知的財産ニュース 韓国特許庁・特許法院、「第12回知財訴訟弁論コンテスト授賞式」を開催

2025年8月12日
出所: 韓国特許庁

全国18校の法学専門大学院が参加…知財訴訟への関心や熱意が伝わる

韓国特許庁は特許法院とともに8月11日月曜日、特許法院(大田(テジョン)市西区)にて「第12回知識財産訴訟弁論コンテスト」授賞式を開いたと発表した。

今年で12回目を迎えるコンテスト(2014年開始)は、韓国所在の法科大学院の在学生を対象に法廷で知財訴訟の実務を体験できる機会を与え、法律専門性や実務能力を備えた法曹界人材を育成する目的である。

決選では最後の弁論や裁判部との質疑応答など激しい攻防が続いていた。その結果、特許部門では西江(ソガン)大学法学専門大学院(チョン・ウンソク、イ・ドンハ、ノ・ヒョンゴン)と忠南(チュンナム)大学法学専門大学院(ユ・ジュヒョン、ユ・へリム、シン・ドンギョン)がそれぞれ特許法院長賞と特許庁長賞を受賞した。

商標・意匠部門ではソウル市立大学法学専門大学院(チャン・ヒョジュン、パク・ジェヒョン、キム・ボムス)と延世(ヨンセ)大学法学専門大学院(イ・スンミン、イ・ヨンジ、チュ・ユアン)がそれぞれ特許法院長賞と特許庁長賞を受賞した。

続いて本選・決戦に参加した20チームには、韓国知識財産保護院長賞、韓国知的財産権弁護士協会会長賞、韓国特許法学会長賞などが授与※された。
※受賞内容:韓国知識財産保護院長賞(2チーム)、韓国知的財産権弁護士協会会長賞(2チーム)、韓国特許法学会長賞(1チーム)、奨励賞(5チーム)、入選(10チーム)

今回の大会は、全国18校の法学専門大学院から57チーム(特許部門44チーム、商標・意匠部門13チーム)、171名が参加し、訴訟の準備書面を提出した。全国25校の法学専門大学院のうち18校が参加し、知財権訴訟に関する高い関心や熱意がみられる場となった。

大会は、特許法院の裁判官が出した特許や商標訴訟事例の問題について参加者が準備書面を作成・提出し(予選)、本選、決戦で弁論し、総合的な評価を経て最終受賞者を決める形で行われた。

予選(書面審査)に合格して本選に進出した24チームは、特許法院の裁判官3人からなる審査委員の前で実際の訴訟を想定して口頭弁論し、審査委員は問題への理解度、弁論資料、弁論の適正性などを総合的に検討して決戦に進出する上位6チームを選んだ。

また、法学専門大学院出身の裁判官と学生との質疑応答の時間を設け、裁判官の業務、ほかの分野とは異なる知財訴訟の特徴など知財訴訟の実務について理解を深める場となった。

特許部門で特許法院長賞を受賞した西江(ソガン)大学法学専門大学院チームは、「今回の受賞はこれまで大会に向けて努力してきた成果だと思う」とし、「将来、知財分野人材として成長できるよう努力していく」と述べた。

商標・意匠部門で特許法院長賞を受賞したソウル市立大学法学専門大学院チームは、「実際の訴訟をイメージしながら準備してきた弁論を述べる機会が与えられたことを嬉しく思う。チームメンバーと一緒に頑張ってきた成果だと思う」とし、「知財権法の授業を受けたことが大変役に立った」と述べた。

特許庁長は「企業の知財保護戦略を体系的に策定・管理し、知財侵害訴訟に有効に対応できる知財専門人材を育成することは国レベルの大事な課題だと思う」とし、「今後も優秀な人材が知財権分野の専門家として成長できるよう手厚く支援していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、李(イ)、半田(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195