知的財産ニュース 韓国特許庁、「2025年海外知財取引支援事業」の参加企業を募集
2025年2月24日
出所: 韓国特許庁
海外知財権の取引を希望する先端産業分野の中小・中堅企業を募集
<海外知財の採用事例>
○半導体の製造に用いられる極端紫外線(EUV)装置専門メーカーA社は、知識財産専門官に相談してオランダの企業B社が保有するEUV光源技術の導入のために専用実施権の契約を結び、導入した技術を活用して研究開発に取り組んでいる。<海外知財の輸出事例>
○韓国の医薬品メーカーC社は、知識財産取引所から支援を受けて企業が保有する口腔内溶解フィルムに関する特許技術をイタリア企業D社に技術移転する契約を結び、今は保有している特許技術を基盤に40か国に進出している。
韓国特許庁は2月24日月曜日から3月19日水曜日まで、先端産業分野の輸出企業を対象に優秀な技術の確保および世界進出をサポートするために知財仲介サービスを提供する「海外知的財産取引支援事業」の参加企業を募集すると発表した。
「海外知的財産取引支援事業」を新設…先端産業分野の輸出企業を募集
今年初めて実施される「海外知的財産取引支援事業」は、先端産業分野の中小・中堅企業が知的財産権を取引する際に経験する困難や問題を解消するために、知識財産取引専門官※とグローバルなネットワークを有する民間取引専門機関が協力して知財取引仲介サービスを支援するものである。
※韓国発明振興会知識財産取引所所属の知財取引仲介専門家
募集対象は、先端分野※で輸出(準備)をする中小・中堅企業であり、アイデア路にて参加申し込みを受け付ける。事業内容の詳細については、韓国発明振興会
知識財産取引所の「お知らせ※※」から確認できる。
※半導体・ディスプレイ、先端バイオ、二次電池、先端モビリティ、人工知能、カーボンニュートラルなど
※※韓国発明振興会ウェブサイト(支援事業>特許技術取引評価>知識財産取引所>お知らせ)
特許分析、仲介交渉、契約締結など海外知財権の導入および輸出の仲介を支援
同事業は、海外知財権の導入を仲介する内容と、海外知財権の輸出を仲介する内容の2つのタイプにわけられ、支援を受ける企業が希望するタイプを選べる。
「海外知財権の導入の仲介支援」は、企業が海外機関や企業から特許技術を導入することを希望する場合、当該特許技術の分析や検証、海外現地での仲介交渉、法律の検討、契約締結などを総合的に支援する。
「海外知財権の輸出の仲介支援」は、企業が海外現地で自社製品の生産や販売などを目的に保有する知財権の取引を希望する場合、当該特許技術の診断、協力会社・競合他社の特許権の分析、現地での仲介交渉、法律の検討、契約締結など企業からのニーズに合わせて支援する。
特許庁の産業財産政策局長は「先端産業分野の企業が世界市場に進出するために海外特許技術を導入したり、ライセンス契約を締結したりする際に、知財取引専門家からのサポートを受けることができる」とし、「今後も特許庁は、韓国企業が優秀な知財権を基に輸出競争力を確保できるよう、手厚く支援する政策を講じていく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
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