知的財産ニュース 韓国・バーレーン、特許審査ハイウェイ施行プログラムを開始
2025年1月15日
出所: 韓国特許庁
バーレーンに進出する韓国企業による市場先取り、コア技術の保護を目指す
韓国特許庁は、1月15日水曜日から3年間、韓国・バーレーン間で特許審査ハイウェイ(PPH)※施行プログラムを運用すると発表した。同プログラムは、バーレーン側(産業通商部)からの提案を基に進められ、両国間の協力を固め、迅速な特許権確保を支援するために導入された。
※PPH(Patent Prosecution Highway):両庁に同一の特許出願をした場合、先行庁の審査結果を利用して後続庁においても早期に審査結果を得られる制度
現在、バーレーンにおいて特許登録までの所要期間は36~48月がかかるという。一方、韓国では権利化までの期間※が平均20.1月(2023年時点)と相対的に短い。したがって、韓国で特許登録を受けた出願人がPPHを利用すれば、バーレーンでも権利化までの期間を大きく短縮※※できる効果が期待される。
※権利化までの期間:審査請求から審査終結までの期間
※※<参考>(メキシコとのPPHの事例)韓国企業の特許権取得期間が平均48月から4.9月と短縮
※GCC(Gulf Cooperation Council):サウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、オマーン、バーレーンによる協力機構
今回の韓国・バーレーンによるPPHの締結により、韓国とPPHを施行している国は計39か国となった。これにより、韓国企業はバーレーンで早期に権利を取得し、市場先取りやコア技術の保護の面でも優位に立つ環境を作ることができる。
特許庁の特許審査企画局長は「今回の韓国・バーレーン間のPPH施行は、韓国企業の革新的なアイデアを迅速に保護し、世界市場で競争力を高める重要な契機になると思う」とし、「今後も韓国企業が海外で早期権利化を実現できるよう、関連政策の開発や国際協力を拡大していく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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