知的財産ニュース 第四次産業革命技術の特許出願、10年間年平均14.7%成長
2023年9月11日
出所: 韓国特許庁
AI技術の出願件数が第1位(27.2%)…第四次産業革命技術の成長をリード
韓国特許庁は、最近10年間(2013年~2022年※)の第四次産業革命技術分野(※※)の特許出願統計を分析・発表した。ここ10年間、第四次産業革命技術分野の特許出願は年平均で14.7%ずつ増加しており、AI技術が第四次産業革命技術の成長をリードしていることが分かった。
※第四次産業革命の主要技術(8つ):AI、ビッグデータ、IoT、デジタル健康管理、バイオマーカー、インテリジェントロボット、自律走行、3Dプリンティング
※※2022年は特許非公開期間(1年6カ月)が含まれているため、一部の非公開出願は除く
第四次産業革命技術の特許出願、10年間で年平均14.7%成長
発表によると、2013年7,057件に過ぎなかった第四次産業革命技術分野の特許出願は、2022年23,341件に達し、ここ10年間で約3.4倍増加した。10年間の年平均増加率は14.7%と、同期間中の全体の特許出願件数の年平均増加率(1.2%)の12倍となる。
AI技術分野の出願件数が第1位(27.2%)…第四次産業革命技術分野の成長をリード
細部技術分野別に見ると、「AI」分野が最も高い(27.2%)割合を占め、「デジタル健康管理」(23.0%)と「自律走行(21.7%)」分野の順となった。特に、AI分野の場合、2013年の出願件数は444件と、8つの主要技術分野のうち6番目だったが、2016年以降急激に増加し、2022年には8,960件を記録、1位となった。ちなみに2016年はAlphaGoが登場し、AI時代の到来を多くの人々に刻印させた年でもある。
AI分野の出願増加率は、第四次産業革命技術分野全体の出願増加率(14.7%)をはるかに超える39.6%と、AI技術が第四次産業革命技術の成長をけん引していることがわっかた。
融合技術出願、年平均37.8%で急成長…AI+デジタル健康管理がトレンドに
統計によると、第四次産業革命技術の特徴でもある異なる技術分野間の融合が強化されていることが分かった。2013年128件だった融合技術の出願件数は、2022年2,294件(年平均増加率37.8%)という爆発的な成長を記録した。このように融合技術の出願件数が急速な増加を見せているところから、融合化傾向は当分の間続くと予想される。
特に、2020年からAIとデジタル健康管理分野の融合が目立つ(※)が、これはコロナ禍以降、健康管理関連の技術開発が活発になった結果だと考えられる。
※2019年360件→2020年795件→2021年1,1116件→2022年1,089件(一部の非公開出願除く)
今回発表した「第四次産業革命技術分野特許統計」は、2013年から2023年上半期までの出願・登録資料を分析したもので、第四次産業革命技術の8つの主要分野と11の融合技術分野の特許統計を提供している。特許庁のウェブサイトに公開されており、誰でも活用することができる。
特許庁の人工知能ビッグデータ審査課長は、「特許統計の活用は、急変する技術環境の中で技術の動向を把握し、効果的な技術開発戦略を策定する上での必須不可欠なものである」とし、「特許庁は、これからも新成長分野で韓国が躍進するのに必要な特許情報を適時に提供できるように努力していきたい」と述べた。
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