知的財産ニュース 韓国特許庁、第63次WIPO総会での代表演説および12の特許庁との二者会談を開催

2022年7月18日
出所: 韓国特許庁

計5件のMOU締結の成果
総会で危機の克服に向けたイノベーションの奨励と知財権の制度改善呼びかけ

韓国特許庁長は、第63次世界知的所有権機関(WIPO、World Intellectual Property Organization)加盟国総会に韓国の首席代表として参加し、7月13日から15日までの3日間にわたってメキシコ、シンガポール、オーストラリア、フランス、カナダ、サウジアラビア、英国、チリ、モンゴル、ベトナム、インドネシアの特許庁および欧州連合知的財産庁(EUIPO)等12の特許庁と会談した。特に、今回の総会では、フランスと特許審査ハイウェイ(PPH)の了解覚書(MOU)を締結し、英国・カナダ・モンゴル・チリとも包括協力了解覚書(MOU)を締結する成果を収めた。あわせて、新興国であるメキシコ、インドネシアなどとも知的財産分野の最新動向を共有する一方、現地に進出している韓国企業の迅速な特許権の確保のために特許審査ハイウェイ(PPH)(※)や特許認定プログラム(PRP)(※※)などの協力も推進することにした。
※PPH(Patent Prosecution Highway)両国に共通して特許を申請した申請者が片方から特許が可能だという審査結果を受けたら、それに基づいて他国で速く審査が受けられる制度
※※PRP(Patent Recognition Program)韓国で登録可能決定または登録された特許を協力国で別途の審査過程なしに迅速に特許を登録してくれるプログラム

一方、韓国特許庁長は7月15日、世界知的所有権機関(WIPO)一般総会での代表演説を通じて新型コロナのパンデミックとデジタルトランスフォーメーションがもたらす経済環境の変化に対応して、国際社会に知財権制度を改善し、イノベーション活動を奨励することを呼びかけた。特に、最近2年間、デジタル分野のイノベーションを促すための韓国の取り組みとして、画像デザイン、データおよび有名人の肖像等に関する保護を強化したことや特許協力条約(PCT)国際特許出願世界4位、グローバルイノベーション指数(GII)世界5位などのイノベーションの成果を紹介した。

特許庁長は「今回の総会で、韓国が知的財産分野の世界的な中心国家であることを確認できた」とし、「このような高い地位に相応するよう、知的財産分野の能力強化など、途上国の持続可能な発展に向けた努力を続ける一方、海外に進出している韓国企業の経営活動を支援するための国際協力も積極的に推進していきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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