知的財産ニュース 韓国特許庁、意匠権侵害の根絶を目指してイベント開き

2023年10月26日
出所: 韓国特許庁

特許庁の技術警察、「意匠権侵害の犯罪への対応強化に関する学術会議」や「模倣品博覧会」などを開催

韓国特許庁の技術デザイン特別司法警察(以下、技術警察)は、意匠権侵害の犯罪を根絶するために10月30日月曜日ソウルELタワーにて「意匠権侵害の犯罪への対応強化に関する学術会議」を、11月1日水曜日から4日土曜日まではソウルCOEXにて「模倣品博覧会」を開催すると発表した。

今回の学術会議と博覧会は、知的財産としての意匠権の価値を広く伝え工業デザイン界、学界、法曹界や政府関係各所が意匠権侵害の犯罪への対応策づくり協力する目的である。イベントは事前の参加申込なしに誰もが無料で参加できる。

意匠権侵害の犯罪への対応強化に関する学術会議(10月30日):意匠権侵害の犯罪への対応策について話し合い、フェアコンシューマー(Fair-conSumer)キャンペーンをPRする

学術会議では、梨花女子大学イ・ウンジョン兼任教授が「意匠権侵害の犯罪への意識改善の必要性」、デザイナー出身のソ・ユギョン弁護士が「意匠権侵害の犯罪への刑事法的対応」、株式会社アイコニックスのテ・イェチャン氏が「意匠・商品の模倣犯罪に関する産業界の立場」などについて発表する。

また、「デザインの創作活動に正当な対価を払う『フェアなコンシューマー(Fair-conSumer)』になろう」という目的の「フェアコンシューマー(Fair-conSumer)」キャンペーンを紹介し、各界から参加した代表者がリードして「自分から、フェアなコンシューマーに!」と宣言するチャレンジが行われる。今回のキャンペーンは政府イノベーション活動の一環として文化体育観光部による「国民が参加する政策疎通」事業を通じて若者世代と特許庁の技術警察が協力して10月18日水曜日から12月17日日曜日までを実施期間と決めて進めている。

フェアコンシューマー宣言のチャレンジには公正取引委員会、文化体育観光部、検察庁、警察庁など関係各所と韓国デザイン学会、韓国知識財産保護院、韓国知識財産研究院などの関係機関が参加する。

模倣品博覧会(11月1日~11月4日):意匠権侵害の有無の判断方法の紹介や意匠権侵害商品の体験などが

模倣品博覧会は特許庁主催の「韓国知識財産大展」の一部スペースにて行われる。博覧会では意匠権保護法や不正競争防止法の観点から専門家でない人でも意匠権侵害の有無を判断する方法をわかりやすく紹介し、多くの参加者が意匠権を侵害して制作された商品を直接使用してみる体験ができる。

また、意匠権侵害の有無に関するクイズやフェアコンシューマー宣言のチャレンジに参加すれば景品がもらえるイベントが行われる。ほかにも技術警察と韓国知識財産保護院の「知識財産侵害のワンストップ相談センター」から専門相談員による意匠権侵害に関する相談サービスを受けることができる。

特許庁長は「みんなが意匠権侵害や商品形態模倣の行為がデザイナーの創作意欲を低下させ、中小企業の成長機会を奪う犯罪行為であることを意識すべきだ」とし、「特許庁は健全かつ公正な工業デザイン産業の環境作りに向けて積極的に取り組む」と述べた。

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