知的財産ニュース 韓国特許庁、大型連休を控えてソウル東大門周辺のセビッ市場で第4次模倣品取り締まりへ
2024年9月11日
出所: 韓国特許庁
関連組織が4日間にかけてリレー捜査へ…有名ブランドの模倣品1,534点を押収
韓国特許庁、ソウル市、ソウル中区庁、ソウル中部警察署からなる「セビッ市場の模倣品捜査協議体」(2024年2月発足、以下、「捜査協議体」)は、ソウル市東大門にある「セビッ市場」(いわゆる「黄色い天幕」)で合同取締(2024年9月3日~6日)を実施、高級ブランドの模倣品1,534点を押収し、模倣品販売者A氏(男性、35歳)など3名を商標法違反の疑いで書類送検したと発表した。
捜査協議体は今年に入り合同取締を4回行い、セビッ市場での模倣品販売の根絶に向けて機関別のリレー取締も実施し、4回目である今回の取締では1~3次合同取締による押収物の累計より多い模倣品を押収した。
※(セビッ市場の合同取締)第1次(2024年3月16日)、第2次(2024年5月25日)、第3次(2024年7月12日)
セビッ市場の捜査協議体による第4次取締、効率性を高めて4日間にかけて機関別リレー取締へ(9月3日~6日)
今回の第4次合同取締は、機関ごとに取締を行う週間を決めて効率的な活動が行われた。
ソウル中区庁(2024年9月3日、5日)を皮切りにソウル市(2024年9月4日)、特許庁・ソウル中部警察署(2024年9月6日)など各機関が4日間にかけて取締を行った。
捜査協議体は、東大門デザインプラザ(DDP)で行われたライトフェスティバル(ソウルライトDDP2024秋、8月29日~9月8日)と秋夕(チュソク)連休を控えて模倣品の販売がさらに多くなることを予想して機関別のリレー取締を実施した。
その結果、模倣品販売者A氏(男性、35歳)など3名を商標法違反の疑いで書類送検し、Lなど有名ブランドの衣類、かばんなど計1,534点の模倣品を押収した。
セビッ市場の捜査協議体、2024年に4回にかけて合同取締へ…模倣品流通の根絶に取り組む
捜査協議体は2024年3月から東大門セビッ市場で3回にわたる取締を行い、衣類、かばんなど計1,173点の模倣品を押収した。今回の取締による押収物の件数がこれまで3回にわたる押収物の合計より多く、模倣品販売の動向に合わせて取締方法を変えたことが功を奏したといえる。
※(合同取締の結果)第1次(854点)、第2次(217点)、第3次(102点)
模倣品販売者は最近相次ぐ取締を回避するために、展示する商品の数を減らし、スマートフォンなどで模倣品の画像を購買者に見せてから天幕の裏に止めてある車の中で商品を渡すなどの方法を使って模倣品の販売を続けていることがわかった。
捜査協議体は道路を不法占用している、黄色い天幕の販売者らの車が模倣品の倉庫として使われていることを確認し、今後、黄色い天幕の周りの道路を不法占用し、模倣品の在庫を保管している車両に対しても取締を強化していく方針だ。
特許庁の商標特別司法警察課長は「黄色い天幕で行われる模倣品の販売行為は、他人の知的財産権を侵害する重大な犯罪行為であり、模倣品販売業者は常習的かつ持続的に販売許可条件を無視して道路を不法占用して模倣品販売による収益を上げていることとみられる」とし、「捜査協議体は大型連休後にも同エリアでの模倣品取締を強化していく一方、健全な消費意識を高める啓蒙活動も続けていく」と述べた。
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