知的財産ニュース 韓国特許庁、政府のカーボンニュートラルプロジェクト「ネットゼロチャレンジX」の初支援企業を選定

2025年4月3日
出所: 韓国特許庁

スタートアップ9社を選定…知財基盤製品開発への支援と共に企業成長を支えるさまざまな特典を提供

韓国特許庁は4月3日木曜日、2050カーボンニュートラル・グリーン成長委員会(ハン・ドクス大統領権限代行兼国務総理、ハン・ファジン共同委員長)と共に部処横断型カーボンニュートラルプロジェクト「ネットゼロチャレンジX」の支援企業を初めて選定したと発表した。

「ネットゼロチャレンジX」は、カーボンニュートラル・グリーン成長分野において「革新技術」を保有するスタートアップを募集・育成するために、官民が協力してさまざまな特典を提供する部処横断型カーボンニュートラルプロジェクトである。

同プロジェクトは、スタートアップを選定して事業化を支援する「ティア(Tier)1」と、選定したスタートアップ向け追加育成を行う「ティア(Tier)2」と、共通間接支援の「ティア(Tier3)」で構成され、特許庁は「ティア1」と「ティア3」の支援機関として参加している。

特許庁は「ネットゼロチャレンジX」ティア1の参加機関の中で初めて、「カーボンニュートラル分野におけるアイデアの取引・事業化の支援事業※」に参加するスタートアップ9社をカーボンニュートラル・グリーン成長委員会と共に選定した。
※企業が開発する気候技術関連製品に関するアイデアを大衆から募集し、アイデアと特許情報を活用して製品に関する問題の解決策、試作品の製作・検証、知財戦略などを支援

募集期間中(2025年1月17日~2月6日)、スタートアップ141社が支援し、特許庁が課題適合性、技術・事業性などについて書面評価を行い、1次選考で支援対象になる23社を発表した。

対面評価では、特許庁が技術・事業化に関する優秀性の評価と、カーボンニュートラル・グリーン成長委員会がカーボンニュートラルへの寄与度の評価※を行い、合格した企業のうち上位9社を最終的に選定した。
※(項目)潜在的な削減性、削減の革新性、削減の至急性、波及および拡散性、(基準)60点P/F

同事業では、スタートアップが有するカーボンニュートラル分野の特許技術をビジネスにつなげるために、大衆から募集したアイデアと特許情報を活用して製品化の中で起こりうる問題への解決策の提供、試作品の製作と検証、知財を活用した製品の保護戦略の策定を支援する。

その後、カーボンニュートラル・グリーン成長委員会リードの「ネットゼロチャレンジX」の参加機関が提供する「追加育成(ティア2)」もしくは「共有間接支援(ティア3)※」など、企業成長を支えるさまざまな特典が提供される。
※追加保育(Tier2):選定時の優遇措置、書類審査の免除、審査時の加点付与など
 共有間接支援(Tier3):規制特例、公共調達、グリーン金融、保証、メンタリング・ネットワーキングなど

特許庁の産業財産政策局長は「環境配慮型・デジタルトランスフォーメーションが求められる時代においてカーボンニュートラルを実現するには革新性のある企業を見つけて育成することが非常に大事である」とし、「特許庁は特許情報と創意的なアイデアを活用して革新性のある製品開発への支援を強化することで気候技術をリードするスタートアップを積極的に育成していく」と述べた。

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