知的財産ニュース 韓国特許庁主催の「2023大韓民国知的財産大展」が開かれ
2023年11月1日
出所: 韓国特許庁
株式会社グリーンオンの「汚染指数の判断装置」が大統領賞を受賞
韓国特許庁が主催し韓国発明振興会が主管する「2023大韓民国知的財産大展」が11日1日水曜日から4日土曜日までソウルのCOEX(Cホール)にて開催される。
大韓民国知的財産大展は、「発明特許大展」、「商標・意匠権展」、「ソウル国際発明展示会」が同時に開催される韓国最大規模の知的財産の統合展示会である。
イベントは、優秀な特許・商標・意匠の授賞・展示などを行い、知的財産にかかわる製品の流通を促し知的財産に対する意識を向上する趣旨である。
大統領賞に株式会社グリーンオン、国務総理賞に韓国鉄道技術研究院・株式会社ルートセンサーが共同で選ばれ
今年の発明特許大展(第42回)では、大統領賞に株式会社グリーンオンが選ばれた。グリーンオンが開発した「汚染指数の判断装置および判断方法」は、食中毒指数、空気質指数、風邪ひき指数などの各種汚染指数を自動で判断し感染を予防する技術として高く評価された。
国務総理賞には韓国鉄道技術研究院と株式会社ルートセンサーが共同で選ばれた。韓国鉄道技術研究院は電極から発生したイオンで効率よくほこりを回収する集塵装置を開発、株式会社ルートセンサーは入射角にかかわらず光源の感度を測定できる光センサーやこれが搭載されている電子装置を開発し評価を受けた。
商標・意匠権展(第18回)では、株式会社アイディ研究所がヘアドライヤーの意匠で産業通商資源部長官賞を受賞した。この意匠の特徴は、下方向が広い円錐型になっているため本体を立てて使用できる便利さと、ヘッドをさまざまな角度に調整できるという点である。
ソウル国際発明展示会(第19回)では、26か国からの484点の発明品を観覧できる。11月1日水曜日から2日木曜日にかけて現場審査を通じて受賞作が選ばれ、授賞式は11月3日金曜日に開催される。
特別展示館、商標・意匠権の企画館、知的財産政策公報館も運営され
今回のイベントでは、受賞作の展示以外にも気候危機に対応する発明品をテーマにする特別展示館、商標・意匠権の企画館、知的財産政策や成果がわかる政策公報館が運営される。
特別展示館「ホッキョクグマの居場所はIP(知的財産)で守ります」では、海洋・大気・土壌を保護する技術を紹介し、包装容器をなくすリフィル自販機やリサイクルしてポイントを貯める無人回収機などの発明品を体験できる。
商標・意匠権の企画館「全国パングルメ」ではカンヌン市のコーヒー豆パン、アンドン市のりんごパンなど韓国の全国各地の特産品を活かした製品や商標が展示される。
「知的財産取引」、「IP金融」、「技術保証基金」など知的財産政策をPRする公報館も運営される。
特許庁長は「知的財産は、技術イノベーションを生み出し技術奪取から企業を守るなどその重要性はますます高まっている」と強調し、「特許庁は、知的財産に対する意識向上、知的財産の保護システムの拡大、海外市場の開拓に向けて世界的に知的財産を守る環境づくりに取り組むことで、韓国のダイナミックな成長を実現させるよう最善を尽くす」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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