知的財産ニュース 韓国特許庁の商標警察、大型アクセサリーショップでハローキティやカルティエなど模倣品を大量流通した販売業者を検察に送致
2025年7月1日
出所: 韓国特許庁
真正品価格3,400億ウォン相当のアクセサリーなど模倣品4万点を押収…過去最高額規模
韓国特許庁の商標特別司法警察(以下、「商標警察」)は1日、釜山(プサン)周辺で大型アクセサリーショップを運営し、指輪やネックレスなど有名ブランドの模倣品を大量流通したA氏(38歳)を商標法違反の疑いで検察に送致したと発表した。
商標警察によると、卸売業者A氏は2025年1月から4月まで有名ブランドのアクセサリーやキャラクター雑貨の模倣品を大量販売し、商標警察が発足して捜査を始めて以来、最大規模の約4万点(真正品価格約3,400億ウォン相当)を韓国国内に流通していた疑いがある。
真正品価格3,400億ウォン相当の有名ブランドのアクセサリーの模倣品など約4万点を押収
商標警察は今年1月、SNSなどで有名ブランドのアクセサリーの模倣品を販売する卸売業者の情報を把握し企画捜査に取り掛かった。約2か月間にわたる集中捜査で模倣品販売の証拠を確保し、その後被疑者A氏が運営する大型アクセサリーショップで模倣品を押収する措置を取った。
調査結果、被疑者A氏はサージカルスチール(surgical steel)※素材の有名ブランドのアクセサリーやキャラクター雑貨の模倣品を卸販売し、一部は店舗で一般消費者を対象に販売していた。
※外科手術用器具の製作に使用される高品質なステンレススチール
押収した製品では、カルティエ、ヴァンクリーフアーペル、シャネルなど海外有名ブランドのアクセサリーの模倣品が30,543点(77.6%)と最も多いことがわかった。また、サンリオ(ハローキティなど)、ポケモンスター、カカオフレンズなど有名なキャラクターの商標を無断使用した模倣品が7,924点(20.1%)、MLBやemisなどアパレルブランドの模倣品が913点(2.3%)押収された。
品目別では、指輪やブレスレットなどアクセサリーが約3万点と最も多く、キーホルダーや帽子など雑貨類が約1万点押収された。
商標警察発足(2010年9月)以降、過去最高額規模を押収する成果へ
今回の取締りで真正品価格約3,400億ウォン相当のアクセサリーの模倣品約4万点が押収された。これは2010年9月特許庁商標警察が発足して以来、一案件において真正品価格基準最高額の規模である。これまでの最高額である2015年625億ウォンを5倍以上超えている。
特許庁の産業財産保護協力局長は「今回の取締りは企画捜査の実施により、アクセサリーの模倣品が大量流通されていた実態を的確に把握して対応した成果であり、過去最高額規模の模倣品を押収した事例になった」とし、「今後も商標警察は健全な市場を脅かす模倣品の流通行為を根絶するために、企画捜査や取締りの能力を引き続き高めていく」と述べた。
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