知的財産ニュース 韓国特許庁、「IP-C&D戦略支援事業」に参加した空気調和機開発企業を訪問

2024年8月23日
出所: 韓国特許庁

株式会社awexome Rayと産業現場の意見や知財課題について意見交換

韓国特許庁は8月23日金曜日、スタートアップ関係者から意見を聞き、産業現場に合わせた知的財産政策を進めるために、環境配慮型空気殺菌・浄化装置メーカーの株式会社awexome Ray(京畿道安養市所在)を訪問した。

今回の企業訪問は、特許庁が行っている「IP-C&D※(知的財産ベース革新製品の開発)戦略支援事業」の成果を振り返り、スタートアップのビジネス環境に応じた有効かつ柔軟な知的財産支援政策を模索するために行われた。
※IP-C&Dとは、企業の内部と外部の知的財産(IP)を結合(Connect)して革新的な製品開発(Development)戦略を支援する、特許庁の代表的な中小企業向けIP事業化の支援事業

同社は、炭素ナノチューブ(CNT)繊維素材の生産技術と次世代光源※に関する特許を保有しているスタートアップであり、ビジネスの初期段階から特許権の確保に取り組んできた。同社は「IP-C&D戦略支援事業」を通じて次世代光源に関する特許を活用して空気中の粒子状物質、ウイルスのような汚染物質をフィルター無しで取り除く環境配慮型空気殺菌・浄化装置を開発し、サムスン電子、インドネシア所在の病院など韓国国内外の約30か所の建物に設置している。また、繊維素材と次世代光源の技術力を活用して食品の鮮度維持装置、医療機器、極紫外線(EUV)プリクリン用メンブレン素材分野などに事業を拡大している。
※炭素ナノチューブ繊維で作った極紫外線(EUV)/X-Ray光源発生装置

特許庁長は「スタートアップが保有している優秀な知的財産は製品の競争力確保と資金調達のカギとなる」とし、「今後も特許庁は、さらに多くのスタートアップが知的財産を活用して成長を図り、輸出市場で成果を上げるよう支援を拡大していく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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