知的財産ニュース 韓国特許庁、第6次韓国・ASEAN長官会合に参加

2023年9月6日
出所: 韓国特許庁

知的財産で「韓国・ASEAN連帯構想」の実現に貢献する

韓国特許庁長官は、9月5日(現地時間)にシンガポールで開催された第6次韓国・ASEAN長官会合に出席し、ASEAN各国※の知的財産庁長官および代表団と知的財産分野の協力案を議論した。
※ラオス、マレーシア、ベトナム、ブルネイ、シンガポール、インドネシア、カンボジア、タイ、フィリピン

韓国・ASEAN首脳会談の直前に開かれた今回の長官会合は、尹政権の「韓国・ASEAN連帯構想」を知的財産分野で後押しする一方、イノベーションを通じて韓国・ASEANの持続可能な発展の実現に貢献できる協力案を議論するために開催された。

特許庁・ASEAN、知的財産教育の現況共有および協力方向の議論

特許庁とASEANは、知的財産教育をテーマに現況を共有し、今後の協力方向を議論した。特に、ASEANは、導入を検討している学習管理システム※(LMS)について特許庁の経験とノウハウなどを伝授してもらうことを要請し、両機関は今後、同分野で緊密に協力していくこととした。
※学習管理システム(Learning Management System):出欠および学習履歴の管理、掲示板機能の提供、講師とのオンラインコミュニケーションなどを通じて学習者別オーダーメイド型学習を支援するシステム

また、韓国・ASEANの長官らは、昨年の長官会合の後続措置として今年下半期に初の特許専門家会合を開催することとし、日程や議題などの具体的な事項は実務者間の協議を通じて決めることにした。

マレーシア、ブルネイ、シンガポールの知的財産庁と二者会合

特許庁は、韓国・ASEAN長官会合の期間中、マレーシア、ブルネイ、シンガポールの知的財産庁と二者会合を開催した。マレーシアとは、今回の会合を通じて試行中の特許優先審査協力※(特許審査ハイウェイ、PPH)を正規化することで合意することで、現地市場に進出している韓国企業は今後も継続して特許優先審査サービスを提供してもらえるようになった。
※両国に共通して特許を申請した申請人が一国で特許が可能であるとの審査結果を受ければ、それを根拠に他国で迅速に審査が受けられる制度

ブルネイとは、現在、韓国特許庁が進めている「ブルネイ先進知的財産体系の構築に向けた相談計画」について意見交換を行い、今後の協力方向について議論した。

特許庁長官は、「ASEANは、韓国にとって第2位の貿易および第3位の投資パートナーとして経済的に非常に重要な協力対象であり、K商標の人気がますます高まっているところとして、知的財産分野で緊密な協力が求められる市場だ」とし、「今回の長官会合を契機に、韓国・ASEAN間の知的財産分野での協力を一層強化してASEANに進出している韓国企業にとって友好的な経営環境を構築し、ひいては『自由』、『平和』、『繁栄』の3大重点協力分野を軸とする韓国・ASEAN連帯構想の実現に積極的に貢献していきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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