知的財産ニュース 韓国特許庁、国際特許分類(IPC)改正に向けたIP5 WG1会合を成功裏に開催
2025年3月28日
出所: 韓国特許庁
ロボット・EV・バイオ技術など特許分類の高度化・AI活用の特許分類に合意
韓国特許庁は3月24日月曜日から28日金曜日まで、東大門(トンデムン)デザインプラザDDP(ソウル市中区所在)にて国際特許分類(IPC※)改正に向けた「第28次先進5か国特許庁(IP5※※)国際特許分類ワーキンググループ(WG1※※※)会合」(以下、「IP5WG1会合」)を成功裏に開いたと発表した。
※International Patent Classification:国際的に統一された特許分類体系、約7万9,000項目
※※世界全体の特許出願8割以上を占める韓国、米国、日本、中国、欧州の特許庁間協議体
※※※IP5は、特許分類(WG1)、情報化(WG2)、審査政策(WG3)のワーキンググループに分けて協力課題を実施
今回の会合では、ロボット、EV、バイオなど技術が活発に進化する32の分野における特許分類の改正提案・プロジェクトについて踏み込んだ議論を行った。その中で、ヘリコバクター・ピロリなど微生物、バーコード認識技術など6つのプロジェクトについては、IPC改正を主管する世界知的所有権機関(WIPO※)のIPC会合で議論することで合意し、手術ロボットとEV用充電装置など11つの提案についてはIP5WG1における公式改正プロジェクトレベルで議論を続けることで合意した。
※World Intellectual Property Organization:国連傘下機構として知財分野を担当
国際特許分類と関係するほかの特許分類体系(CPC※、FI※※)の改正状況、人工知能(AI)を活用した特許文献の分類動向、カーボンニュートラル技術を支援するための各庁における政策などについて共有した。
※Cooperative Patent Classification:米国・欧州がIPCを基により細分化した分類、約26万項目
※※File Index:日本独自の分類としてIPCに追加記号を付与、約19万項目
IP5WG1会合は、新技術の登場と急激に変化する産業構造に合わせてIPC体系を改正・高度化するためにIP5が持ち回りで毎年開催する会合であり、今回は韓国特許庁のホストの下、米国・日本・中国・欧州の特許庁とWIPOの特許分類専門家約50名がハイブリッドで参加した。
特許庁の特許審査企画局長は「国際特許分類体系に韓国産業の特徴が反映されれば、韓国の輸出企業が海外でより簡単に権利を確保できる環境になる」とし、「成功裏に開かれた今回の会合を機に、主要知財先進国と緊密な連携を図り、国際特許分類改正をリードしていく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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