知的財産ニュース 韓国特許庁、二次電池製造装置メーカーを訪問
2024年11月5日
出所: 韓国特許庁
IP金融を有効に活用した国家先端戦略産業分野の企業から意見を聞く
韓国特許庁は11月5日火曜日、産業現場とコミュニケーションを図る積極的な行政活動の一環として二次電池製造装置メーカーである(株)ウウォン技術(京畿道平澤市所在)を訪問して懇談会を開くと発表した。
今回の企業訪問は、企業が独自の研究開発により取得した知財を担保に融資を受けて優秀な成果を上げたIP金融の活用事例を調査し、企業からの意見を集めてIP金融を活用する上で必要な政策支援を把握するために設けられた。
[IP金融およびIP価値評価への支援事業]
◇(IP金融)特許などIPを基にした担保・投資・保証などにより資金を調達する活動
※2024年8月時点IP金融規模10兆211億ウォン、ここ3年間約1.7倍成長
◇(IP価値評価への支援事業)企業のIP価値を基に金融・事業化に活用できるようIPの経済的価値を評価する費用の一部を支援する事業
同社は二次電池のセルスタック(cell stack)※製造装置に係るコア技術の特許を保有する中小企業であり、昨年、保有している特許7件を担保に100億ウォンの融資を受け事業資金に活用して企業の資金不足の状況を解決し、3,000億ウォン規模の海外受注プロジェクトを円滑に進めた。また、今年12月には「第60回貿易の日」で「1億ドル輸出の塔」を授賞するなど優秀な成果を上げた。
※正極板、負極板、分離膜からなる二次電池のセル(cell)を複数積層(stack)したもの
特許庁長は「革新的なアイデアと研究開発の成果である知財は物的な担保などが豊富ではない企業にとって非常に有用な資金調達の手段になる」とし、「今後も特許庁はさらに多くの企業が知財を活用して担保融資、保証、投資により成長を図り、円滑な輸出活動につながるよう支援を強化していく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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