知的財産ニュース 韓国女性・青年スタートアップ「コードグリム」がWIPOグローバルアワードを受賞

2025年7月14日
出所: 韓国特許庁

起業3年目のスタートアップ、WIPO版「CESイノベーションアワード」で受賞

韓国特許庁は7月11日午後12時(現地時刻)、スイス・ジュネーブにある世界知的所有権機関(WIPO)※本部にて開かれた2025年WIPOグローバルアワード授賞式で韓国女性・青年スタートアップ「コードグリム」(ユン・ジュウォン代表)が本賞を受賞したと発表した。
※国連傘下15の専門機関の一つで、知財分野を総括する国際機関

グローバルアワードは、WIPOが2022年から知的財産を活用した創意的かつ革新的なビジネスモデルにより経済・社会的価値を生み出す中小企業やスタートアップを対象に賞を授与するイベントである。今年は95か国から780社が応募し、9か国※10社が最終選定され、韓国は昨年、人工知能(AI)ロボット開発企業「エイトテク」が受賞し、今年はスタートアップ「コードグラム」が受賞した。
※韓国、中国、イギリス、スイス、アイスランド、インド、シンガポール、スリランカ、チリ

受賞した企業には資金調達や事業パートナーシップなど6~12週間にわたって各企業の状況に応じた知財ビジネスモデルのメンタリング、WIPOプラットフォームによる広報、知財戦略の諮問、WIPO公式授賞式への招待など特典が提供される。

2022年設立された「コードグリム」は3Dウェブサイト制作に関する特許(特許番号10-2556998)を取得し、プログラミングの知識がない人でも3Dコンテンツを用いてウェブページを簡単につくることができるプラットフォームを開発した。これは、教育、文化、観光、ショッピングなどさまざまな産業に採用可能な技術として注目を集めている。

WIPO国際審査委員は「コードグリムは、女性・青年起業家が知財を活用して実用的なプラットフォームを生み出した模範的な事例だ」とし、「今年受賞した企業10社のうち3社が35歳以下の女性が立ち上げた企業である点も印象的だ」と述べた。

コードグリムのユン・ジュウォン代表は「誰でも簡単に3Dウェブページをつくれるサービスを提供することを目指して会社を立ち上げ、その目標を知財というツールで叶うことができて大変嬉しく思う」とし、「弊社の事例が同じ道を歩む若年層や女性起業家の励みになってほしい」と感想を述べた。 韓国特許庁長は「今回の受賞は、コードグリムがクリエイティブなアイデアを特許権として保護し、これを戦略的に活用してビジネスに成功した事例だ」とし、「今後も特許庁は、WIPOグローバルアワードで韓国企業が好評を受け、世界市場で活躍するよう手厚く支援する」と述べた。

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