知的財産ニュース 尹大統領、WIPO事務局長を接見
2023年2月8日
出所: 大統領府
韓国の尹大統領は、2月8日午後、世界知的所有権機関(WIPO(※))のダレン・タン(Daren Tang)事務局長の表敬訪問を受け、知的財産に関する意見を交換した。
※World Intellectual Property Organization:特許・商標・著作権等知的財産分野の国際制度および条約を管轄する国連の専門機関として、1967年に設立された
タン事務局長は、韓国は世界第4位の特許出願国であり、Kポップ、Kコンテンツなどのクリエイティブな文化を有する知的財産の先進国だとし、韓国がODAや知的財産専門家の海外派遣を通じてグローバルの知的財産の発展に大きなインスピレーションを与えていると感謝の意を表した。特に、このような韓国の経験が発展途上国に大きく役立つとして、韓国とWIPOが一層緊密な協力関係を持つことを希望すると述べた。
また、尹大統領とタン事務局長は、女性や中小企業などの社会的弱者が知的財産に容易にアプローチできる制度を備える必要があるということに認識を共にした。
尹大統領は、社会的弱者および発展途上国の国民が知的財産制度に容易にアプローチできるよう取り組んできたWIPOの努力を支持するとし、これまで韓国は、知的財産ODAを通じて発展途上国が韓国型知的財産制度を導入できるよう力を入れてきたと話した。これに対し、タン事務局長は、韓国特許庁が構築してきた中小企業のための包容的な知的財産制度を高く評価し、このような経験が世界中に普及することを希望すると答えた。
さらに、尹大統領は、WIPO地域事務所の韓国誘致の必要性を強調し、地域事務所を通じて韓国企業の利便性を高め、教育プログラムを通じて途上国への支援も強化されることを希望すると述べた。
一方、タン事務局長は、今回の表敬訪問を記念して韓国語で公開された最初の国際特許出願(PCT)証書と国際商標制度を利用した韓国企業の初の国際商標登録証を謹呈した。特に、PCT初の韓国語公開証書は、2007年のWIPO総会で、国際機関としては初めて韓国語を公式言語として採択して以来、韓国語で作成された初の国際公開文書である。
2月8日の接見には、WIPOからはMarco Alemán事務次長補とクォン・ギュウ諮問局長が出席し、韓国政府と大統領府からはイ・インシル特許庁長とチェ・サンモク経済首席、カン・ギョンソン産業政策秘書官等が同席した。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
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