、特に自動車産業は99億3,100万ドルで、35.1%増加した。そのうち、自動車・トラック製造は36.0%増、自動車部品製造は21.5%増となり、2桁増となった。

表5 メキシコの業種別対内直接投資[国際収支ベース、ネット、フロー](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
業種 対内直接投資
2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農林水産業 334 349 0.9 4.6
鉱業 3,493 1,525 4.1 △ 56.3
電気・ガス・水道 △ 93 259 0.7
建設業 259 △ 1,970 △ 5.3
製造業 18,142 19,881 53.9 9.6
階層レベル2の項目食品・飲料・たばこ 3,180 4,713 12.8 48.2
階層レベル2の項目化学産業 1,094 1,138 3.1 4.0
階層レベル2の項目自動車産業 7,350 9,931 26.9 35.1
階層レベル3の項目自動車・トラック製造 5,091 6,925 18.8 36.0
階層レベル3の項目自動車部品製造 2,030 2,467 6.7 21.5
階層レベル2の項目電子・電気機器 724 537 1.5 △ 25.9
階層レベル2の項目情報・通信・計測・電子機器 2,087 1,828 5.0 △ 12.4
商業 1,342 3,605 9.8 168.7
運輸・郵便・倉庫 2,284 2,731 7.4 19.6
通信・マスメディア △ 205 383 1.0
金融・保険 7,220 5,915 16.0 △ 18.1
不動産・賃貸 359 313 0.9 △ 12.7
レストラン・ホテル 2,757 2,745 7.4 △ 0.4
その他 576 1,136 3.1 97.3
合計(その他含む) 36,466 36,872 100.0 1.1

〔注〕2025年3月確認分。構成比は合計に対するもの。投資額には新規投資と増資に加え、利益再投資と親子会社間勘定を含む。
〔出所〕 メキシコ経済省外国投資局

国・地域別にみると、米国が165億1,300万ドルで構成比44.8%を占めており、日本が42億8,500万ドルで2位、ドイツが37億8,800万ドルで3位、4位はカナダの32億1,600万ドルだった。2022年以降はニアショアリングの影響により、対内直接投資が好調に推移している。特に日本からの投資は自動車産業を中心にさらに活発化し、2024年も前年同様に過去最高の対内直接投資額を更新し、国別順位も2位となった。

表6 メキシコの国・地域別対内直接投資[国際収支ベース、ネット、フロー](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
国・地域 2023年 2024年 2006~2024年累計
金額 金額 構成比 伸び率 金額 構成比
NAFTA/USMCA 17,358 19,728 53.5 13.7 299,582 50.3
階層レベル2の項目米国 13,703 16,513 44.8 20.5 245,403 41.2
階層レベル2の項目カナダ 3,655 3,216 8.7 △ 12.0 54,179 9.1
EU 8,668 5,696 15.4 △ 34.3 173,753 29.2
階層レベル2の項目スペイン 3,806 △ 1,134 △ 3.1 △ 129.8 55,736 9.4
階層レベル2の項目ドイツ 2,396 3,788 10.3 58.1 35,129 5.9
階層レベル2の項目ルクセンブルク 23 74 0.2 221.4 5,095 0.9
階層レベル2の項目フランス 476 △ 804 △ 2.2 △ 269.0 10,235 1.7
階層レベル2の項目イタリア △ 243 △ 17 △ 0.0 7,731 1.3
階層レベル2の項目ベルギー 752 1,537 4.2 104.2 26,249 4.4
階層レベル2の項目オーストリア 19 31 0.1 779 0.1
その他 10,441 11,448 31.0 9.6 122,228 20.5
階層レベル2の項目アルゼンチン 2,250 1,064 2.9 △ 52.7 12,140 2.0
階層レベル2の項目英国 869 823 2.2 △ 5.2 12,694 2.1
階層レベル2の項目日本 2,918 4,285 11.6 46.8 33,429 5.6
階層レベル2の項目韓国 504 1,308 3.5 159.3 10,878 1.8
階層レベル2の項目スイス 628 540 1.5 △ 14.0 7,824 1.3
階層レベル2の項目ブラジル 492 412 1.1 △ 16.2 7,310 1.2
階層レベル2の項目中国 162 710 1.9 337.9 2,792 0.5
階層レベル2の項目香港 272 261 0.7 △ 4.1 1,500 0.3
合計(その他含む) 36,466 36,872 100.0 1.1 595,564 100.0

〔注〕2025年3月確認分。構成比は合計に対するもの。投資額には新規投資と増資に加え、利益再投資と親子会社間勘定を含む。英国は2020年1月末にEUを脱退したため、EUの2020年からの投資総額は英国を含まない。
〔出所〕メキシコ経済省外国投資局

表7 メキシコの主な対内直接投資案件(2024年~)
業種 企業名 国籍 時期 投資額 概要
食品飲料 ハイネケン(HEINEKEN) オランダ 2024年1月 87億ペソ ユカタン州にビール工場を新設。
港湾 ハチソン・ポーツ(Hutchison Ports) 香港 2024年1月 8,000万ペソ ミチョアカン州ラサロカルデナスのコンテナターミナルにタイヤ式門型クレーン(RTG)3機を導入。
銀行 ブラデスコ(Bradesco) ブラジル 2024年3月 非公開 子会社のBradescardを経由して、メキシコの一般市民向け金融機関であるIctineoを買収。
Eコマース メルカ・リブレ(Mercado Libre) アルゼンチン 2024年3月 24億5,000万ドル オンラインプラットフォームの技術的改善、物流の強化への投資。
鉄鋼 ポスコ(POSCO) 韓国 2024年3月 非公開 コアウィラ州に駆動モーターの中核部品を製造するための第2工場を建設。
自動車 フォルクスワーゲン(Volks Wagen) ドイツ 2024年3月 10億ドル プエブラ州で電気自動車製造の促進のため。
輸送用機器 松屋アールアンドディ 日本 2024年4月 非公開 ケレタロ州に縫製自動機事業の営業拠点を設立。
物流 鈴与 日本 2024年4月 非公開 グアナフアト州シラオ市に倉庫を新設し、コンテナ輸送や在庫保管サービスを提供。
電気機器 タムラ製作所 日本 2024年4月 約100万ドル ティフアナ州での大型トランス・リアクタ生産工場の生産能力を1.5倍に引き上げ。
化学メーカー JSP 日本 2024年4月 非公開 コアウイラ州にARPRO(ビーズ法発泡ポリプロピレン)およびその成型品の新工場を建設。
物流 鴻池運輸 日本 2024年5月 非公開 ヌエボレオン州モンテレイ市にエンジニアリング業務の新拠点を設立。
非鉄金属 リョービ 日本 2024年5月 5,000万ドル グアナフアト州イラプアト市の工場を拡張し、大型ダイカストマシン5台を増設。
機械 ダイキン・アプライド(Daikin Applied) 日本 2024年6月 1億2,100万ドル バハカリフォルニア州で暖房、換気、空調(HVAC)装置の製造拡大のための設備投資。
鉄鋼 三菱製鋼 日本 2024年6月 約18億円(増資額) アグアスカリエンテス州の子会社への増資。
商社 稲畑産業 日本 2024年6月 非公開 グアナフアト州シラオ市に事業拡大のため事務所を開設。
ペットフード マーズ・ペットケア(Mars Petcare) 米国(親会社Mars, Incorporated) 2024年7月 35億ペソ ケレタロ州にペットフード工場を拡張。
自動車 ゼネラル・モーターズ(GM) 米国 2024年7月 10億ドルの技術革新投資の一部 電気自動車の充電スポットをメキシコ中に1,000台設置。
包装資材製造業 アルプラ(ALPLA) オーストリア 2024年8月 6,500万ユーロ 3つ目のプラスチックリサイクル施設をタバスコ州に建設。
自動車 ステランティス(STELLANTIS) オランダ 2024年8月 16億ドル メキシコ州に電気自動車工場を建設。
鉄鋼 テルニウム(Ternium) イタリア・アルゼンチン 2024年8月 40億ドル ヌエボレオン州に自動車や白物家電などに使用する鉄鋼の製造工場を建設。
環境プラントエンジニアリング プランテック(Plantec, Inc.) 日本 2024年8月 非公開 メキシコに現地法人を設立。
電気機器 小糸製作所(ノース・アメリカン・ライティング・メキシコ) 日本 2024年9月 約200億円(2024年~2028年度合計) サンルイスポトシ州に自動車照明器の製造工場を新設。
精密機器 島津製作所 日本 2024年9月 非公開 メキシコシティに分析計測機器・医用機器の販売・サービス拠点を設立。
製造業 日立エナジー 日本 2024年9月 7,000万ドル タマウリパス州に配電用変圧器の工場を建設。
電子機器 LG 韓国 2024年10月 12億ペソ コアウィラ州に自動車用オーディオ・ビデオ・ナビゲーション機器の工場を建設。
卸売業 長瀬産業 日本 2024年10月 非公開 グアナフアト州レオンで北米向けEV車電動化部品の製造拡大のために合弁会社を設立。
繊維工業 住江織物 日本 2024年11月 200万ドル(資本金) グアナフアト州イラプアト市に自動車内装材向けシート表皮のラミネート加工を行う子会社を設立。
自動車部品 シーアイイー・オートモーティブ(CIE Automotive) スペイン 2025年1月 1億ドル メキシコ北部に新工場建設。2026年から稼働予定。
食品飲料 ネスレ(Nestlé) スイス 2025年1月 10億ドル ベラクルス州、グアナフアト州、ケレタロ州、メキシコ州の工場での生産能力拡大。
石油ガス生産 ホクチ・エナジー(HOKCHI energy) メキシコ(親会社のPan American Energyはアルゼンチンに拠点を置く) 2025年2月 15億3,100万ドル 今後数年でタバスコ州のHokchiという沖合鉱区に投資予定。

〔出所〕 各社発表および報道などから作成

表8 メキシコの主な対外直接投資案件(2024年~)
業種 企業名 投資国・地域 時期 投資額 概要
スーパー チェドラウイ(Chedraui) 米国 2024年7月 1億2,000万ドル カリフォルニア州に流通センター設立。
コングロマリット フェムサ(FEMSA) 米国 2024年10月 3億8,500万ドル ガソリンスタンド併設のコンビニエンスストアを運営するデレック(Delek)を買収。
コングロマリット シグヌックス(Xignux) 米国 2024年11月 3,400万ドル ルイジアナの工場の生産能力拡大。ジーイー・ヴェルノヴァ(GE Vernova)と合同で投資。
デパート リベルプール(Liverpool) 米国 2024年12月 62億5,000万ドル ノードストーム(Nordstrom)社を、LiverpoolとNordstromの創業者一族が共同買収。
セメント セメックス(Cemex) 米国 2025年1月 60億ドル 既存施設の維持およびセメント、コンクリート、骨材の新規工場の買収。
食料 グルマ(Gruma) 米国、スペイン 2025年2月 3億2,000万ドル 米国でのコーンフラワー、スペイン・ダラスでのトルティーヤの生産能力拡大。
食料 シグマ(Sigma) 米国、メキシコ 2025年2月 3億5,000万ドル メキシコとアメリカでの生産拡大。
レストラン アルセア(Alsea) メキシコ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ 2025年2月 60億ドル 新店舗の開店と商品開発への投資。
飲料 アルカ・コンティネンタル(Arca Continental) 米国、メキシコ、南米 2025年3月 180億ドル 生産・配送能力の拡大、デジタルツールの活用を加速。
スーパー チェドラウイ(Chedraui) 米国、メキシコ 2025年3月 103億9,400万ペソ 米国とメキシコでのスーパーの出店拡大。

〔出所〕 各社発表および報道などから作成

対日関係 
前年に好調だった自動車輸出が減少

メキシコ側統計によると、2024年の対日輸出は、前年比10.6%増の43億8,700万ドル、対日輸入は6.6%減の192億6,100万ドルであった。日本側統計では、対メキシコ輸出は前年比6.3%減の122億6,600万ドルで、輸入は3.6%増の58億9,200万ドルとなった。輸出統計では第一仕向け地主義が採用されるが、輸入統計では原産地主義となるため、輸入側にのみ米国などの第三国経由の貿易も計上されることで、両者に差が生じている。両国間の貿易の実態をより正確に把握するためには、それぞれの輸入統計を用いることが必要である。双方の輸入統計を合計した2024年の往復貿易額は251億5,200万ドルを記録した。

日本側の統計で対メキシコ輸入を品目別にみると、金額が最も大きい農水産食料品が前年比7.3%減の11億9,600万ドルとなった。その中で最も割合が高い食肉は、5.1%減の6億3,000万ドルだった。魚介類は、27.9%減と減少幅が大きく、その中でも52.4%減となったクロマグロが目立っている。マグロをはじめとする魚介類の輸入は、人口減少による需要の減退や、円安などの影響によって、近年日本では減少傾向にある。さらには、諸外国での寿司ブームによる鮮魚を食す文化の普及と、それに伴う需要の急増も重なり、日本が米国などの国々に対して買い負けるという事態に至っている。工業製品では、音声-画像の送受信・変換・再生機械が、前年比19.0%増の3億4,400万ドル、前年には減少していたコンピュータ・同ユニットが64.8%増の4億300万ドルとなった。一方で、前年には好調だった乗用車が13.1%減の4億2,000万ドル、自動車部品も23.8%減の2億1,800万ドルとなり、輸送機械分野での減少が目立った。

メキシコ側の統計で対日輸入を品目別にみると、構成比で26.2%を占める電気・電子機器は、前年比2.0%増の50億4,900万ドルとなった。その中でも、再生可能エネルギーや電気自動車といった分野で需要が高まる蓄電池は、120.9%増と急伸した。一方、構成比21.3%を占める輸送機械(鉄道以外)は、前年比9.8%減の40億9,700万ドルとなった。その中で、自動車部品は6.5%増の19億2,300万ドルだったが、乗用車は18.8%減の15億8,600万ドルとなった。

表9-1 メキシコの対日主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農水産食料品 1,181 1,150 26.2 △ 2.6
階層レベル2の項目食肉 697 670 15.3 △ 3.9
階層レベル3の項目豚肉 569 565 12.9 △ 0.6
階層レベル3の項目牛肉 106 85 1.9 △ 19.8
階層レベル2の項目果実,ナッツ 177 180 4.1 1.5
階層レベル3の項目アボカド 72 78 1.8 7.6
階層レベル3の項目バナナ 38 12 0.3 △ 67.4
階層レベル2の項目魚介類 47 34 0.8 △ 28.2
階層レベル3の項目クロマグロ 31 21 0.5 △ 32.5
階層レベル3の項目エビ 4 3 0.1 △ 31.5
階層レベル2の項目野菜類 44 38 0.9 △ 13.9
階層レベル2の項目野菜・果実調製品 60 69 1.6 16.6
階層レベル2の項目飲料、アルコール 82 107 2.4 31.2
階層レベル3の項目テキーラ・メスカル 41 31 0.7 △ 25.9
鉱物生産品 724 886 20.2 22.5
化学品 74 69 1.6 △ 6.7
繊維製品 6 8 0.2 32.6
鉄鋼・同製品 102 123 2.8 20.8
一般・産業機械 423 544 12.4 28.8
階層レベル2の項目自動データ処理機 206 331 7.6 60.5
階層レベル2の項目エンジン用部品 68 45 1.0 △ 33.8
階層レベル2の項目遠心分離機、ろ過機、清浄機 23 27 0.6 17.8
階層レベル2の項目コンピューター部品 15 16 0.4 6.0
電気・電子機器 433 470 10.7 8.6
階層レベル2の項目ラジオ放送用受信機 100 22 0.5 △ 78.3
階層レベル2の項目電話機、その他機器 117 270 6.2 130.3
階層レベル2の項目集積回路 33 22 0.5 △ 32.6
階層レベル2の項目マイク・拡声器・ヘッドホン・イヤホン 30 27 0.6 △ 8.4
階層レベル2の項目不揮発性半導体記録装置 10 12 0.3 24.5
輸送機械(鉄道以外) 473 443 10.1 △ 6.5
階層レベル2の項目乗用車 403 369 8.4 △ 8.5
階層レベル2の項目自動車部品 153 120 2.7 △ 21.6
光学・精密機器 103 97 2.2 △ 5.1
合計(その他含む) 3,966 4,387 100.0 10.6

〔出所〕 メキシコ中央銀行レポートおよびメキシコ国立統計地理情報院(INEGI)貿易統計から作成

表9-2 メキシコの対日主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農水産食料品 25 42 0.2 70.7
鉱物生産品 551 58 0.3 △ 89.5
化学品 504 555 2.9 10.0
繊維・縫製品 80 97 0.5 20.6
金属・同製品 6 6 0.0 △ 7.0
鉄鋼・銅製品 3,298 2,866 14.9 △ 13.1
一般・産業機械 3,569 3,361 17.5 △ 5.8
階層レベル2の項目エンジン部品 285 317 1.6 11.3
階層レベル2の項目機械類(固有の機能を有する) 397 267 1.4 △ 32.8
階層レベル2の項目ガソリンエンジン 148 80 0.4 △ 46.0
階層レベル2の項目ギヤボックス・変速機・駆動軸 254 256 1.3 0.9
階層レベル2の項目コック・弁類 164 181 0.9 10.4
階層レベル2の項目印刷機・プリンタ 180 231 1.2 28.8
階層レベル2の項目真空ポンプ・気体圧縮機 119 136 0.7 14.3
電気・電子機器 4,950 5,049 26.2 2.0
階層レベル2の項目蓄電池 173 382 2.0 120.9
階層レベル2の項目コンデンサー 624 627 3.3 0.4
階層レベル2の項目スイッチ、回路 549 546 2.8 △ 0.5
階層レベル2の項目集積回路 528 547 2.8 3.6
階層レベル2の項目半導体デバイス 341 351 1.8 2.9
階層レベル2の項目スイッチ回路部品 263 277 1.4 5.5
階層レベル2の項目トランスフォーマー 249 268 1.4 7.7
階層レベル2の項目着火点火用電子機器 219 190 1.0 △ 13.3
階層レベル2の項目発動機、発電機 289 299 1.6 3.5
階層レベル2の項目電気制御盤 124 115 0.6 △ 7.9
階層レベル2の項目電気抵抗器 93 88 0.5 △ 5.5
輸送機械(鉄道以外) 4,540 4,097 21.3 △ 9.8
階層レベル2の項目自動車部品 1,806 1,923 10.0 6.5
階層レベル2の項目乗用車 1,954 1,586 8.2 △ 18.8
光学・精密機器 775 756 3.9 △ 2.5
合計(その他含む) 20,624 19,261 100.0 △ 6.6

〔出所〕 メキシコ中央銀行レポートおよびメキシコ国立統計地理情報院(INEGI)貿易統計から作成

表10-1 日本の対メキシコ主要品目別輸出(FOB)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農水産食料品 18 40 0.3 125.2
鉱物生産品 493 34 0.3 △ 93.1
化学品 246 260 2.1 5.7
繊維製品 65 71 0.6 8.9
鉄鋼・同製品 2,775 2,461 20.1 △ 11.3
一般・産業機械 2,135 1,855 15.1 △ 13.1
階層レベル2の項目ガソリンエンジン 132 68 0.6 △ 48.6
階層レベル2の項目エンジン用部品 267 320 2.6 19.5
階層レベル2の項目機械類(固有の機能を有する) 184 134 1.1 △ 27.1
階層レベル2の項目ギヤボックス・変速機・駆動軸 186 186 1.5 △ 0.1
階層レベル2の項目加熱機器・湯沸かし器等 116 68 0.6 △ 41.9
階層レベル2の項目金型類 105 75 0.6 △ 29.1
階層レベル2の項目コック・弁類 109 102 0.8 △ 6.5
階層レベル2の項目玉軸受・ころ軸受 89 93 0.8 4.0
階層レベル2の項目印刷機・プリンタ 84 80 0.7 △ 4.3
階層レベル2の項目マシニングセンター等 58 41 0.3 △ 28.8
階層レベル2の項目鍛造機 35 29 0.2 △ 16.7
電気・電子機器 1,917 2,032 16.6 6.0
階層レベル2の項目スイッチ、回路 208 225 1.8 8.1
階層レベル2の項目着火・点火用電子機器 177 171 1.4 △ 3.5
階層レベル2の項目蓄電池 181 392 3.2 116.6
階層レベル2の項目テレビ・ラジオ部品 97 116 0.9 19.3
階層レベル2の項目電動機・発電機 195 143 1.2 △ 26.8
階層レベル2の項目照明機器、ウインドスクリーンワイパー 90 85 0.7 △ 5.4
階層レベル2の項目ケーブル・配線セット 75 85 0.7 14.1
階層レベル2の項目集積回路 139 168 1.4 20.8
階層レベル2の項目スイッチ,回路部品 70 72 0.6 3.4
階層レベル2の項目はんだご付け、レーザー溶接機器 112 37 0.3 △ 67.1
階層レベル2の項目コンデンサー 73 69 0.6 △ 5.5
輸送機械(鉄道以外) 3,734 3,533 28.8 △ 5.4
階層レベル2の項目自動車部品 1,434 1,439 11.7 0.4
階層レベル2の項目乗用車 1,719 1,512 12.3 △ 12.0
階層レベル2の項目貨物用自動車 363 378 3.1 4.0
光学・精密機器 459 489 4.0 6.4
合計(その他含む) 13,087 12,266 100.0 △ 6.3

〔出所〕 財務省「貿易統計(通関ベース)」、Global Trade Atlasから作成

表10-2 日本の対メキシコ主要品目別輸入(CIF)[通関ベース](単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)
品目 2023年 2024年
金額 金額 構成比 伸び率
農水産食料品 1,291 1,196 20.3 △ 7.3
階層レベル2の項目食肉 664 630 10.7 △ 5.1
階層レベル3の項目豚肉 543 525 8.9 △ 3.3
階層レベル3の項目牛肉 92 83 1.4 △ 9.7
階層レベル2の項目果実,ナッツ 244 224 3.8 △ 8.0
階層レベル3の項目アボカド 121 108 1.8 △ 11.1
階層レベル3の項目バナナ 64 62 1.1 △ 3.2
階層レベル2の項目魚介類 50 36 0.6 △ 27.9
階層レベル3の項目クロマグロ 29 14 0.2 △ 52.4
階層レベル2の項目野菜類 78 68 1.2 △ 12.7
階層レベル3の項目アスパラガス 31 29 0.5 △ 6.5
階層レベル3の項目カボチャ 36 30 0.5 △ 16.7
階層レベル2の項目野菜・果実調整品 67 76 1.3 14.3
階層レベル2の項目飲料、アルコール 68 58 1.0 △ 14.2
階層レベル3の項目テキーラ・メスカル 63 57 1.0 △ 10.5
鉱物生産品 378 505 8.6 33.7
階層レベル2の項目亜鉛鉱 106 162 2.8 52.3
階層レベル2の項目 86 103 1.8 19.9
階層レベル2の項目原油 64 1.1
化学品 203 193 3.3 △ 4.7
繊維・縫製品 31 29 0.5 △ 5.9
貴金属・宝飾品 110 354 6.0 222.9
階層レベル2の項目 104 347 5.9 234.0
一般・産業機械 580 772 13.1 33.1
階層レベル2の項目コンピュータ・同ユニット 245 403 6.8 64.8
階層レベル2の項目エンジン部品 58 45 0.8 △ 22.2
階層レベル2の項目ターボジェット・ガスタービン 50 79 1.3 56.4
階層レベル2の項目ギヤボックス・変速機・駆動軸 44 34 0.6 △ 22.3
階層レベル2の項目コック、弁、類似品 32 43 0.7 33.1
階層レベル2の項目コンピューター部品 21 22 0.4 5.4
階層レベル2の項目気体・真空ポンプ、気体圧縮機及びファン 12 31 0.5 148.2
階層レベル2の項目遠心分離機、ろ過機、清浄機 24 30 0.5 27.6
電気・電子機器 1,036 915 15.5 △ 11.7
階層レベル2の項目音声-画像の送受信・変換・再生機械 289 344 5.8 19.0
階層レベル2の項目レーダー、航行用無線 91 48 0.8 △ 47.1
階層レベル2の項目マイク・拡声器・ヘッドホン・イヤホン 140 98 1.7 △ 30.0
階層レベル2の項目半導体デバイス 67 45 0.8 △ 32.5
階層レベル2の項目ラジオ放送用受信機器 91 15 0.3 △ 83.1
階層レベル2の項目スイッチ、回路 62 52 0.9 △ 16.6
階層レベル2の項目絶縁体ケーブル 65 61 1.0 △ 5.9
階層レベル2の項目照明機器、ウインドスクリーンワイパー 34 28 0.5 △ 17.7
階層レベル2の項目集積回路 15 19 0.3 31.8
階層レベル2の項目不揮発性半導体記録装置 20 16 0.3 △ 21.6
階層レベル2の項目電気制御用パネル 28 28 0.5 △ 0.8
階層レベル2の項目着火・点火用電子機器 27 41 0.7 53.2
輸送機械(鉄道以外) 773 643 10.9 △ 16.8
階層レベル2の項目乗用車 484 420 7.1 △ 13.1
階層レベル2の項目自動車部品 286 218 3.7 △ 23.8
光学・精密機器 927 945 16.0 2.0
階層レベル2の項目医療用・獣医用機器 673 705 12.0 4.8
合計(その他含む) 5,689 5,892 100.0 3.6

〔出所〕 財務省「貿易統計(通関ベース)」、Global Trade Atlasから作成

基礎的経済指標

(△はマイナス値)
項目 単位 2022年 2023年 2024年
実質GDP成長率 (%) 3.7 3.3 1.5
1人当たりGDP (米ドル) 11,284 13,679 14,007
消費者物価上昇率 (%) 7.9 5.6 4.7
失業率 (%) 2.9 2.8 2.6
貿易収支 (100万米ドル) △ 26,917 △ 5,470 △ 8,212
経常収支 (100万米ドル) △ 17,701 △ 5,611 △ 5,986
外貨準備高(グロス) (100万米ドル) 194,125 206,351 221,944
対外債務残高(グロス) (100万米ドル) 582,636 594,003 591,056
為替レート (1米ドルにつき、メキシコ・ペソ、期中平均) 20.13 17.76 18.30


貿易収支:国際収支ベース(財のみ)
出所
実質GDP成長率、消費者物価上昇率、失業率、経常収支、対外債務残高(グロス):メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)
1人当たりGDP、外貨準備高(グロス)、為替レート:IMF
貿易収支:メキシコ中央銀行