日本からの輸出に関する制度

青果物の輸入規制、輸入手続き

品目の定義

本ページで定義する青果物のHSコード

070110~070999 : 食用の野菜、根および塊茎(生鮮・冷蔵のものに限る)
080111~081090 : 食用の果実およびナット(生鮮のものに限る)

2019年4月1日以降、農食品・獣医庁(AVA)が解体され、シンガポール食品庁(SFA)が新設されたことで、AVAが所管していた輸入食品および動植物の管理・検疫業務が三つの組織へ分割移管されました。食品関連はSFAの、非食品関連は国立公園局(NParks)の管轄となり、非食品のうち動物・家畜部門はNParks内の組織である、動物・獣医サービス(AVS)が担当となっています。

SFAは、輸入管理品目である食品のHSコードをさらに細かく分類したSFA独自の商品コードを規定しており、輸入者は輸入許可申告の際に、HSコードとともにこの商品コードをシンガポール税関およびSFAに申告することが求められます。

SFAは青果物を生鮮かつ未加工のものと定義し、最低限の加工(カット、剥皮、缶詰、冷凍など)が施された野菜・果実は加工食品に分類しています。

シンガポールの食品関連の規制

1. 食品規格

調査時点:2019年7月

青果物の食品規格は、シンガポール食品庁(SFA)が所管する食品規制(Food Regulations)には記載がありませんが、コーデックス委員会(CODEX)が発行する青果物の食品規格(第一版)を任意で参考にすることができます。

2. 残留農薬および動物用医薬品

調査時点:2019年7月

シンガポールでは、国内で販売に供される食品全般の残留農薬をはじめ、残留抗生物質、残留エストロゲン、マイコトキシン、3-MCPD、メラミン、細菌混入などの偶発混入成分に関する基準を、食品規制(Food Regulations)で規定しています。

食品規制第9付表では、食品に残留する農薬の種類が列挙され、農薬ごとに対象となる食品と使用が認められている農薬の最大残留基準値(MRL)が明記されています(ポジティブリスト方式)。この残留農薬基準を満たさない食品の輸入、販売、広告などは禁じられています。本規定で明示されていない農薬については、原則としてコーデックス委員会(CODEX)の勧告に準じ、同委員会が設定した基準値を超えてはならないと規定されています。

また、2種類以上の農薬が残留している食品については、それぞれの農薬について、実際の残留量を当該農薬の最大残留基準値で割った数値の合計が1を超えてはならないとされています。

関連リンク

関係省庁
シンガポール食品庁(SFA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
植物管理(生鮮果実・野菜の輸入・トランシップ)規則 (Control of Plants (Import and Transhipment of Fresh Fruits and Vegetables) Rules)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品規制 (Food Regulations)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(545 KB)
第Ⅲ部(General Provisions)第29項~35項(Incidental constituents in food)および第9付表(Food with maximum amounts of pesticides)、第11付表(Microbiological standard for food)に農薬、細菌等の最大残留基準値が掲載
その他参考情報
シンガポール食品庁(SFA) Commercial Food Imports(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

3. 重金属および汚染物質

調査時点:2019年7月

シンガポールでは、国内で販売に供される食品全般の重金属をはじめ、残留抗生物質、残留エストロゲン、マイコトキシン、3-MCPD、メラミン、細菌混入などの偶発混入成分に関する基準を、食品規制(Food Regulations)に規定しています。

青果物における重金属の最大残留基準値は、次のとおりです。

  • ヒ素:1 ppm
  • 鉛:1 ppm
  • 水銀:0.05 ppm
  • スズ:250 ppm
  • カドミウム:0.2 ppm(乾燥しいたけ:1 ppm)
  • アンチモン:1 ppm

関連リンク

関係省庁
シンガポール食品庁(SFA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
食品規制 (Food Regulations)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(545 KB)
第Ⅲ部(General Provisions)第31項(Heavy metals, arsenic, lead)および第10付表(Maximum Amounts of Arsenic, Lead Permitted in Food)に重金属の最大残留基準値が掲載
その他参考情報
シンガポール食品庁(SFA) Commercial Food Imports(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

4. 食品添加物

調査時点:2019年7月

シンガポールでは食品に使用することが認められる食品添加物は、14 の機能に分類されており、食品規制(Food Regulations)で規定されている水準に従って使用される場合、食品への使用が認められます。シンガポール食品庁(SFA)では、その使用が認められている物質をポジティブリスト形式で規定していますが、風味増強剤など一部については、使用が認められていない物質をネガティブリストとして掲げています。食品規制で明示されていない食品添加物については、原則として、コーデックス委員会(CODEX)による国際食品規格に関する勧告に準じるものとされています。認可食品添加物および最大使用基準値は食品規制第3付表~第8付表および第13付表に掲載されています。

5. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2019年7月

食品に触れる容器包装は食品規制(Food Regulations)に一般規格基準が定められており、その規格基準に適合していなければなりません。個別食品に対する容器包装の規定は特に定められていません。

食品規制では、食品容器包装において、塩化ビニルモノマーの残留限度1 ppm以下を規格とし、塩化ビニルモノマーを0.01ppm以上食品中に溶出させるとみられる容器包装、あるいは発がん性、変異原性、催奇性またはほかの毒性または有害性のある物質であることが知られている化合物を食品中に溶出する可能性のある容器包装の使用を禁じています。塩化ビニルモノマーの残留限度1 ppmは、2012年9月の食品規制改訂で新たに加えられ、かつ溶出限度は0.05ppmから0.01ppmに引き下げられているため、注意が必要です。

また、食品規制では、食品の貯蔵、準備、調理の段階で、鉛、アンチモン、ヒ素、カドミウム、その他の毒性物質を食品に付与する可能性のある器具、容器、食器の使用を禁じています。

関連リンク

関係省庁
シンガポール食品庁(SFA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
食品規制 (Food Regulations)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(545 KB)
第Ⅲ部(General Provisions)第37項(Containers for food)に容器包装・食器の規格が掲載
その他参考情報
シンガポール食品庁(SFA) Good Food Safety Practices(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

6. ラベル表示

調査時点:2019年7月

シンガポールでの販売時の表示義務は食品規制(Food Regulations)に規定されています。食品規制では、食品全般の一般表示義務項目として、包装済み食品のラベルに次の項目を英語で表示することが求められます。1~4については印字の高さが1.5mm以下であってはなりません。ただし、青果物など包装されずに顧客の面前で計量販売されるもの、小売店で簡易包装されるものについては、個々の表示義務はありません。

  1. 商品名または一般分類名
  2. 成分(2種類以上の成分からなる食品の場合、重量の大きい順に表示)
  3. 合成着色料名(合成着色料タートラジンなどを含有する食品の場合のみ)
  4. 内容量(正味容量または重量)
  5. 原産国および輸入者(代理人)名と住所
  6. アレルゲン表示(表示義務特定原材料8分類:グルテンを含む穀類、甲殻類、卵・卵製品、魚類・魚類製品、ピーナッツ・大豆類・それらの製品、乳・乳製品(ラクトース含む)、ナッツ類・ナッツ類製品、亜硫酸塩濃度10mg/kg以上の食品)
  7. 人工甘味料アスパルテームを含有する食品の場合の記載(“PHENYLKETONURICS: CONTAINS PHENYLALANINE.”)

関連リンク

関係省庁
シンガポール食品庁(SFA)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
根拠法等
食品販売法 (Sale of Food Act)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
食品規制 (Food Regulations)(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(545 KB)
第Ⅲ部(General Provisions)第5~12項(General requirements for labelling等)および第2付表(Date-marking of prepacked food)、第12付表(Form for nutrition information panel)に食品全般の一般表示要件、第Ⅳ部(Standards and Particular Labelling Requirements For Food)第54項(Flour confectionery)、第129項(Frozen confections)、 第152項(Sugar confectionery)、第168項~170項(Chocolate、Milk chocolate、Chocolate confectionery)に個別ラベル表示要件が掲載
計量法 (Weights and Measures Act)(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
その他参考情報
シンガポール食品庁(SFA) Labelling Guidelines for Food Importers & Manufacturers(英語)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
シンガポール食品庁(SFA) A Guide to Food Labelling and Advertisement(英語)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(620 KB)

7. その他

調査時点:2019年7月

輸入時の梱包容器に対する表示規定
植物管理法の付属規定である植物管理(生鮮果実・野菜の輸入・トランシップ)規則では、輸入される青果物の梱包容器に次の項目の表示規定が定められています。
  1. 青果物の生産者名と住所(電信あるいはコードアドレス、郵便局の住所を除く)
  2. 青果物の名称
  3. 輸出・梱包の日付
食品安全パートナーシップ制度
農食品・獣医庁(AVA)は 2003年7月に食品業界の安全性を高める目的で「食品安全パートナーシップ制度(Food Safety Partnership Scheme)」を導入しました。この制度は、食品の生産者、輸入者、スーパーマーケット、食品小売業者を対象に独自の食品安全基準の導入と消費者への啓発を行う企業をAVAのパートナーとして認定する制度です。この認定を受けたシンガポール国内の大手スーパーマーケットなどは、食品の仕入れ先選定にあたり、HACCP 認証取得企業を優先しています。シンガポール食品庁(SFA)の設立後は、同庁が同制度を引き継いでいます。