知的財産ニュース 韓国特許庁、中国特許公報3,900万件の韓国語版をKIPRISプラスで公開
2024年9月30日
出所: 韓国特許庁
2022年欧州、2023年米国、2024年中国に続き2025年には日本特許公報の韓国語翻訳版を追加オープン
韓国特許庁は、9月30日月曜日から中国特許公報※の韓国語翻訳版を特許情報オープンプラットフォームであるKIPRISプラス※※により無料で公開すると発表した。欧州、米国の特許公報の翻訳データのオープンに続く第3次データオープンであり、2025年には日本特許公報の韓国語版を追加オープンする計画だ。
※特許技術の内容を公示する官報
※※韓国国内外の大量の産業財産権データを提供するサービスKIPRIS PLUS
中国特許公報データの韓国語翻訳版3,900万件をオープン
今回オープンされるデータは、中国特許庁が2010年2月から2023年7月まで公開した中国特許公報の韓国語翻訳版3,900万件である。
ユーザーは中国語で検索する必要なく、韓国語で中国の特許文献を簡単に閲覧できる。
また、知財データを活用してサービスを提供する企業は、先行技術調査、価値評価など特許分析に中国特許を活用して新しいサービスを提供できる。
2022年欧州、2023年米国、2024年中国に続き2025年は日本文献の韓国語翻訳版を追加オープン
特許庁は2018年から世界知的所有権機関(WIPO)※と協力して海外公報の韓国語翻訳版データの提供について議論してきた。それにより、人工知能(AI)基盤の中→韓機械翻訳システムを導入(2023年)した。その後1年間、データチェックなど作業を重ね、今回、韓国語翻訳版をオープンすることにした。
※WIPO:World Intellectual Property Organization
今回のデータのオープンは、欧州特許公報の韓国語翻訳版500万件(2022年12月)、米国特許公報の韓国語翻訳版1,480万件(2023年8月)のオープンに次ぐ3回目で、これまでオープンした海外特許公報の韓国語翻訳版データは計5,880万件に達する。2025年には日本特許公報の韓国語翻訳版約2,300万件を追加オープンする考えだ。
海外特許公報の韓国語翻訳版を次々とオープンすることにより、海外特許データへのアクセスが改善され、韓国企業の研究開発(R&D)の効率化および技術の競争力強化に役立つと期待される。
特許庁の産業財産情報局長は「世界的な技術覇権争いの中で、韓国ユーザーが言語の壁を感じることなく世界の特許技術文献を韓国語で簡単に閲覧できるような環境を作ることは非常に大事である」とし、「今後も人工知能(AI)技術を活用してオープンするデータの幅を広げ、品質も改善していく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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