知的財産ニュース 小規模事業者のサービス商標、サービス商標優先審査で1か月以内に処理している

2023年4月11日
出所: 韓国特許庁

サービス商標優先審査課の発足後、小規模事業者を集中支援している
特許庁・世宗市、小規模事業者への商標登録証授与式を開催

小規模事業者の迅速な商標権確保をサポートするための韓国特許庁サービス商標優先審査課の新設(2023年1月)後、サービス商標(※)優先審査の処理期間が2か月から1か月以内へと短縮されたことがわかった。
※第43類(飲食物提供サービス業)での優先審査処理期間:2022年1~2月平均1.9か月→2023年1~2月平均0.99か月

特許庁は、発足100日を迎えたサービス商標優先審査課が迅速な審査を通じて小規模事業者の速やかな商標権確保をサポートすることにより経営安定に貢献していると4月11日火曜日に発表した。

特許庁は、この日の午前11時、世宗市と共にサービス商標審査課の発足後、第1号小規模事業者登録商標(ウナギカン、世宗市)への商標登録証授与式も開催する。イベントには、特許庁長、世宗市経済副市長、商標権者などが参加する。 ※ウナギカン(世宗市の飲食店)

最近、商標出願の増加に伴って審査処理期間が遅延していたことにより、迅速な審査を望む出願人の優先審査申請(①)が次第に高まっている状況であり、優先審査申請全体のうちサービス業分野が占める割合(②)も毎年増加傾向にある。
①商標出願全体に対する優先審査申請の割合
(2019)3.8%→(2020)6.0%→(2021)9.1%→(2022)13.2%→(2023.2)13.6%
②優先審査申請全体のうちサービス業の割合
(2019)41.8%→(2020)44.3%→(2021)46.0%→(2022)48.6%→(2023.2)50.1%

特に、卸・小売業および飲食店業分野は、他人の許諾なしに無断で商標権を使用するため商標権紛争が頻繁であるだけでなく、景気の状況に敏感に反応するため、積極行政を通じて出願人に迅速な審査結果を提供する必要性があるということが特許庁からの説明である。

サービス商標優先審査課で卸・小売業および飲食店業分野の優先審査を専担することで、飲食店業の場合、審査処理期間が約2か月から1か月以内へと半分(50%)近く大幅に短縮された。

第43類(食飲料提供サービス業)での優先審査申請件数および処理期間

2022年は1.9、2023年は0.99である

区分 2022 2022 2023 2023
- 1月 2月 1月 2月
出願件数 191 188 259(↑) 213(↑)
処理期間 1.8 1.9 0.95(↓) 1.02(↓)
- (累計平均)1.9 同左 (累計平均)1.9 同左

ウナギカンの代表は、「速やかな商標登録に驚いた」とし、「以前は、商標権なしに飲食店を運営して困難に陥ったことがあるが、今や自分ならではの商標を持つことができ、安心して事業を運営できるようになって嬉しい」と特許庁に感謝のあいさつを伝えた。

特許庁長は、「サービス商標優先審査課は、小規模事業者の速やかな権利確保をサポートするという新設の趣旨に合わせてうまく運営されている」とし、「これからも小規模事業者が知的財産を通じて安定的に成長できるよう努めていきたい」と述べた。

世宗市の経済副市長は、「今や小規模事業者の商標価値(ブランド価値)の創出が、すなわち地域の競争力になる時代だ」とし、「安定的な商標出願へのサポートは、世宗市の小規模事業者が競争力を確保する第一歩になるだろう」と話した。

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