知的財産ニュース ペット用家電製品関連商標、年平均13%ずつ増加

2022年7月11日
出所: 韓国特許庁

ペット飼育人口1千万人時代、ペット向け家電市場が浮上する!

単身世帯の増加や高齢化の加速化などによりペットを飼う人が増加し、ペット用品市場が拡大している。これを受け、家電業界は我先に「ペット家電」を発売して競争に死活をかけている。

KB経営研究所によると、2020年末時点、韓国のペット飼育人口は604万世帯、1,448万人と推定されており、韓国農村経済研究院はペット関連産業の規模が今年3兆7,000億ウォンから2027年には6兆ウォン以上に成長すると見通した。
韓国特許庁によると、ペット用家電製品の商標出願が最近5年間(2017~2021)は年平均13%ずつ着実に増加していたことがわかった。このような増加の要因としては、ペットの飼育人口が増加し、人と動物が密接化した共存・共生傾向が家電製品にも反映されたためと解釈される。

出願人別に見ると、法人は2017年2,440件から2021年3,918件へと年平均13%増加した一方、個人は2017年1,156件から2021年2,023件へと15%増加したことがわかった。全体のシェア率は、個人(35.1%)が法人(64.8%)より低いが、年平均の増加率は個人(15%)が法人(13%)より高くなっている。

主要商品別に見ると、電気式浴槽が年平均18%と最も大きく増加し、次いで殺菌装置17%、ペット用ドライヤー16%、浄水器16%、温水器14%、空気清浄機13%、飼料乾燥装置12%の順となっている。商標出願の割合は、空気清浄機21,750件(37.0%)、殺菌装置12,282件(20.9%)、温水器8,184件(13.9%)、浄水器6,879件(11.7%)、電気式浴槽5,185件(8.8%)、ペット用ドライヤー3,825件(6.5%)、飼料乾燥装置630件(1.1%)の順である。このことから、空気中に舞うペットの毛と匂いを除去するための「空気清浄機」製品の商標を最も多く出願していることがわかる。

特許庁の機械電子商標審査チームの審査官は「新型コロナウイルス感染症および世界の経済成長の悪化など、極度の景気低迷の状況にもかかわらず、ペット関連商標出願が増えたのは、個人と企業の不況克服に向けた意志が反映されたものであり、次第に拡大しているペット産業を安定的に運営するためには積極的に商標権を確保する必要がある」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195