知的財産ニュース 韓国特許庁、LG社AI研究院とAI活用戦略の発表会を開催

2024年8月14日
出所: 韓国特許庁

今年下半期から特許審査業務におけるAI技術の実装・研究事業を本格推進

韓国特許庁はLG社AI研究院と8月14日水曜日、LGサイエンスパーク(ソウル市江西区所在)にて特許審査業務への支援に向けた人工知能(AI)活用戦略の発表会を開催する。両機関は今回の戦略に基づいてAI特許審査システムの構築に向けた技術実装・研究事業に本格的に着手する計画だ。

特許庁は特許・商標・意匠の審査業務を支援するために昨年、「人工知能(AI)活用特許行政革新ロードマップ(2023年~2027年)」を策定し、LGのAI研究院と共に特許行政に特化した大規模言語モデル(AI)を構築した。

今回の発表会は、昨年構築した特許専用の言語モデルと最新のAIを特許行政に活用するための活用戦略のプロセスやその結果について共有し、今後の推進内容と協力策について議論するためである。発表会には、イ・インス特許庁産業財産情報局長、イ・ファヨンLG社AI研究院常務などが参加する。

特許審査分野別AI技術の採用の可能性について検討、最適な適用方法の策定

今回の活用戦略では、特許審査業務の中でAIの採用が可能な分野と具体的な適用方法を示す考えだ。また、AI技術の実装・研究と開発事業の方向や範囲を示すガイドラインになる。活用戦略の策定には特許庁の審査官、LG社AI研究院の技術・コンサルティング専門家などが参加した。

具体的には、▲特許審査の手続き及び特許情報システムの分析結果、▲AI支援が必要な特許審査分野の提示および分野別におけるAI技術採用の可能性の検討、▲特許審査分野別の特徴を反映するためのAI技術の適用方法である。

今年下半期からAI技術の実装・研究事業を本格的に推進する予定

特許庁は今回の発表会を基に今年下半期からLGのAI研究院と共にAI技術の実装・研究事業を本格的に進め、特許審査業務に採用するAI技術の性能や効果を検証し、最適なAI技術を採用した特許審査の環境づくりを段階的に進める考えだ。

特許庁の産業財産情報局長は「産業財産権の出願件数が増加傾向にあり、膨大な特許情報が累積され、審査業務への負担が高まっている」とし、「AIを特許行政システムに積極的に採用することにより、審査業務の効率性を高めて韓国企業の迅速な特許権確保につながるようサポートしていく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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