知的財産ニュース 韓国特許庁、新規協力課題として「仮想空間における商標」を提案

2023年5月16日
出所: 韓国特許庁

韓国特許庁、商標分野TM5の会合を開催

韓国特許庁は、5月15日月曜日10時から17時(現地時間)までシンガポールで、韓国が議長国を務め「商標先進五庁(TM5)(※)中間会合」を開催し、商標分野の主要懸案について話し合ったと発表した。
※TM5(Trade Mark 5):2012年に発足した商標分野の主要五庁(韓国・米国・日本・中国・EU)の協議体

商標先進五庁(TM5)会合:世界中の商標出願の60%以上を占める5つの特許庁が商標分野の国際規範の形成および調和に向けて各国の政策方向を議論し、協力事項を確認する会合である

韓国は2018年以降5年ぶりに2023年TM5会合の議長国に選定され、議長国として今回の会合を皮切りにTM5実務会合(6月15日~16日)、TM5年次総会(9月11日~12日)まで計3回にわたって会合を開催する予定である。

今回の会合には五庁と世界知的所有権機関(WIPO)が参加し、商標侵害に対する意識向上案、悪意の出願の防止案等15の協力課題の進行状況を確認し、新規協力課題に対する各国の意見を共有した。特に、韓国特許庁は、「メタバース」関連商標出願の増加ぶりを踏まえ、「メタバースにおける商標に関する研究」を新規協力課題として提案した。

また、特許庁は、商標分野最大の民間協会である国際商標協会(INTA)の年次総会(5月16日~20日)期間中、シンガポールでTM5商標ユーザーセミナー(5月17日)を開催し、韓国商標制度広報ブースを運営する。

特許庁の商標デザイン審査局長は、「メタバースにおける商標の使用や国境を越えての商標権侵害など、商標分野の新しい問題が台頭している時期に韓国がTM5の議長国を務めるのは意義深いことだ」とし、「9月のTM5年次総会まで成功裏に開催することで、商標分野国際規範の先導国としての地位を強固にしたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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