知的財産ニュース 2011年以降IP5の統合熱管理システム関連特許出願、年平均11%成長

2022年6月22日
出所: 韓国特許庁

エコカー、捨てられる熱でより遠くへ走る!
特許多出願順位、韓国企業は現代自動車2位とLG3位で上位

電気自動車のバッテリー冷却技術を改善して世界最高水準の走行距離を達成し、電気自動車分野での国家技術競争力の強化に貢献した現代自動車のキム・ジェヨン研究委員が6月14日、「今年の発明王」に選定された。

米国自動車協会の調査によると、夏場にエアコンをつけると17%、冬場にヒーターをつけると40%まで電気自動車の走行距離が短くなることがわかった。電気自動車市場の拡大に伴い、車両の冷房・暖房および電力部品の効率的な温度管理に向けた統合熱管理システム市場も大幅に成長している。
※電気自動車の統合熱管理システム市場は2027年に43億ドルと、2021年比269%成長すると予想(Maximize Market Research、2021.06)
エコカー市場の急激な成長に伴い、電力使用効率と走行可能距離の向上に向けた電気自動車などのエコカーの統合熱管理システム技術の開発が世界的に盛んである。

韓国特許庁によると、世界特許分野の5大主要国(IP5)(※)のエコカー統合熱管理システム関連特許出願は、最近10年間(2011~2020)年平均11%ずつ増加したことがわかった。特に、最近5年間(2016~2020)は年平均16.2%ずつ急増し、2011年以降の年平均の成長率に比べて成長速度が140%以上速くなったことがわかった。
※IP5:世界中の特許出願の85%を占める先進5か国(米・EU・韓・中・日)の特許庁

国別に見ると(2011~2020)、中国(3,725件、51%)で最も多く出願され、米国(1,393件、19%)と日本(862件、12%)、韓国(833件、11%)と欧州(508件、7%)の順である。最近5年間(2016~2020)韓国、米国、欧州、中国の出願件数は過去に比べて増加したが、日本は451件から411件に減少した。これは、日本のハイブリッドカー中心の技術開発による現象と分析される。

国別の内国人・外国人の出願比を調べると(2010~2020)、米国の場合、外国人の出願比が70.0%と最も高く、欧州は60.8%、日本は29.2%、中国は29.0%、韓国は20.1%の順となっている。

多出願順位は、トヨタ自動車(678件)、現代自動車(609件)、LG(425件)、ホンダ(320件)、フォード(254件)の順で、韓国企業の現代自動車とLGがそれぞれ2位と3位に名を連ねた。主要国の多出願順位では、現代自動車とLGが頭角を現し、統合熱管理システムの技術開発に積極的に乗り出しているものと分析される。

技術分野別に見ると(2016~2020)、廃熱を活用した暖房関連出願が年平均29.7%ずつ増加して最も高く、電力部品(バッテリー、燃料電池)の熱管理分野が18.1%、ヒートポンプ分野とX-wayバルブを活用した熱管理分野がそれぞれ14.5%、14.0%と後に続いた。廃熱を活用した暖房に関する出願の急増は、電気自動車の熱源不足を克服して空調機の作動による走行距離の減少を最小化するためのものと分析される。

特許庁の自動車審査課審査官は「電気自動車市場の急激な成長に伴い、統合熱管理システム関連特許出願も急増している」とし、「電気自動車の走行可能距離の向上に向けたバッテリーの冷却技術や廃熱を活用した暖房など、熱管理の効率化に向けた研究開発および韓国企業の知的財産権の確保が一層重要になるとみられる」と述べた。

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