知的財産ニュース 韓国特許庁、「出願書類作成のための模範事例の案内」を公開

2023年11月27日
出所: 韓国特許庁

正しい書類作成が産業財産権の確保期間の短縮につながる

韓国特許庁は27日、産業財産権(特許・実用新案、商標、意匠)の出願書類の正しい作成方法を分かりやすく説明する「出願書類作成のための模範事例の案内」を公開すると発表した。

特許など出願書類の書き方に不備があるか手続きに間違いがある場合、審査段階で不備の解消により出願手続きに遅延が生じ、補正が行われなかった場合には出願が無効になるなど、出願人の不利益となる。

特許庁は、こうした不利益を防ぎ誰でも出願書類を簡単に作成できるようサポートする行政活動の一環として2016年書類作成の模範事例集をまとめて以降、知財をめぐる環境の変化を受けて隔年で改訂・公表している。

10項の主要書式の模範事例をまとめ…「手数料の事後減免申請書」を追加

事例集では、間違いやすい10項の主要書式について項目別に間違った記載例と正しい書き方の詳細を説明している。

案内書に記載されている10項の主要書式
1.特許(実用新案登録)出願の願書
2.商標登録出願の願書
3.意匠登録出願の願書
4.明細書などの補正書(特許/実用新案)
5.願書などの補正書(商標)
6.図面などの補正書(意匠)
7.権利関係の変更申告書
8.期間延長の申請書
9.拒絶理由などの通知対する意見書
10.手数料の事後減免申請書

▲出願人と代理人の記載に誤りが多い項目の「手数料の事後減免申請書」を主要書式に追加し、▲出願の段階別に提出書類や申請期間が異なり手続きが煩雑になる「特許審査猶予」に関する案内を「よくある質問」に加え、▲法令改正の変更内容をまとめている。

正しい書類作成が産業財産権の確保期間の短縮につながる

特許庁は、事例集の公開により、出願人に簡単かつ明確な書類の書き方を紹介することで出願手続きの遅延や不利益を防ぎ産業財産権の確保期間の短縮につながることを期待する。

特許庁の産業財産情報局長は「ユーザーの満足度を向上するためには、ニーズを把握し実効性のある支援策を打ち出すことが大事だ」とし、「今後も苦情や意見などをヒアリングし改善していくことで特許関連の行政サービスの穴を埋めていく」と述べた。

今回まとめたしおりは、特許庁の顧客支援室(大田市西区所在)とソウル事務所(ソウル市江南区所在)および全国25か所の地域知識財産センターにて配布しており、特許庁ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます※からPDFファイルをダウンロードできる。
※冊子/統計>刊行物>その他刊行物>出願書類作成のための模範事例の案内

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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