知的財産ニュース 韓国特許庁、大学生・院生向け「2023キャンパス特許ユニバーシアード」授賞式開催

2023年11月20日
出所: 韓国特許庁

「チップレットパッケージの特許戦略」チームが大統領賞を受賞

韓国特許庁は11月20日月曜日、ウェスティン朝鮮ソウルにて「2023キャンパス特許ユニバーシアード」の授賞式を開催すると発表した。

16回目を迎える大会は、企業・研究所が技術や特許関連の課題を提示すれば、大学生・院生が特許情報を分析・活用して当該の技術のビジネス化や特許権取得の戦略などを考える知的財産分野の代表的な産学連携のイベントである。

大会には、韓国国内37校の大学から2,319チーム、計4,912人の学生が参加し、国民参加の審査を含め5段階の厳正な選考を通じて31校の大学から128チームが受賞対象となった。

最高賞である大統領賞は、「チップレット※パッケージ」の発熱低減に向けた新しい研究開発戦略を示したチ・ソンハン-パク・サンヒョンチーム(韓国技術教育大学)が受賞する。
※チップレット(chiplet):半導体の性能向上のため1つのチップに複数のチップを集積する技術

このチームは「特許ビッグデータを分析して半導体のコア技術であるチップレットパッケージに採用できる新しい発熱防止の方法と研究開発戦略を練ることができた」とし、「チームメンバーと協力して半導体技術の現在と未来について考察する有意義な機会となった」と受賞の感想を伝えた。

国務総理賞は、イ・ヒョドン-チョン・ウィジン-チョ・スンヒョンチーム(漢陽大学ERICA)が受賞する。団体賞である「最多応募大学賞」と「最多受賞大学賞」は、同大学で105チームが基礎審査を通過しそのうち30チームが受賞した漢陽大学ERICAが受賞した。

授賞チームには、最高1,500万ウォン、総額3憶ウォンの賞金と賞状が授与される。また、「次世代の知的財産リーダー(YILP)※」プログラムに参加して専門的な知的財産教育を受けることができる。
※最高経営責任者(CEO)の講演、リーダーシップ・知的財産の講座、地域ネットワーク、企業や関連団体への訪問、就職相談などを提供

授賞式では、成果を上げた学生や指導教授への授賞のほかにも大統領賞を授賞した韓国技術教育大学チームによる事例発表およびIP戦略に関する公開討論会も行われる。

特許庁次長は「今回受賞した発明のビジネス化に関するアイデアや特許戦略は、即時企業の業務に取り入れてもいいほど市場調査や分析が優れた結果である」とし、「今後も特許庁は多くの学生が特許情報の分析・活用能力を高めて未来産業をリードする人材として成長できるよう支援に取り組んでいく」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、李(イ)、半田(いずれも日本語可)
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195