知的財産ニュース 韓国特許庁、2022年10大ニュースを選定…1位は「人工知能は発明者になれない」

2022年12月28日
出所: 韓国特許庁

2位「新政権の知的財産政策方向」、3位「宇宙技術特許世界7位」

韓国特許庁が、人工知能が発明したと主張する特許出願に対して無効処分したニュース(「人工知能は発明者になれない」)が「2022年特許庁10大ニュース」の1位に選ばれた。

特許庁は、今年メディアに多く報道されたニュースを対象にした国民とジャーナリストの投票を通じて「2022年特許庁10大ニュース」を選定し、発表した。1位の「人工知能発明特許出願の無効処分」に次いで、2位は「新政権の知的財産政策方向の発表」、3位は「韓服、ソジュも世界が認めた商品名称」、4位は「韓国の宇宙技術特許出願は世界7位」、5位は「半導体専門家、特許審査官として採用」などのニュースが後に続いた。

国民が選んだ2022年特許庁10大ニュースを見てみると、以下のとおりである。
1位の「人工知能は発明者になれない」ニュースは、米国の人工知能開発者スティーブン・テイラーが「DABUS」という名前の人工知能を発明者として特許出願した件に対し、韓国特許庁は、発明者は自然人でなければならないという要件を満たせなかったため無効処分(2022年9月)した内容で、国民から最も高い関心を集めた。
2位は、2027年特許出願世界3位への飛躍を目指し、グローバル知的財産大国に 成長するための「新政権の知的財産政策方向の発表」(2022年8月)に国民の高い関心が寄せられた。
3位は、韓服、ソジュ、コチュジャン、テンジャン、マッコリ、キンパプ等韓国固有の商品名称6つが、世界知的所有権機関(WIPO)が認める商品名称として公式に認められ(2022年5月)、今後韓国固有の商品名称に対する海外での保護強化を期待するニュースが注目を集めた。
4位の「韓国の宇宙技術特許出願は世界7位」は、世界で7番目に月周回衛星の打ち上げに成功した後、主要国の宇宙産業の特許競争力を分析したところ、韓国の宇宙技術特許出願件数の順位(※)も世界7位であることがわかったとのニュース(2022年8月)が上位圏に入った。
※1位米国、2位中国、3位フランス、4位日本、5位ロシア、6位ドイツ、7位韓国
5位は、半導体退職人材を特許審査官として採用するニュース(2022年11月)が高い関心を集めた。
続いて、半導体優先審査(6位、2022年11月)、イ・インシル特許庁長、「知的財産分野で最も影響力のある50人」に選定(7位、2022年12月)、韓国国際特許出願、世界4位を獲得(8位、2022年2月)、特許相談チャットボット365日24時間サービス施行(9位、2022年5月)、ハングル優秀商標にベトロンを選定(10位、2022年10月)が、今年の特許庁10大ニュースに名を連ねた。

12,241人が参加した今回の国民投票を通じて、韓国特許庁の国際的存在感(イ・インシル特許庁長、「知的財産分野で最も影響力のある50人」に選定、韓国国際特許出願、世界4位、宇宙技術特許出願は世界7位など)と、新政権の発足に伴う知的財産政策方向(2027年特許出願世界3位への飛躍、半導体・人工知能などの国家先端戦略産業の政策方向など)に対する国民の関心度が高いことが確認できた。

特許庁の報道官は、「今年一年間、知的財産分野の肯定的な変化を導いた特許庁の主要政策と国民の関心事を確認する時間だった」とし、「来年も国民がもっと共感できるよう、さまざまな方式でコミュニケーションする特許庁になりたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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