知的財産ニュース 韓国特許庁、二次電池分野の専門人材24名を任期付特許審査官に採用
2024年5月29日
出所: 韓国特許庁
二次電池分野の専担特許審査官としてセカンドキャリアを切り拓く!
(A合格者、1959年生まれ)約40年間、二次電池用分離膜の技術分野の研究に従事。 韓国のある研究院に就職→米国の二次電池メーカーに転職→帰国後、関連分野で起業。多数の特許権を獲得した経験があり、現在64歳で、人生の最後のキャリアとして韓国の二次電池産業の発展に貢献するために特許審査官の採用に応募。
(B合格者、1968年生まれ)この30年間、韓国大手企業で二次電池素材の開発に従事。これまで韓国での特許出願230件、海外での特許出願399件を達成。この業績が評価され、特許庁主管の「今年の発明王」を受賞。二次電池分野で積んできた経験やノウハウを特許審査に生かせるために特許審査官の採用に応募。
韓国特許庁は5月29日水曜日、先端分野の突出した技術力確保に向けて「二次電子分野の専門任期付き特許審査官」採用の合格者24名を発表した。
今回の採用は、将来のコア技術として注目され、技術覇権争いが激しくなりつつある二次電池分野で、韓国の優秀な人材が海外に流出されることを防ぎ、先端技術の迅速な権利化を図るための行政活動の一環として行われた。
特許庁は、昨年、半導体分野の特許審査官67名採用に続き、二次電池分野での審査人員を増やすために関係部処と緊密な対話を行い、今年初旬に採用計画を立て、2月から採用手続きを進めてきた。
当初は38名を採用する計画であったが、世界で最高レベルの韓国企業が取り扱う先端技術を担当する特許審査官には、高い水準の技術的な専門性や関連分野のキャリアが求められるため、厳格な審査を経て当初より少ない人数の24名を採用した。
最終合格者の統計によると、最年長者は64歳(1959年生まれ)、最年少者は31歳(1992年生まれ)で平均年齢は50.5歳である。二次電池分野の平均従事歴は21年4月、修士・博士の学位保有率は79%、現職者の割合は75%など、最近の技術動向に詳しく経験が豊富な専門人材が多く合格した。
今回の合格者のうち、最年長者(1959年)は韓国屈指の大学・公共研究機関の研究室から国内外屈指の企業に至るまで、二次電池分離膜の技術分野で約40年間経験を積んできた専門人材であり、豊富な経験や知識を生かして特許審査官として韓国の二次電池産業発展に貢献すると期待される。
合格者は6月24日月曜日から正式に任用され、新人審査官向け教育などを受けた後、細部技術分野別に専担審査課に配置されて特許審査業務を行う。また、審査官としての能力向上や職場適応のために、先輩審査官がメンタリングを行う。
特許庁は、今回の採用で増員できなかった人員に関しては6月中、追加の採用手続きを進める考えだ。特許庁が追加で採用する特許審査官は、韓国公務員階級の5級に相当する(専門任期付き나級)国家公務員で、一般公務員とは異なり定年がなく、民間分野での経歴が認められるため、多くの優れた人材からの関心や応募を期待している。
特許庁長職務代理は「昨年の半導体分野の採用に続く、今回の二次電池分野の特許審査官の採用は、韓国の優れた人材が海外に流出されてしまう事態を防ぎ、突出した技術力を迅速な権利化により確保することに主眼を置く」として、「今後も韓国の先端産業の競争力強化に向けて審査官の採用を増やしていきたい」と述べた。
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