知的財産ニュース 「2025国際知的財産指数」において韓国が55か国のうち総合10位

2025年4月24日
出所: 韓国特許庁

米GIPCが発表…営業秘密保護分野での順位が16位から9位へと大きく上昇

韓国特許庁は24日、最近、世界的に通商環境の変化により知財分野の重要性が高まっている中、米商工会議所(U.S. Chamber of Commerce)グローバルイノベーション政策センター(GIPC:Global Innovation Policy Center)が発表した「2025国際知的財産指数(International Intellectual Property Index)」において韓国が55か国のうち、総合10位※にランクインしたと発表した。
※韓国のランキング:(2019年)13→(2020年)13→(2021年)12→(2022年)12→(2023年)12→(2024年)11→(2025年)10

国際知的財産指数は、特許権、商標権、営業秘密、知的財産権の執行、システムの効率性、国際条約への加盟など10分野で53の細部指標を総合して評価するものであり、韓国は特許権分野で8年連続2位、商標権分野で4位、システムの効率性分野で6年連続1位となるなど、優秀な成果を上げている。

とりわけ、営業秘密保護分野においては2024年16位に比べて7位上昇した9位となり、今回総合ランキング上位10位に入る成果にプラスの影響を与えた。これは、2024年不正競争防止法改正により、営業秘密侵害に対する処罰や損害賠償を大幅に強化した※成果が世界的に認められた結果だと思われる。
※不正競争防止法改正の主要事項(2024年2月20日):営業秘密侵害行為に対し、懲罰的損害賠償額の限度を損害額の3倍から5倍に引き上げる、法人に対する罰金刑の上限を行為者の3倍に強化するなど

一方、主要国の総合ランキングをみると、米国が1位となり、英国、フランス、ドイツ、スウェーデンの順となっている。ほかに、日本7位、中国24位である。

特許庁の産業財産保護協力局長は「知財水準の高さから産業発展の格差が広がり、通商交渉においても切り札になるという点からみて、今回の発表の結果を前向きにとらえている」とし、「特許庁が進める『名品特許』戦略により、知財の事業化を促して韓国の知財水準を世界最高レベルに高めていく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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