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知的財産情報(知財関連法律改正の動き) 発明振興法の一部改正法律案(代案)(議案番号:2108858)

2021年03月17日

議案番号:2108858

提案日:2021年3月

提案者:産業通商資源中小ベンチャー企業委員長

1.代案の提案経緯

  1. 2020年7月23日にキム・ジョンホ議員が代表発議した「発明振興法の一部改正法律案」を第382回国会(定期会)第4回目の産業通商資源中小ベンチャー企業委員会(2020年9月18日)に上程して提案説明と専門委員の検討報告を聞き、代替の討論を経て、産業通商資源特許小委員会に回付した。また、2020年9月14日にチョン・テホ議員が代表発議した「発明振興法の一部改正法律案」を第382回国会(定期会)第13回目の産業通商資源中小ベンチャー企業委員会(2020年11月26日)に上程して提案説明と専門委員の検討報告を聞き、代替の討論を経て産業通商資源特許小委員会に回付した。
  2. 第384回国会(臨時会)第1回目の産業通商資源特許小委員会(2021年2月4日)で、以上の2件の法律案を審査した結果、それぞれの法律案を本会議に付議しない代わりに、一つの委員会の代案として統合することにする。
  3. 第384回国会(臨時会)第3回目の産業通商資源中小ベンチャー企業委員会(2021年2月23日)で、産業通商資源特許小委員会が審査報告したように、2件の法律案をそれぞれ本会議に付議しないことにし、産業通商資源特許小委員会が設けた代案を委員会の代案として提案するように議決する。

2.代案の提案理由

現行法は、公共研究機関が職務発明に対する権利を放棄する場合、当該機関の従業員に対して権利を譲渡する規定が定められていないため、潜在性のある特許が死蔵される問題があり、公務員ではない所属職員の職務発明については、補償根拠が設けられていないため、研究者間の補償に差別が存在するという指摘がある。
また、民間企業・研究機関は、職務発明の承継可否を決定できるが、国家機関は現行法上、公務員の職務発明を自動的に承継しているため、有望な特許を効果的に管理することに限界がある。 さらに国有特許の民間移転及び活用が不十分な状況であり、現行法には国有特許の専用実施が最大2回に制限されているため、医薬・バイオ分野のように事業化に大規模な費用と、10年以上の長期間が必要な技術の場合、民間移転が困難な状況である。
そこで、このような立法不備を補完して有望な特許の管理を効率的にしようとするものである。

3.代案の主要内容

  1. 国家や地方自治体に所属しているが、公務員ではない者の職務発明の場合でも、公務員と同様に国家や地方自治体が承継できるようにし、職務発明の承継規定を強行規定から任意規定に変更する(案第10条第2項)。
  2. 国有となった特許権の場合、「国有財産法」第65条の11第2項の但し書きにもかかわらず、特許庁長が定めて告示する場合には、専用実施権の設定を一度以上更新できるようにする(案第10条の2新設)。
  3. 公共研究機関が職務発明に対する権利を放棄しようとする場合、それを従業員に知らせて譲渡を受けることができるようにし、潜在性のある特許が死蔵されないようにするためのものである(案第16条の2新設)。

発明振興法の一部改正法律案

発明振興法の一部を次のように改正する。

第10条第2項の本文のうち、「にもかかわらず公務員の職務発明に」を「にもかかわらず公務員又は国家や地方自治体に所属しているが、公務員でない者(以下「公務員等」という。)の職務発明に」に、「承継し」を「承継することができ」に、「承継した公務員の」を「承継した公務員等の」とし、同項の但し書きのうち、「承継し」を「承継することができ」とする。
第10条の2を次のように新設する。
第10条の2(公務員等の職務発明処分の特例)「国有財産法」第65条の11第2項の但し書きにもかかわらず、特許庁長が定めて告示する場合には、第10条第2項により国有となった特許権等に関する専用実施権の設定を一度以上更新することができる。
第13条第1項の本文のうち、「使用者等(国家若しくは地方自治体は除く)は」を「使用者等は」にし、同項の但し書きのうち、「使用者等に」を「使用者等(国家若しくは地方自治体は除く。以下この項にて同じ)とする。
第15条第7項の前段のうち、「公務員の」を「公務員等の」とする。
第16条の2を次のように新設する。
第16条の2(承継した権利の放棄及び従業員等の譲り受け)①「技術の移転及び事業化の促進に関する法律」第2条第6号による公共研究機関(以下「公共研究機関」という。)が、国内又は海外での職務発明に対して特許等を受けられる権利又は特許権等(以下「職務発明に対する権利」という。)を従業員等から承継した後、それを放棄しようとする場合、該当の職務発明を完成した全ての従業員等はその職務発明に対する権利を譲り受けることができる。
②第1項にもかかわらず、公共研究機関の長が大統領令で定めることにより、公共の利益のために特別に職務発明に対する権利を放棄する必要があると認める場合には、その権利を従業員等に譲渡しないことができる。この場合、公共研究機関の長は、第3項の期間内に従業員等にその事由を具体的に通知しなければならない。
③第1項により職務発明に対する権利を放棄しようとする公共研究機関の長は、大統領令で定める期間内に該当の職務発明を完成した全ての従業員等にその事実を通知しなければならない。
④第3項による通知を受けた従業員等は、職務発明に対する権利を譲り受けようとする場合、通知を受けた日から大統領令で定める期間内に職務発明に対する権利の譲り受けの意思を文書で公共研究機関の長に通知しなければならない。
⑤第4項により従業員等が職務発明に対する権利の譲り受けの意思を通知した場合、第4項の期間が終わる日の翌日から、その権利が従業員等に譲渡されたと見做す。この場合、公共研究機関が職務発明に対する権利を第3者と共有した場合には、公共研究機関の長が他の共有者全員の同意を受けた時に限って、その権利が譲渡されたと見做す。
⑥第4項により職務発明に対する権利の譲り受けの意思を通知した従業員等が2名以上の場合にはその権利を共有する。
⑦公共研究機関の長と従業員等は、公共研究機関が職務発明に対する権利を継続的に維持するための費用を従業員等が一部負担する代わりに、職務発明に対する補償を調整する案を第3項の期間内に相互協議することができる。
⑧公共研究機関の長は、第5項の前段により職務発明に対する権利が従業員等に譲渡されたと見做す日以降、その権利に関連して発生する費用(税金を含む)を従業員等に請求することができる。
第56条第2項のうち、「公務員」を「公務員等」とする。

附則

この法律は、公布後6ヶ月が経過した日から施行する。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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