知的財産ニュース 韓国特許庁、童心を傷付ける有名キャラクターの模倣品を集中的に取り締まる

2023年5月4日
出所: 韓国特許庁

国内外有名キャラクターの模倣品約2万5,000点を押収
子ども用製品の模倣品は、健康有害性検査の有無も不透明

韓国特許庁の商標特別司法警察は5月4日、子どもの日を控え、有名キャラクターの模倣品の販売現場に対する集中取り締まり(2023年4月27日)を実施して約2万5,000点の模倣品を押収し、それを流通させたAさん等6名を商標法違反の疑いで書類送検したと発表した。

商標警察によると、Aさん(54歳)等は、ソウル南大門市場の店舗6か所でキーホルダー、腕輪、スマホグリップ、ヘアピンなど有名キャラクターの模倣品を販売した疑いが持たれている。

商標警察は、集中取り締まり現場で彼らが流通・保管中であった有名キャラクターの模倣品約2万5,000点を押収した。

集中取り締まりは、小学生の間で旋風的な人気を博しているアニメーション「キャッチ!ティニピン」とハローキティのキャラクターを使用した模倣品を中心に行われた。

商標警察は、彼らが販売した模倣品がさらに存在すると見て、正確な流通規模など余罪を調査している。

模倣品の流通が消費者に及ぼす影響

韓国政府は、子どもが使用する製品の安全を確保して子どもにとって安全な環境をつくるための安全確認制度などの手続き(※)を規定することで製品による子どもの事故を予防し、子どもの健康維持・増進に向けて関連法令を施行している。しかし、模倣品の場合、真正品と違って安全確認制度などの手続きを経たか否かが不透明であるため、有害な物質が含まれているか、破損しやすいなど、子どもの健康と安全に対し危険になり得る。特に、子どもの日を迎えてもらったプレゼントにより健康に問題が生ずるかプレゼントがすぐに破損してしまう場合、子どもの心が傷つくかもしれない。
※法的根拠:子ども用製品安全特別法第22条

今後の計画

特許庁の商標特別司法警察課長は、「国民の健康と安全を害するものと懸念される模倣品の流通を根絶するために、現場取り締まりを続けていきたい」とし、「消費者も、安全性検査の有無が不透明な模倣品の購入に格段の注意を払う必要がある」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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