知的財産ニュース 特許・商標年次登録料納付案内書、一目でわかりやすく変わります

2022年12月26日
出所: 韓国特許庁

主要情報は強調し、不要情報は最少化

(事例)特許権者Aさんは、特許権を維持し続けるための年次登録納付案内書を理解する上で困っていた。現在の案内書には、多くの案内事項が文の形で羅列しており、内容を一目で把握するのが難しい。しかし、新しい案内書は、権利者が気になるような重要情報を大字で表記し、納付期限の経過に伴う権利消滅の注意文句を赤色で強調しているため、以前より理解しやすく、登録料を早く納付して権利を維持できるようになった。
韓国特許庁は、国民の利便性を向上させるために、2023年2月から改善された年次登録料納付案内書を発送する計画であると発表した。年次登録納付案内は、特許顧客が毎年納付しなければならない年次登録料を期限内に納付して権利消滅を予防できるよう納付期間を事前に知らせる行政サービスとして、郵便で発送されている。従来の案内書は、納付金額と納付口座番号が別々のところにあって一目で把握しにくく、特許顧客にとって非常に重要な案内の「権利消滅の注意案内」が平凡に表記されていて効果的な内容伝達に限界があった。

これを解消するために、従来の案内書の内容配置を再構成するなど、デザインを全面改編し、権利者が納付情報を簡単に把握し、便利に登録料を納付できるようにした。権利者に必要な重要情報である納付金額、納付期限、納付口座などを案内書の前面中央部に大字で提供し、納付書の種類ごとに異なるところに位置していた納付方法に関する事項を一貫性があるように案内書の後面上部に配置し、詳しい説明も追加して誰でも簡単に理解できるようにした。

一方、直接的な登録料納付情報のほかに権利維持については、あまりにも多い情報を提供するよりは、特許顧客に必ず必要な情報だけを選別しており、錯誤や不注意によって権利が消滅しないように権利消滅に対する注意を特に強調した。権利を引き続き維持したい権利者は、年次登録料を必ず納付しなければならないが、それをあまり認知できず権利が消滅する場合がしばしば発生するため、納付期限順守および権利消滅注意の文句を目立つように赤色の箱で強調して案内することで、不注意による権利消滅を予防しようとするのである。

特許庁の情報顧客支援局長は、「今回の納付案内書の改編は、特許顧客に便宜を提供し、主要情報を効果的に伝えるために推進することになった」とし、「これからも特許顧客は誰でも簡単かつ便利に特許登録料を納付し、権利を維持・管理できるよう、顧客にやさしい特許行政サービスの拡大に努めたい」と伝えた。

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