知的財産ニュース 韓国特許庁、「オンライン審査回答予約システム」を導入する
2023年6月21日
出所: 韓国特許庁
コロナ禍に導入した電話面談、ビデオ面談の場所拡大措置も継続へ
韓国特許庁は、6月21日水曜日に、特許審査分野の積極行政の一環として、出願人や代理人が電話以外の手段でも審査官とコミュニケーションをとることができるように、7月より「オンライン審査回答予約システム」を本格導入することを発表した。
オンライン審査回答予約システムは、出願人や代理人が、電子出願プラットフォーム「特許路」に問い合わせ事項(通知書の内容、審査処理予測期間など)と受信できる連絡先を入力・申請すると、希望日時に審査官から電話で回答を受け取るシステムを意味する。
特許顧客(出願人、代理人等) | → | 審査官(回答時間の決定/単純問合せへの回答) | → | システム | → | 審査官(電話回答) |
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回答希望日時(3つ)の提示、質問事項及び連絡先の記入 | → | ①回答時間の決定②回答内容の入力(単純問合せの場合) | → | 顧客に回答時間を自動発信/ 顧客に回答(SMS、電子メール等) |
→ | 回答時間に審査官が直接電話 |
※①で時間が取れない場合、システムから時間再選択の案内を発信し、顧客は回答希望日時(3つ)を再度提示する
このシステムを利用すれば、審査官が十分に事前検討を行うことができるため、正確かつ質の高い回答を受け取ることができる。また、オンラインでのコミュニケーションが活発になっている中、回答が簡単な場合にはSMSと電子メールを通じて返信を受け取ることもできるため、審査官とのコミュニケーションがさらに便利になると期待される。
オンライン審査回答予約システムは、4月に試験的に導入した「審査官相談申請システム」の不便なところを改善して正式に運営するシステムであり、特許路にアクセスして利用(※)することができる。下半期には、発送する審査関連書類にQRコードを導入することで、より簡単にアクセスできるようにする予定である。
※申請/提出-面談申請/情報提供-審査回答予約から申請する
また、社会的距離確保措置により対面による面談が制限された時、コミュニケーションを続けるために一時的に許容した電話面談方式と、ビデオ面談の利用場所の拡大(※)措置をコロナ以降にも継続することにした。これは、毎年増加(※※)傾向にある全体面談申請件数と、電話面談の利用経験のある出願人や代理人の肯定的な評価を反映して推進されたものである。
※従来、特許庁のソウル事務所など利用できる場所が制限されたが、申請人の自宅・事務室まで拡大された。
※※面談申請件数(件):(2020年)4,106→(2021年)5,786→(2022年)6,450
韓国特許庁の特許審査企画局長は、「コロナ以降も出願人、代理人と審査官とのコミュニケーションが正確にできるように努力していきたい」と述べながら、「出願人や代理人などが利用できる審査関連コミュニケーション手段を多様化・改善して、強力な知的財産権を確保することができるように支援していきたい」と述べた。
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