知的財産ニュース 韓国特許庁、K-ビューティーの輸出競争力の強化に向けた懇談会を実施

2025年7月25日
出所: 韓国特許庁

K-メディカルエステティック企業「クラシス」を訪問

韓国特許庁は7月25日金曜日、海外市場にK-ビューティーを発信する、医療機器メーカー「クラシス」(ソウル市江南区)を訪問し、K-ビューティー分野の輸出支援や知財権保護策について議論した。

同社は現在、世界80か国に輸出しており、全体売上高の約7割を海外で占める代表的なK-メディカルエステティック※企業である。同社はブランドや技術を保護するために、国内外で特許188件、商標・意匠1,084件を取得するなど、グローバル企業へと成長している。特許庁の「海外オンライン模倣品遮断支援事業」に参加し、商標権、デザイン権を侵害した模倣品の販売投稿を遮断するなど、海外で知財権の保護体制を構築している。
※メディカルエステティック:ボトックス、フィラー、レーザー、高周波など医学的根拠に基づいた美容・施術・クリニックのこと

懇談会では輸出企業の技術やブランドの価値を海外で安定的に保護する方策について議論された。

特許庁は2020年から海外プラットフォーム上の模倣品流通の遮断を支援しており、2023年からAIを活用した検知手法を採用して115か国約1,600のプラットフォームを対象に取り締まりを行っている。とりわけ、昨年遮断した約19万件の模倣品の中、K-ビューティー関連製品は約2万3,500件(12%)とキャラクター・生活用品、衣類に続き、3番目に多いという。
※1位キャラクター・生活用品(100,624件、52.4%)、2位衣類(31,894件、16.6%)、3位化粧品(23,494件、12.2%)

特許庁長は「クラシスなど技術基盤のK-メディカルエステティック企業の成果は韓国知財の力を証明するものである」とし、「K-ビューティーの人気が世界的に広がっている中で、K-ビューティーをはじめ、さまざまな分野の韓国企業がブランドの価値を脅かされることなく、輸出事業を展開していけるよう、知財保護政策をさらに強化していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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